ポーランド旅行記:3日目
阪急交通社ツアー「おひとり様参加限定:決定版ポーランド8日間」にて–2019年11月–
ポズナン旧市街地は今では・・
ポーランドでも元々は首都が置かれていた事もある、古い都市のポズナン。先程はまず昔からの大聖堂と首都が置かれていた頃10世紀にポーランド王国の宮殿があった場所を見学しました。さてこれからはポズナンの旧市街地へ向けて移動中。
第二次世界大戦中にポズナンの市街地の建物は実に50%以上が、戦争の被害を受けて崩壊したそうな。そうやって見ると、古くからの都市ではあるものの道路から見える建物は比較的綺麗なものが確かに多い。
ポーランドという国は国土の70%が平地らしく、その為に防御が弱いのか、常に侵略された歴史がある。第二次世界大戦でも隣国ナチス・ドイツにあっという間に支配されて、特にポーランドに住んでいたユダヤ系の人々は惨劇に遭う事になるのである。
移動中に見えるポズナンの街並み 動画
ここでバスを降ります。もうこの辺から旧市街地に入っているのだろうか?でも旧市街地というけど、周りの建物は新しいものばかり。というのも第二次世界大戦中に旧市街地の約90%以上の建物が破壊されたので、昔の建物がここに残っている事自体が珍しいようだ。
すると1軒だけ、物凄く古いような建物が目に飛び込んでくる。この建物は明らかに第二次世界大戦中に破壊されなかった1割の建物に入るハズ!というか、この建物は補修もせずに完全に放置された廃屋になっているようにしか見えないけど・・・。
そんなボロボロの建物の前に立て掛けられてあった板に面白い落書きがあったので、近寄って写真を撮る。
「千と千尋の神隠し」で出てくる”カオナシ”と似ているけど、ちょっと感じが違うかな?!
旧市街地の特徴は、このように道路が石畳になっている所。という事はこちら側は旧市街地跡なのかな?
添乗員さんの後を付いて行くのがツアーの基本スタイル。その為、添乗員さんは目立つように旗などを持って、先頭で引率しているがその旗は添乗員さん次第。常に旗を持つ人もいるし、全然旗を持たない人もいるし、この前の添乗員さんは途中で旗を無くしたのでそこから旗無しになったりと。一概に添乗員さんと言っても個性豊かでその人なりのスタイルがあるのである。
個人旅行でしか海外旅行しない人には分かりにくいのかもしれないけど、こういったパックツアーでは添乗員さんの個性によってその旅の楽しさなどがガラッと変わる。同じ旅行先、同じ観光地でもどの添乗員さんに当たるかでツアー満足度が大きく左右されるのがパックツアーである。
今まで10回以上パックツアーに参加しているけど、ハズレの添乗員さんは殆ど居ない。ベテラン添乗員さんだとかは、色んな壺を心得ているし、色んな知識を持っているので接しているだけでとても勉強になる。
今回の男性添乗員さんも色んな知識を全て頭の中に放り込んでいる人で、凄い知識の持ち主であった。よくバスの中でマイクを持って説明したりするけど、今回の添乗員さんは一切資料とかには目を通さずに記憶を思い出して喋っていた。
この辺りはすっかり綺麗に再建されたポズナンの旧市街地。ただ先日のトルンの世界遺産になった旧市街地などは、綺麗に補修されているので再建されたのか、現存している建物なのかが一見では全然分からない。。
ヨーロッパの街の街歩きの楽しさって、こういった可愛らしい看板を見つけたり、建物の可愛らしい装飾を見つけたりする事だと思う。日本国内でもこういった装飾とかはある事はあるけど、街全体が可愛らしい旧市街地の雰囲気になっている場所ってない。
こちらの建物の壁にも可愛らしい絵が描かれている。なかなか建物の壁に「こういった可愛らしい絵を描こうっ!」っていう発想が出てこないので、このような絵を見るとちょっと驚いてしまう。。
ポズナンの旧市街地広場に到着
歩いていると細い路地を抜けた先が一気に開けた。「どこかで見たような光景だな」と思ったら、昨晩たまたま歩いていた時に辿り着いた広場だった。
ちなみにこの写真は旅で主に撮影しているサムスンのgalaxy-S10の超広角撮影モードで撮ったもの。同じ景色でも広角に撮ると全然違う景色に見えるし、普通のモードでは横で撮ると全体像が入らない場合があるが、この超広角モードでは全体像が入るので機種変更して本当に良かったと思う。
なのでこれからもこの超広角撮影モードで撮った写真がバンバン出てきます!
お洒落でカラフルな色の家が並ぶ旧市街地。この辺りも戦争で殆どが破壊されたようだ。人類から争いという要素を取り除く事は出来ないかもしれないけど、その代わりに再建する能力が人類には備わっている。この辺の旧市街地の建物が昔からのものと言われても全然分からない位である。
こちらはポズナンの旧市庁舎跡。今ではポズナンの歴史博物館となっていて、入場料は必要だけど内部の見学も可能である。元々は13世紀に建てられたものだけど、残念ながらこちらも第二次世界大戦中に破壊されて今の建物は再建されたものである。
昨日この広場に来た時は夜だったから全然旧市街地の広場だと気にしていなかったけど、確かに旧市街地のようだ。なお、ボクが今色々と間隔を置かずに海外旅行に行くのは勿論今だと自分の好きに動けるからでもあるけど、なるべく若い内に海外に行っておきたいという気持ちが強いから。このようなパックツアーで旅行すると周りの参加者さん達はだいたい50~70代の方々が大多数を占める。
そういう年齢の方々は1日の観光を終えてホテルに着くと皆さん寝る事を考えて外に出ようとしない。でもまだボク位の年齢だと、夜に外に繰り出す事がしたくなる年頃。同じ旅行に来ても夜ホテルの中で過ごすか、外の街をブラつくかで全然満足度が変わると思う。
こういった話を周りにしても「それはアナタが若いから出来る事だよ!」と言われる。確かにその通りなので「じゃあ、まだ比較的ツアー参加者さん達より若い頃に行っておこう!」と考える。それに海外旅行は単なる休暇や娯楽ではなく、自分にとっては”大事な経験値を得れるもの”という認識になっているのだ。
だからその経験値を今後の人生に活かすのであれば、海外旅行は早く行っておくに越したことはないのである。
旧市街地広場の眺め 動画
ここから見ている分には第二次世界大戦中に破壊されたとは全く思えない位の修復度合いである。昔の建っていた建物をそのまま再現する辺りはヨーロッパらしい。日本ではあまりそんな事はないので。。
こちらは「プロセルピナの噴水」と呼ばれていて、古代ローマでは女神とされていたプロセルピナがモチーフの像。古代ローマでは農業やワインの女神とされていた人物らしい。
この広場の大きさは一辺が約140メートルだそうだ。それにしても、この右側に見える連なった建物が何とも可愛らしい。それぞれに微妙に形が違っていて、外壁の色もそれぞれに違う。日本だったら生産性を考えて、全部同じ家にするところだろうが。
こちらは旧市庁舎をその正面から見上げる。ここで人気なのがからくり時計で、正午になると2匹のヤギが顔を出して、それぞれに正面から頭を突き合わすそうだ。元々は料理にされるハズの山羊がここまで逃げて辿り着いたからという逸話が残っている。
右の像は昔は処刑柱があった場所だそうな。「昔ここで沢山の人が処刑された場所ですよ!」と女性に言うと「や~だ~、怖~~い!」って言いそうだけど大概中世の頃の広場は処刑場所であった。昔の日本もそうだけど、今と違って死刑になると公の場所で晒されるのである。罪を犯した罪人を公開処刑する事によって、周囲の住民に「悪い事をするとこうなるんだ!」と見せ付ける目的もあったのである。
そんなからくり時計にも使われている2匹の山羊が広場のお店の看板にも描かれている。
なかなか日本ではあまり見かける事のできないからくり時計だけど、ヨーロッパでは未だに現役のからくり時計を見る事が出来る。
できればからくり時計が直接動いている所を見てみたかったね。。
日本では糞で汚されて嫌われている鳩だけど、キリスト教信者の多いヨーロッパでは平和の象徴とされている鳩。
日本人が綺麗好きなのか?それともヨーロッパ人が大らかなのか?
旧市庁舎にはこのように色んな人物も描かれている。このポズナンに昔居た権力者か、財政的に寄与した富豪なのか?
昔は人の処刑を楽しんで見ていた事もあったようだ。人間も所詮動物の一端でしかないのだけどね。
時計が鳴り響く旧市庁舎周囲 動画
今の旧市庁舎は16世紀頃に建てられたデザインを復元して、第二次世界大戦中後に再建されたもの。
1939年までは市庁舎と使われていた。現在ではその役目を終えて博物館となって、ポズナンの歴史を後世に渡って広めていく役割の担っている建物である。
そんな旧市庁舎の横には隙間なく建物がつっくいて並んでいる。
この辺は家なんだろうか?それともレストランになっているのか、はたまたホテルなのかな?でもこんな広場だと夜も人が多いので騒がしいハズ。。
そんな風に可愛らしい広場の建物を眺めていると、大きなワンちゃんを連れたオジサンが登場。
そんな広場に表れたワンちゃんの様子 動画
急に「ワン、ワンっ!」と吠えだすと思わずビックリしてしまう。。飼い主さんが首に付けているのがロープではなく、鎖だったのでこのワンちゃんの凶暴性をちょっと疑ってしまった。
この時点で午前9時頃で、そろそろ開店の準備しだすレストラン。この広場も全然人が居ないけど、ポーランドの人達は夜行性なのかな?!
さっき見えた可愛らしい建物がくっ付いて並んでいる壁には、中にはこのようなデザインもあったりで個性的。
旧市街地ではあまり自転車に乗っている人を見かけなかったけど、ここで思いっきり怪しそうなオジサンが黙々と自転車に乗っていた。
「オレは昔から自転車一筋なんだよ!」という感じの背中に見える。。
そんな可愛らしい建物の中から、外を見るとこのように同じ形をした柱がない、削りが中途半端な感じの柱がまたいい雰囲気を創り出しているように見える。。
ツアー参加者さん達は皆さん、あちらで添乗員さんの説明を真面目に聞いている様子。ボクは基本的にあまり群れるタイプではないので、ああいう団体の中にずっと居ていたいとは思わない。じっと話を聞いているより、同じ建物や景色でも角度を変えて見ると、また違った一面が出たりするのでそれを求めて絶えず動き回るのである。
この建物の壁も昔このようなデザインだったから再現したものなのか、それとも単なる遊び心で造ったものなのか? 創造力を掻き立ててくれる。
こうやって写真を撮っていると1人の見知らぬ外人女性から声を掛けられた。英語で「写真を撮ってください!」との事。勿論ボクの答えは「オフコ~ス!」で写真を数枚撮ってあげた。
すると彼女はアメリカのボストンから来ていたらしく、当日ボクが来ていた赤色のボストン・レッドソックスのジャンパーを見て「ベリーグッド!」と言ってくれた。
ボクの着ていたこの赤色のジャンパーも実はデザインを気に入って購入したものの、数年間は当時のボクにとっては派手過ぎて着れずにお蔵入りしていたもの。ではなぜそんな赤い派手なジャンパーを着る事になったかと言えば、最初に海外旅行にハマるキッカケとなったドイツ旅行に持っていったからである。「日本で着るには派手だけど、海外だと違和感ないだろう!」と11月末で冷えるドイツに他に適した防寒具が無かったのも要因であったけど。
そして実際に来てみたら案外周りからも好評で、日本に帰国してからも着続けて今でも冬の防寒着はこの真っ赤ジャンパー一択である!
こういった旧市街地の建物を見てると、ただ無機質に建物を無造作に建てていた訳ではなく、それぞれに遊び心を持って色んな装飾などを施していたのが見て取れる。壁の一部にこのような彫刻を入れるというのは、手間的には増えるので建設業者からするとあまりしたくないハズ。
でもこの辺にある全部の建物がそうやっている訳ではないけど、そのように装飾に凝った建物を見つけると思わずニヤッとしてしまう自分がいる。
そして広場の中央付近にあった、こちらのトイレで休憩。勿論ここのトイレも有料で1.50ズローチ(約45円)。ツアー参加者さんの中にはトイレ有料に戸惑う人もいるけど、ボクはそんなのお構いなしでトイレに行けるチャンスには必ず行くようにしている。
パックツアーに参加していると自分の都合で簡単にトイレには行けないので、行けるチャンスに行っておく事はとても大事である。
そのトイレの前にあった噴水の像は「バンベルカ噴水」と呼ばれるもので、18世紀にドイツからやってきたドイツ系ポーランド人の移民を表す民族で伝統的衣装に身を包んだ女性の像。
ここでポズナンを案内してくれた現地ガイドさんに、お約束のお寿司キーホルダーをプレゼント。
相変わらずの満面の笑みでしたね!ただしホビットの映画に登場しそうなキャラクターにしか見えなかったけどね・・・
こんな旅はまた次回に続きます!
↓↓↓↓ポーランド旅行記:初回↓↓
【コメント欄】