ヴィアナ・ド・カストロのミゼリコルディア教会内でアズレージョに見惚れる-ポルトガル旅行記-9

ポルトガル旅行記:2日目

阪急交通社ツアー「お1人様参加限定:決定版ポルトガル8日間」-2020年1月13~20日

タイルに描かれた絵

ここはポルトガル北部にある街、ヴィアナ・ド・カストロ市街地の中心広場に来ています。穏やかな街並みが広がって落ち着いた街です。

 

ヴィアナ・ド・カストロの街にて

こちらは教会っぽく見えない建物だけど、ちゃんとした教会。建物内には”アズレージョ”と呼ばれる、このポルトガルで伝統的なタイル絵が内部の壁一面に飾られています。

 

そんな街の中心広場にある、こちらの噴水は16世紀に造られた年代物。実に完成してから約450年は経過しているようです。ここを訪れたのはシーズンオフだったからか、噴水から水が湧き出ていなかったけど、暖かいシーズンだとこの怪しい顔をした彫刻の口から水が流れ出していたのかもしれない。

 

このように一応噴水ではあったものの、残念ながら水は全然なく噴水の役割を果たしていなかったけど・・・。

 

こちらも16世紀に建てられた旧市庁舎跡。レトロな石造りの建物である。

 

この辺りは車もそうは多くないけど、走ってくる事があるので注意しながら歩く必要がある。

 

夕方時だったからか、冬の時期だったからか、あまりこの広場に人は繰り出していなかった。右側に見えるレストランのテラス席にもお客さんの姿は全然見えなかった。。

 

こちら正面の白い壁の建物は、ミゼリコルディア教会の建物で外側は無機質な造りになっているけど、内部はこれとは全然違って豪華な造りになっている。

 

何とも面白い形をした彫刻作品が柱に飾られている。

 

 

ミゼリコルディア教会内の見学

ここでちょっとした自由時間に。「このミゼリコルディア教会内は、是非見た方がいいと思いますよ!」と言う添乗員さんの言葉に、ほぼ全員のツアー参加者さん達が教会の中を見学する事に。

 

 

 

教会入口にはこのような教会内の景色のパネルが置かれている。こちらの建物は18世紀に改修されて、このような内装になったようだ。

 

こちら教会内は入場料が必要で、それはたった1ユーロ。ヨーロッパでは日本のように色んな施設でお釣りの小銭を持ち合わせている訳ではなく、大概の所では殆どお釣りを用意していない場合が多い。だから受付のオジサンもユーロ紙幣で払う人は後回しにして、先に1ユーロ硬貨を持っている人を優先して対応していく。日本人からすると「お釣り位、ちゃんと用意しておけよ!」と思っちゃうけど、それは日本だけの常識であるのだ。

 

だからなるべく食事時とかのドリンク代は紙幣で払って、早めに硬貨を手に入れた方が旅はしやすくなる。ただしこういったパックツアーでは皆がそういう対応をすれば、訪れたレストランでも小銭がなくてパンクしてしまう事もあるので注意。中には気を利かして、小銭を大量に用意して代わりにドリンク代の清算をしてくれる添乗員さんとかもいるけど、そんな手間な作業をしてくれる人はごく僅か。

 

教会内に足を踏み入れると、先程入口にあったパネルの通りに豪華な内装が見えてきた。

 

一般的な教会には絵画とか彫刻が飾られている所が多いけど、こちらにはこの”アズレージョ”と呼ばれる青色の色彩で描かれたタイルが壁に敷き詰められている。

 

元々このような技術はイスラム教の国から来たものとされています。イスラム教の国ではチュニジアン・ブルーとか、サマルカンド・ブルーとか言われるように青色が特徴的です。そんなイスラム教の国からスペインにもたらされ、その後ポルトガルに伝えられたアズレージョ。

 

そしてその後の17世紀頃から大量にこのアズレージョが生産されるようになっていった。初めは宮殿や教会だけに使われていたアズレージョだけど、その後大量普及により一般家庭にも使われるようになっていった。

 

このように凝った内装のミゼリコルディア教会。天井にはさすがにアズレージョじゃないけど、絵が敷き詰められている。

 

キリスト教の教会はドコでも同じような造りが多いけど、こんなアズレージョがふんだんに使われている内装というのはポルトガルでしか見れない。

 

教会内部の景色 動画

 

ただアズレージョで壁が装飾されている以外は、特段変わったものはなし。

 

教会奥の主祭壇の壁には、珍しく最後の晩餐が描かれている。

 

これはパズルのように沢山のタイルが嵌め込まれている、集合絵であって一枚絵ではない。そしてタイルは粘土状生地に絵を描き、その後焼成するので焼き物のような感じになる。ただし焼くとタイルが伸縮するので勿論タイルに描かれた絵も伸縮する。それが一枚だけだと問題ないけど、これらのように何百枚も合わせて大きな絵を描く場合はタイル毎に柄がズレないように、その伸縮を計算してデザインを調整していたという。

 

このように教会内の壁には全てアズレージョが張り巡らされている。イスラムチックな雰囲気を感じる教会のように思える光景。

 

勿論キリストの像も置かれているけど、ポルトガル最初のアズレージョを見てしまっただけに、こんな像よりも壁のタイル画にしか目が行かない・・・。

 

教会内部のアズレージョを見回す 動画

 

ポルトガルはカトリックを信仰する人の割合が90%前後だが、その信者のうちミサなど礼拝をする人は20%を切るという。昔は科学も情報も進んでいなかったので信じるものはキリスト教しかなかったが、今では識字率も高く勉強水準が上がった事も関係し、男性や若者の多くが礼拝などには行かなくなる傾向が出ているそうだ。恐らく神に祈ったところで何も得れないのに気が付いたのかもしれない。。

 

それにしてもこのタイル画は今までの教会では見れなかった景色なので、とても新鮮である。この後、ポルトガルを周ると色んな場所でこのアズレージョを目にする事が出来た。

 

 

街をブラりと散策

さてそんなアズレージョが見事な教会内を見学した後は、約20分くらいだけど自由行動。

 

この辺以外は特に何がある訳でもなく、何をしていいのかちょっと戸惑う。

 

「迷ったら、前に進め!」というある人のお言葉を思い出して、とりあえず歩いて進む事にしてみる。

 

こちらは先程内部を見学した教会の外壁。内部の景色とは、打って変わって平凡な造りである。

 

フラフラと興味の向く方向に進んで行くと、またさっき居た中心部広場に出てきた。まだバスが停まっている集合場所に行くには早いので、もうちょっと街歩きを続けてみる。

 

街中には人気観光地のようにお土産屋さんがその辺とかにあったりする訳ではなく、開いているお店もあまり見かけない。

ただ特に欲しいものもないんだけども。。

 

とりあえず迷わないようにと、集合場所の方向などを頭に入れつつ歩いてみる。

 

こちらは個人所有の礼拝堂のようだ。お金持ちの所有物だったのだろう。

 

とてもヨーロッパらしい街並みで雰囲気はあるけど、ただその雰囲気を楽しむだけしか出来ない街?!

 

こちらはワイン屋さん。安いワインとかも置いてあったので、思わず目が行ってしまった。。

 

古い建物だけに定期的に改修していかないと、どうしてもこのように汚くなってしまう外装。あまり外装が汚くなると観光客が嫌がるけど、改修には費用が必要なので迷い所でありそう。。

 

1人で街歩きをしていると、こちらの同じツアー参加者トリオと合流。特に見たい所や行きたい所も無かったので、一緒に歩く事に。こちらの奥様はアクセサリーを買いたかったみたいで、アクセサリー屋さんの前で足が止まっていた。

 

何も考えずに1月中旬のツアーに申し込んだけど、日本よりは寒くなかったし、天気もボチボチ良さそうなので楽しい旅になりそうだ。

 

可愛らしい建物も多い街並み、もっとじっくりと歩いて回るのも楽しそうだけど、我々はポルトガル内だけで6つの世界遺産を巡る旅なのでここでゆっくりと過ごす時間は無いのである。

 

 

この街での絶景スポットは、奥の山の上に見えるサンタルジア教会の展望台からの景色だろう。ただ風が強すぎるので、あまり長居する場所じゃないかもしれないけど。

 

こちらは海沿いにあった体育館の中。ちなみにポルトガルでの一番人気スポーツはやっぱりサッカーみたい。こっちの人達はサッカーに熱狂する人達ばかり。特に自国の国際試合とかは仕事を休んでまで、試合中継を見て声援を送ったりする位だという。

 

駐車場の近くには船も停泊している。

 

その気になれば、このタラップを上がって船に乗り込めそうだったね。

こんな旅はまた次回に続きます!

↓↓↓↓ポルトガル旅行記:初回↓↓

【ポルトガル旅行記①2020】イベリア航空経由でまずはスペインへ-阪急交通社
阪急交通社トラピックスのツアーで訪れた1月のポルトガル。まずは成田空港からイベリア航空でスペインに向かいます。

【コメント欄】