ポルトガル旅行記:7~8日目
阪急交通社ツアー「お1人様参加限定:決定版ポルトガル8日間」-2020年1月13~20日
ポルトガルとも遂にお別れの時が迫る
遂にポルトガルのリスボン空港からイベリア航空の飛行機で、マドリードまで向かう飛行機の搭乗時間となりました。
リスボンを出発し、マドリードへ
今回も帰りはまずイベリア航空のハブ空港であるマドリードの空港まで戻ります。搭乗するのはこちらの飛行機。
これでポルトガルも最後です。そんなポルトガルの大地を一歩一歩大事に踏みしめて、飛行機の乗り場まで進む。
リスボンからマドリードまでの飛行時間は約1時間25分と、意外とあっという間の距離。
機内は3席+3席と小さめの機体。今日は朝早く目覚めたので、機内でウトウトとする。
マドリードに到着して乗継
するとあっという間にマドリード空港に到着する。大航海時代と比べると、現代は本当に便利になったと実感する。中世の頃だと約半年掛けてポルトガルからインドやアジア諸国に航海に出掛けていたのに、今だと15時間程あればアジアに飛行機で行けるのだから。
それに海外の空港ではよく見かける、セグウェイのような乗り物に乗った係員。こういうのに乗るから現代人は足腰が弱くなるのが早くなるのである。
自分の足が付いているのだから、自分の足で歩けばいいといつもながら思ってしまう。。
さてマドリードの空港に着いた後は、日本行の飛行機に乗り継ぎます。
スペインの空港に帰ってきたという実感が湧くのは、このようなイベリコ豚が吊るされているバルを見た時。やっぱりこういうスタイルのバルがスペインの特徴的な所でもある。
個人的には空港内の移動は全部歩きでもいいけど、こういうパックツアーでは年配者が多いので勿論そういう選択肢はなく、ターミナル間の移動は連絡シャトルで移動します。
化粧品業界の王者である、国内シェア1位の資生堂。世界的な化粧品ブランドで見ても、世界シェア4位らしく海外の空港でもこのように宣伝を見かける。赤色のイメージカラーがスペインでも似合っている感じがする。
さてこの辺りでまた搭乗時間近くまで解散する運びに。また酒飲みはラウンジを求めて、彷徨うのだが。。
普段は全く見る事の無い飛行機だけども、やっぱり空港に来ると沢山の飛行機を見る事が出来る。
ただし個人的には飛行機自体に、全然興味が無いんだけどね・・・
マドリード空港のラウンジにて
ここマドリード空港でも”自称後期高齢者オジサン”が誘ってくれて、こちらのラウンジに同伴して入る。ただ現地時刻11時頃だったので、結構混んでいてなかなか空き席が無かった。確保して席も前に使った人の残飯や食器などが残されたままだった。
さて酒飲みはそんな状況でもお酒さえあればいいのである。という事でお酒コーナーに向かう。
ここはスペインだけあって、さすがにスペインビールが色んな種類が置かれている。
セルベッサ(ビール)祭の開催ですね!
ビールをボチボチ飲んだので、ちょっとお代わりは趣向を変えてスペインという事でカヴァ(Cava)を頂く事にする。
”自称後期高齢者オジサン”と楽しくお話してお酒を飲んで、ほろ酔いのいい気分で搭乗口に向かう。ただこれからまた14時間に近い、長いフライトが待ち受けている。
という事で搭乗前に膀胱に溜まった水分を全部搾るかのように、トイレに向かう。搭乗口には既にエコノミークラスの列が出来ていて、ツアー参加者達が列に並んでいるのが見える。
ただ帰りの飛行機では、お疲れが出て空港のベンチに座ったまま、寝過ごす人もたまにいるらしいので添乗員さんも最後まで気が抜けないのである。
マドリードから成田空港へ向けて出発
さて成田空港行きの飛行機なので、搭乗者には日本人も多く見かける。こういう光景を見ていると「遂に日本に帰るんだな~~!」と実感が出てくる瞬間でもある。
だいたい飛行機に乗り込む時に考える事といえば「自分の隣の席が空いていればラッキーだけど、どうかな?!」と思う事が多い。そう思いながら席に座り、隣の席がず~~っと誰も座らなくて「おお、ラッキー!」と思っていたら最後のドアが閉まりかけに乗って来る人が隣に座ったりする事もあったりするので、本当に最後まで喜んではいけないのである。
スペインも楽しかったけど、ポルトガルも楽しかった。
というか今まで海外旅行で行った国は、どこでも楽しかったけどね・・・
今回日本まで乗せてくれる飛行機は「エアバスA330-200 (Airbus A330-200)」。ちなみに2014年での機体平均価格は約2億2000万米ドルなんだとか。
隣に座っていたのはこちらも阪急交通社のツアーでスペインを訪れていた老夫婦。7日間の旅だったそうで、とてもスペインは良かったとの事。
機内は2席・3席・2席の配列。大型ジャンボジェット主流の時代は過ぎ、今では中型飛行機が主流の時代となっているようだ。
マドリード空港から飛び立って、約2時間後に機内食の時間となる。周りから匂う機内食の香りと、カートが動く音に反応する乗客たち。
こちらが機内食で出たハンバーグで、パサパサしたライスはご愛敬のような感じ。「いいご飯が食べたければ、ビジネスクラスへどうぞ!」である。
「ドリンクはどうされます??」と英語で聞いてきたので、カッコつけてスペイン旅行で覚えた「セルベッサ(cerveza)」と頼む。
機内のモニターで映画を見る事にしたけど、あまり最新作が無かったので最近飛行機内でよく見る『スチューバー』(原題:Stuber)を何回目かは分からないけど、また見る。
この”髭面チョイ悪マッチョ刑事”を演じるのは元プロレスラーのデイヴ・バウティスタ(Dave Bautista)。2014年公開『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』では、マッチョで少し頭は悪いけど熱い男を演じて人気が出た。
そんなマッチョ刑事が目が悪いのが原因で相棒を失い、レーシックをする所から物語は面白くなってくる。本当はレーシック直後は切開して開いた角膜を閉じて、再び角膜が接合するまで目を一切触るのは禁物である。しかし、そんな事などお構いなしの熱血マッチョ刑事さんは、目の前が殆ど見えないまま外へ出ていく。
そして仕舞には目をガードする眼鏡を投げ捨てて、犯人逮捕に向かうという無茶苦茶なアクション映画である。。
前回の機内食から約5時間後には軽食のサンドイッチが出てくる。さすがに毎回ビールを飲むと、ビール漬けになるのでここはミネラルウォーターをチョイス。
そしてお次はまだ見ていなかった2019年公開のウィル・スミス主演『ジェミニマン(Gemini Man)』を選ぶ。近未来SFアクション作品である伝説的なスナイパーが引退を決めるが、隠居生活を送っていると何者かに襲撃される。そして自分を襲撃した犯人を捕まえてみたら、なんとその犯人は自分の若かりし頃の姿にそっくりだったのである。
それは自分のクローンであり、自分を鍛え上げて雇っていた組織が密かに新たな暗殺兵器として利用していたのだ。最近のVFX技術を使い、まるで本当に若い頃のウィル・スミスと今のウィル・スミスが共演しているかのように見えてしまう映像には驚く。
ただし格闘シーンはあまりにも動きが早すぎて、少々無理のある感じになってしまっているのが残念だけど・・・
そして出発から約12時間後に最後の機内食が出てくる。機内で席に座りっぱなしでもこれだけ機内食が食べれるという事に驚く。でもボクは全部は食べないけど、周りの乗客を見ていると結構完食する人が多い。
だから現代人は太り気味なんだろうが。。
こちらの箱に入った機内食は、行きの飛行機内でも見た記憶がある。
蓋を開けるとサンドイッチとフルーツやヨーグルトなどが入っている。
勿論このキットカットのチョコレートには手を付けなかったけどね。。
ユーラシア大陸の西端から成田空港への軌跡はこうやって可視化すると、やっぱり約14時間ほど掛かるのに納得する。
無事成田空港に到着し、帰国する
さて長いフライトの末にやっと日本に帰って来ました。現在の時刻は日本時間で午前10時過ぎ。
外の天気ははるばるヨーロッパからボク達を温かく出迎えてくれているかのように、雲一つない晴天が待ち受けています。
そして帰国した際に空港での恒例行事である、大谷君への帰国の報告を行う。
今年のシーズンは本来なら肘をトミージョン手術して、やっと今シーズン途中からのピッチャー復帰を楽しみにしていたけど、残念ながらコロナの影響で予定が狂ってしまったね。。
こうしていつも通りに成田空港の荷物受取所で、荷物が出てきた人から流れ解散。色々とお世話になり、遊んでくれたツアー参加者達や添乗員さんに別れを告げる。
そしてここは成田空港なので勿論大阪まで帰る必要はある。帰りの飛行機は成田空港から関空行きのジェットスター便を予約しているので、それまでの時間調整も込めてラウンジでビールを味わう。
この時は1月中旬だったので、勿論これから起こるコロナ渦は日本国内ではあまり騒がれていなかった時期。このアサヒビールに2020年オリンピック記念デザインが印刷されているが、まさかこのオリンピックが延期される事態になるとは露にも思わなかった、この時である。
成田空港内を歩いていると21世紀を感じさせるように、警備員ではなくこのような警備ロボットが巡回していた。
ただ人間の形をして歩行するロボットではなく、下記映像にもあるようにガンタンクのように色んな音声を発して動き回っているだけの代物だったけども・・・
空港内を巡回するロボット 動画
さて帰りのジェットスターは14時45分出発。安いチケットを買うと便を変更できないLCCでは、帰りの際は飛行機が遅れる可能性を想定して、到着時間から次にLCCに乗る時間は余裕をみておく事に越したことはない。
昼飯にとコンビニでおにぎりを購入する。そしてコンビニおにぎりで一番人気の「シーチキンマヨネーズ」を食べて、日本に帰ってきた実感を感じる。
ただそれにしてもコンビニのおにぎりの種類の豊富さには驚く。米文化の日本人が作りだす、至高の食品だと思う。
さてジェットスターに乗り込みます。
いつもながら思うけど、このシルバーの機体がカッコいい!
成田空港から大阪までは約1時間30分のフライト。大阪に到着すると、すっかり夕陽になっていた。
という事で無事関西国際空港まで帰ってきた。
勿論ここから家までも安心せずに気を引き締めて帰ります!
<まとめ>
2020年になり、今年最初の海外旅行に選んだのはポルトガル。
ポルトガルと言えば皆さん、何を頭に思い浮かべます??
ボクの頭に浮かんでくるのは、マゼランやヴァスコ・ダ・ガマ(Vasco da Gama)の名前で、見果てぬ大陸を求めて旅立っていた人々が沢山いた大航海時代。
ポルトガルの歴史を調べてみると、確かにその大航海時代が一番繁栄を誇った時期で、その後の時代はブラジルなどを植民地支配したがあまり上手くいかなかったようだ。
大航海時代に莫大な富を築きながらもそのお金を上手く国内に投資できなかったツケが、近代ポルトガルにも影響を及ぼしているようにも思える。
EUに加盟している国の中でも、経済的に不安定なポルトガルはヨーロッパ内では下に見られる国となってしまっている。
ポルトガル人はのんびりしていたり、時間の約束にはルーズだったりと、そう見られガチな性格なのかもしれない。
ただしそんなポルトガルだからこその良さも、ポルトガルには逆にあると思う。
何もかにも生産性や効率を重視するあまりに、昔からの伝統を引き継ぐ事なく、無機質な物体に囲まれて生きる日本人。
そんな無機質な日本社会に疑問を感じる人間がポルトガルに行くと、とても素晴らしい国に感じるのではないだろうか。
そこには昔ながらの家に住み、昔ながらの製法で物を作り、昔ながらの食生活や文化を維持しているポルトガルらしさがあった。
『Não tenho tudo na vida, mas amo tudo que tenho.』
「人生ですべてを手にいれることはできない。しかし持っているすべてを愛している」
by ポルトガルの名言
こんなポルトガルの名言にもあるように、ポルトガル人は経済が不安定でも自分達に誇りを持ち、日々を生きているのである。
そんなポルトガル人の根底にあるのは、やはり大航海時代の栄光だろう。
そんな大航海時代に、多くの富を得た最盛期の思い出に浸っている訳ではない。
当時は長期航海に出ると、乗組員の約半数すら生き残れない厳しい時代である。
そんな航海に出掛けたら生存確率は50%未満というリスクを目の前にしても、見果てぬ大陸を夢見て旅立った航海士達。
そんな航海士達が持っていたのは”強い勇気”である。
海上に出ると、色んな困難な場面に遭遇する。時には戻りたくなるような事もあっただろう。
でもそんな時でも勇気を持って、彼らは嵐の中や先の見えない大海原に突き進んで行った。
そんな大航海時代の航海士達の勇気は、ポルトガル人のDNAに刷り込まれているような感じがした。
例え貧しくてもヨーロッパ内で他の国に馬鹿にされても、ポルトガル人はポルトガル人らしく生きる。
そんなポルトガルにすっかりと魅了されてしまった、今回の旅であった。
そんな大航海時代の英雄たちを垣間見れたかのように感じたポルトガル。そして今の現在人にも人生という、未知の大海原に向かって航海しているのである。
『Quem ri por último ri melhor.』
「最後に笑えるものが勝ち」
by ポルトガルの名言
いかに道中が苦しくても、このような名言にあるように考えるポルトガル人。
ただボクは最後も笑いたいし、今この時点でも笑いたい。
というか、ず~~っと笑っている人生を送りたい!
今回も長編ポルトガル旅行記を最後までご愛読頂き、誠に感謝しております。
そんなあなたの”人生という大航海”にも、最後に笑える日が来るように祈ってます。オブリガード!
<完>
↓↓↓↓ポルトガル旅行記:一覧↓↓↓↓
【コメント欄】