遂に見つけたアルファマ地区らしい、ファドを演奏していたお店に潜入してみたら・・-ポルトガル旅行記48

ポルトガル旅行記:5日目
阪急交通社ツアー「お1人様参加限定:決定版ポルトガル8日間」-2020年1月13~20日

念願のファドを鑑賞

ポルトガルの首都リスボンで、”ファド発祥の地”とされている古くからの街並みが残るアルファマ地区にファドのお店を探しにやって来ました。

 

 

アルファマ地区にて

ここはそんなファドの博物館がある広場で、その広場に面したお店ではテラス席に人が集まっていて、男性が1人ギターを弾きながらファドと思われる歌を歌っていました。でもボクが想像していたファドは別にギターの弾き手が居て、歌う人が別なイメージがある。

 

それに外のテラス席で弾き語りをしていたので、わざわざ店に入らなくてもこの広場に滞在しているとそのファドが聞ける。なのでちょっとだけこの広場でゆっくりとしてみる。

 

ファド博物館前広場の景色 動画

 

 

ちょっとだけこの広場でその演奏を聴いていたけど、ボクの想像していた店とは違うので引き続きアルファマ地区を探索してみる。するとこのように昔からの狭い路地が続く、独特の街並みが見える。

 

リスボン市内を歩いて思った感想は、このように壁の落書きで結構面白いのが描かれていたので、歩きながらそういった落書きなどを眺めているだけで楽しかった。

 

「FADO」と書かれている看板が見えたけど、残念ながら扉は閉まっている様子。夏場とかだったらオープンしているかもしれないけど、冬のシーズンはどこかにバカンスに出掛けて店は閉めているのかも?

ちなみにポルトガル人は頑張って働いて、たまの休日を楽しむのではなく、”休日を楽しむ為に仕事をする”という考えがあるんだとか。

 

この細い路地がまたいい雰囲気を醸し出しているが、なかなかファドを演奏している店が見つからない・・・。

 

このアルファマ地区はリスボンでもイスラム文化が根強く残っている地域なので、それを思わせる街並みが残っている場所でもある。

 

そんな街で生まれたファド。某ガイドブックを見ると、色んな所にファドを楽しめる店があると記載されていたけど、個人的にはこじんまりとしたお店に行ってみたいと思っている。

 

アルファマ地区でも下側に降りてきたら、このようにファドのお店が沢山あるような雰囲気に見えるけど、このシーズンはあまり開いてないようだ。

 

う~~ん、思ったよりファドのお店が見つからない。「もし気に入るお店が見つからなかったら、さっきのファド博物館がある広場のお店で我慢するしかないかな?!」と思いつつ、進んで行く。

 

こちらはアルファマ地区にある「サン・ミゲル教会(Igreja de São Miguel)」。サン・ミゲルとは”大天使である聖ミカエル”の事で、キリスト教では右手に剣を持った死の天使として人間の魂を秤にかけるとされている。この聖ミカエルはユダヤ教でもイスラム教でも存在し、それぞれに役割は少し異なっているようだ。

ちなみにフランスにあるモン・サン・ミッシェルは、この聖ミカエルに捧げるものとして造られたのでその名前が付けられているのである。

 

 

「A BAIUCA FADO」というファドのお店を発見

そんなサン・ミゲル教会を眺めていたら、近くからファドの歌声が聞こえてきた。その方向に目をやると、このお店から聞こえてきた。そんな店の前では店員と思われるオバサンがタバコを吹かしていた。

「ここにしようかな??」と思っていたら、カップルがお店に入っていったので店の前に立っていたオバサンに「ドリンクだけでもオーケー??」とゼスチャーしてみたら「勿論よ、入ってきな!」って感じで手招きしてくれたので入ってみる事にした。

 

ファドレストラン【A BAIUCA FADO】

 

住所:Rua de S.Miguel nr.20, Alfama, 1100-544 Lisboa

 

こちらがこのお店の名刺。水曜日と木曜日は休みだけど、それ以外は営業してるって言っていた。

 

このお店はこじんまりとした店内で、狭い店内にはテーブルが沢山置かれていた。そしてポルトガルギターを弾く人が2人居て、これからポッチャリとしたオジサンが歌うみたい。

ボクの求めていた雰囲気のお店に、辿り着いたみたいでワクワクです!

 

早速ファドの歌声に聞き惚れる 動画

 

ファドの演奏中は店内の照明も暗くなっていて、ムードが出ている。このお店に入った時間は22時15分頃だけど、まだ演奏は続くみたい。

 

お腹は夕食を食べたので全然空いていなかったので、とりあえずビールを1本頼む。ただこういった生演奏を聴かせてくれるお店って、”ミュージック・チャージ”なるものがあったりする。

ボクが大阪でたまに行くジャズの生演奏をしてくれるバーでは、1,000円~2,500円だったりするのでこのお店では幾ら掛かりそうか?と様子を伺う事にする。ただし高級店ではないし、庶民的な小さい店なのでミュージック・チャージがあっても目が飛び出る感じではないと思うし。

 

Maria Hendrxさんのファドの歌声 動画

先程のオジサンの跡を継いで、こちらのお姉さんが代わりにファドを歌ってくれます。

男性の歌声もいいし、こちらのお姉さんの歌声もいいし、歩き回った後にビールを飲んだら気分が良くなってきた!

 

Maria Hendrxさんのファドの歌声 動画2

 

お姉さんの歌うファド2曲を聴いた後は、休憩タイム。暗かった店内は照明が明るくなりました。

 

すると先程ファドを歌っていたお姉さんが、「CD要りませんか??」とボクのテーブルに営業にやって来た。人によってこういう時のCDを買うか買わないかはそれぞれだけど、彼らが音楽活動を続けれるかはこういったCDを販売して稼げたお金が重要なのである。

だから動画も撮らせて貰ったしと、このお姉さんのCDを購入する事にする。こちらのCDは15€。Maria Hendrxさんという、ローカルなファドの歌い手みたい。

 

するとそんな様子を見たからか、最初に歌っていたポッチャリしたオジサンもやって来て「オレのCDも買ってくれ!15€だよ」というような顔をしていた。ただこのレストランでどれくらいのチャージ料が必要になるか分からなかったし、それ用に多少はユーロの現金を置いておく必要があったので結局オジサンのCDは買わなかった。

するとこの後で演奏が再開した時にそのポッチャリしたオジサンが「ノーメディア!」と言って、動画は撮らないでくれとちょっと怒っていた感じにも見えた。。

 

こちらのナプキンに描かれていたのはファドの伴奏をしていたオジサンの絵。隣のテーブルに座っていた、モスクワから来たという美人女子大学生が書いたもの。

こういうものを即興で書けるって、羨ましく感じる!

 

こちらで出てきたビールは小さいサイズだったので、勿論1本で足りる訳はなく、お代わりを頼む。

 

さてまた演奏が始まるようです。地元のポルトガル人にはまだまだ楽しむ時間かもしれないけど、観光客にはそろそろいい時間となっていたので、最初お店にいたお客さんも半分ほどが帰って行きましたね。

 

Maria Hendrxさんのファドの歌声 動画3

 

 

こちらの壁にはファド界の歴史的スターであり、没しても未だに人気ナンバーワンである女性シンガー「アマリア・レボルダン・ロドリゲス(Amália Rebordão Rodrigues)」の写真が飾られている。

 

もっと遅くまでファドを演奏しているのかと思いきや、23時前に演奏家などが帰って行った。ただレストラン自体はもう少し開いているみたいだったけど、そろそろ退散タイムという事に。

そして気になる、こちらのお店の会計はビールを2本飲んで、たったの5€。予想していたミュージック・チャージ代はなく、純粋にドリンク代だけであった。これならさっきのポッチャリオジサンのCDを買ってあげればよかった。こんな値段だったらお店から演奏代を貰っている感じもしないし、店内でのCD販売のお金がメインの収入だったんだろう。。

 

 

再びアルファマ地区を散策

いや~~何だかんだで歩き回った結果、自分の求めていたお店でファドを満喫できたので大満足である。

 

さてと、これからまたリスボン市内の中心部に戻って、もう少し夜の街をブラブラしてみる事に。

 

確かにこうやって歩いていると、リスボン市内でもこのアルファマ地区は細い路地が多い。

 

スペイン人やポルトガル人って、次の日は仕事であっても夜は夜中2~3時まで平気で飲んでいるという。眠くならないのかと思うが、それは”シエスタ(siesta)”と呼ばれる午後のお休み時間があるのだ。何とものんびりとした人種に感じてしまうが。。

 

帰り道に何も考えずにアルファマ地区を歩いていると、まだまだ営業しているレストランはそこかしらに見える。

 

ここでも中から男性が歌うファドの歌声が聞こえてくる。

 

とあるお店の前からファドの歌声を聴く 動画

 

それなりに格式の高いファドを演奏するレストランだと、ミュージックチャージ込みのお値段になっているようだけど、先程のお店とかは演奏代が入っていないので歌い手たちは自分達で稼がないといけないから大変だろう。

 

そんな街角にはレトロな、可愛らしい車が停まっている。狭い街にはこういった車の方が似合っているのである。

 

ちょっと汚い所もあったけど、比較的路地は黄色い照明が明るく照らされていたので、夜中に1人で歩いていても全然不安を感じなかったアルファマ地区でした。

 

リスボン市内の建物は意外と古くはない。というのも1755年に大規模な震災の影響で、この辺りの建物の多くは崩壊し、更には津波が襲って来て数万人という人々が犠牲になったのである。だがリスボンの街はその悲惨な経験を活かして”地震学”という分野を研究し、免震構造などを開発していくのである。

 

こちらのレストランの前では数人が楽しそうに群がっていたが、左端に見える建物が「くちばしの家」とも「ダイヤモンドの家」とも呼ばれる、珍しい外観をしたもの。鳥のくちばしのように尖った形をした石が沢山出っ張っている、面白い建物である。

 

ただ23時過ぎだったので、レストラン以外のお店は閉まっている。当然と言えば当然だけどね。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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