【チュニジア世界遺産紀行8日間】3日目
【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】
スースの街は?!
エルジェムの街を出発してから、1時間程が過ぎた所でスースの街に入ってきたようです。
連結されたバスが見えます。日本ではこのような車両はまず見かけないですね。
欧州などではよく見かけるロータリー交差点、もしくは「ラウンドアバウト(環状交差点)」と言われる円形交差点。十字路の交差点に比べて、断然安全性が高いという。
□POINT十字路の交差点では横切る時に32箇所の交錯点(車同士が接触する点)なのに比べて、この円形交差点では8箇所しか円交錯点がなく接触する確率が少なくなる。そしてこの円形交差点に入るにはスピードを落とさざるを得ないので、もし衝突してもスピードが出ていないので被害が大きくなりにくい。
安全性の面では高いが日本では殆ど見かける事はなく、元々銅像やモニュメントが街中にあってそこから放射線状に道路が延びている都市が多いヨーロッパに限定されている。そして交通量が多いと混雑する原因にもなる。それと十字路の交差点に比べるとその使用面積がどうしても大きくなるので、安全性に優れているからと言って全世界に広がる訳ではないようだ。
バスが進むにつれて、外の街並みも賑やかになってきます。
それに加えて交通量も増えてきます。
フランスの統治下にあった国なので、その影響で円形交差点ばかりのチュニジア。そしてその円形交差点の真ん中にある「中央島」と呼ばれる場所には、このように銅像などが設置されていたりする。
この銅像は誰かが馬に乗っているようだ。
この時に現地ガイドさんから特にこの銅像についての説明がなかったので、大した人の像ではないのかと思っていた。後日チュニジアの首都チュニスに行った時にも同じ形の銅像を見かけたので調べてみたら、フランスからの独立運動の指導者でチュニジア初代大統領となった「ハビブ・ブルギバ」の像であった。
スースのタクシー。こちらのタクシーは相乗り制度になっていて、同じ方面に行く人であれば途中で拾って一緒に乗り合いをするシステムだそうだ。逆に自分だけを乗せて行って欲しい時は”タクシーを貸し切る”事になり、多めに費用が発生するらしい。
「FUJIFILM」の看板が見える。日本が世界に誇る企業である。
スースの街に到着!
バスが停まって、こちらの場所で下車します。もうこちら、目の前から旧市街地【世界遺産】が始まっています。
レトロな観光用の馬車も待機しています。
この辺りは「ファルハット・ハシェド広場(Place Farhat Hached)」と呼ばれるスースの中心地でありヘソでもある場所。そして前に見える4階建てのショッピングセンターは”チュニジアで唯一のお土産物専門店”である。
こちらは世界遺産のマークが表示されている看板。残念ながら色が剥がれつつあって、落書きもされている・・・。
スースの旧市街地の観光
それでは世界遺産の街、スースの旧市街地の観光に入ります。
このスースは別名「サヘル地方の真珠」と呼ばれているらしく、ビーチエリア一帯に広がる白い砂浜があり地中海沿岸特有の温暖な気候に支えられてビーチリゾートでもあり、ヨーロッパの富裕層の避暑地でもある。
まだチュニジアに来て2日目だけど、若い子たちがとてもフレンドリーのように感じる。2~3人の女の子達がこっちを見て、スマイルを浮かべてくる。そんな子に「ハロ~~!」って挨拶すると「コニチワ~~!ニイハオ~~!」と嬉しそうに返してくれる!イスラム教の国にいるとは思えない女のコ達の対応である。
とりあえずこのグランド・モスクの周辺を一周してから、解散し約1時間のフリータイムに入るようだ。
このスースの街は紀元前9世紀頃にフェニキア人により建設された。その後7世紀頃にイスラム教のアラブ軍の侵略により支配され、その時に「スーサ」という名前に変えられる。そしてアグラブ朝時代はヨーロッパ進出の拠点&港としても発展する。ちなみに「リバト」はその時代にアラブ軍が前線基地として築いたものである。その後はノルマン人やスペイン、フランスと支配される事になり、最終的にフランス風の「スース」という名前に街が変わる事となる。この街の世界遺産に登録されている旧市街(メディナ)はアラブ軍が支配していた時代の古の街並みが残る地域である。
左手に見えてくる建築物は「グランド・モスク」で9世紀の頃に建てられた”チュニジアでは唯一ミナレット(尖塔)をもたないモスク”である。何故ミナレットがないかというと、その理由は後程分かるのである。
この辺りはメイン通りだけあって、色んなお土産物屋さんがあるがこの広場の手前に見えた4階建てのショッピングセンターでは全部値段が決められていて、下手にこの辺のお店で交渉して買うより”安く、かつ品質もいいもの”が買える可能性が高いそうだ。なので現地ガイドさん曰く「お土産を買いたいなら、後でそのショッピングセンターに行った方がいいですよ!」とのアナウンスがあります。
確かにこの辺の商店は、まず値段交渉から入るのが個人的に面倒臭く感じる・・・。そして店頭に商品を置きっぱなしにしている事が多く、保存状態がよくないのであまり品質もよろしくないしな。。
こちらの「グランド・モスク」は建てられた当時は”モスク兼要塞”として、アラブ軍に使われていた。なのでモスクらしい装飾等はなく、厚い壁で覆われて銃眼の穴も空けられている。そして特徴的なのは、通常メディナの中心にモスクを造るらしいのだが、このモスクは港や武器庫を守る要塞も兼ねていたのでメディナの中心地ではなく端の港よりに造られている。
それとミナレットを持たない理由は、近くにある「リバト」というスースのメディナで最も古く、前線基地の要塞とされていた建物に約38mの監視塔があったので、そちらからアザーンを流していたのでわざわざミナレットを建てなかったとか。でもここに見える低い塔のような場所にスピーカーが設置されているので、ここからアザーンを流していたのでそれで充分だったのかもね。。
左に見える「グランド・モスク」は、後で見る要塞「リバト」と同じような外観です。パッと見だけでは同じものに見えて、後程リバトに入場するのですが、てっきりグランド・モスクに入ったものと勘違いしてました・・・。
イスラム圏では犬より猫ちゃんを見かける機会の方が多い。特に街中では全然犬を見かけずに猫ちゃんばかり。
警戒心の少ない猫ちゃんは我が物顔でスースの街を、悠然と歩いていました。
スースで見かけた女の子も髪の毛をスカーフのようなもので隠している子もいましたが、全般的には可愛らしい今時のファッションをしている子が多かった。
スースの街の様子 動画
現地ガイドさんの後ろについて、ゾロゾロと皆で付いて行きます。
こちらの黄色いカゴには亀が入っていました。売り物なのかな?!
こちらを左に曲がります。このグランド・モスクを一周して、簡単にこのスースの街を案内してから自由時間となるようです。
こちらの親子は怪しげなアジア人に対して、冷ややかな目で見ています・・・。
こちらの猫ちゃん達も先程の親子と同じように、冷ややかな目でこちらを見物しています。「またアジア人が来おったニャー!」というような顔?!
全然知らなかったのだが猫ちゃんも人間と同じように、オナラやしゃっくりや咳もするそうだ。こちらはグランド・モスク前に鎮座する猫ちゃん。
スースの街は何か雰囲気が違って、ほんとリゾート地のような感じでテンションがあがる。
スースの街の旧市街は高さ約8mの壁で囲まれた約700m×約450m位の広さになっている。
正面に見える建物はホテルで、その名は「ホテル メディナ」。このメディナにあるホテルの中では上のランクだそうだ。
右側に見えるチュニジアの鳥籠もインテリアとして、例えば中にライトを入れて照明代わりにしたりすれば可愛らしくてイイと思うけどお土産で持って帰るには嵩張る。。
グランド・モスクの裏側を進んで行きます。こちら側にも色んなお店が並んでいます。
グランド・モスクの壁沿いには柵で囲まれたエアコンの室外機が数台見える。9世紀頃に建てられた建物も今は21世紀の文明と融合しているのだ。
街中でベンチに腰掛けて新聞を眺めるオジサンが、ちょっと派手目な帽子で”いい雰囲気”を醸し出している。もしこの光景が日本だったら、こういうオジサンは競馬新聞と睨めっこしているのが多いんだが果たしてこのオジサンは何を読んでいたのかな?!
グランド・モスクの裏側にもこの低い塔みたいなのがあった。モスクというよりは、元々は闘いを想定して要塞の造りで「ついでにモスクまで入れてしまえ!」という感じだったのかも。
こういうチュニジア的な衣装を着たほうが雰囲気が出て楽しめそう。そういえばエジプトのクルーズ船内で現地の民族衣装を着たガラベイヤパーティーをしたっけ、あれはあれでとても楽しめたね。
「FAST FOOD」と記載していて、手軽に食べれる「ファースト・フード」と思っていたが言葉的には早く食べれる「ファスト・フード」が正解のようだ。
さっき昼食で食べたブリックのような食べ物かな? よく見るとお店のオジサンがポーズしてましたね!
この辺は露店が集まっています。怪しげな商品もありそう??
こちらの通りは「中国ストリート」と呼ばれるらしく、中国製品ばかりが売られている商店が並んでいるそうです。チュニジアは中国との経済・貿易関係を強化する目的で「一帯一路」プロジェクトに参加しています。表向きは「歴史的なシルクロードの再活性とこのルート上にある各国との経済・貿易関係を拡大する目的」とあるが、実際は中国によるチュニジアに対しての投資である(支配にもなりかねない)。
スースの街の様子 動画2
こちらのお菓子は試食させてくれたが、香ばしくて美味しかった。
アフリカ大陸でも中国製品が溢れているという、世界の実情が見える。日本人からすると「中国製って・・・・」と思うかも知れないが、世界中には”中国製品”が蔓延している。日本も中国に実質支配される日が来るのかもしれない。。
そんな現状をアフリカ大陸で思い知るのであった。。
イスラム圏の国でも女性は甘いものが好きみたいだ。
チュニジア名物のお菓子「マクルード」。どこでも見かける事ができる。
これで簡単にスースの旧市街の案内が終わり、「SOULA SHOPPING CENTER」の前で解散しこれから自由時間となります。
その様子は次回に続きます!
↓↓↓↓チュニジア旅行記:初回↓↓
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