【神話の国ギリシャとエーゲ海クルーズツアー】2日
【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】
デルフィ遺跡にて
デルフィ遺跡に行く前に近くにあるデルフィ博物館に向かいます。
日本では見られない神々しい景色にテンションは徐々に上がってきます!
いい雰囲気を出している木。
朝の清々しい日光を浴びて、とても気持ちがいい!
この先にデルフィ遺跡があるが先に博物館に寄ります。
デルフィ遺跡は【文化遺産】として1987年に世界遺産に登録された。
こちらでデルフィ遺跡&博物館の入場チケットを購入。現地ガイドさんがまとめて買ってくれたがデルフィ遺跡と博物館がセットで見れるチケットのようで値段は12€(冬季は6€)だそうだ。
デルフィ遺跡:入場チケット
こちらがそのチケット。時期は冬季だったので入場料は6€みたい。
ちなみに博物館とデルフィ遺跡共通のチケットなので、両方の施設にそれぞれ入る時に必要なのでしっかり保管しておこう!
入口にギリシャの国旗が掲げられている博物館に進みます。入口の自動改札で先程のチケットをかざして入場します。
デルフィ博物館に入場
デルフィ博物館に入って、まずは昔のデルフィ遺跡の絵を見ながら現地ガイドさんから簡単に説明があります。
現地ガイドさんは別に資料を持って来ていて、それを見せてくれてデルフィ遺跡の成り立ちを教えてくれる。現地ガイドさんが喋るのは英語だが、それを添乗員さんが日本語に訳してくれる。
昔のデルフィ遺跡の絵
中心部には「アポロン神殿」があり、その手前には「ナクソス人のスフィンクス」が鎮座していた柱もある。右側には大きな「アポロンの像」があり、その全盛期にはここデルフィは”世界の中心地”として信じられていた。
このアポロン神殿は「ドーリア様式」の重厚な円柱で造られており実に3代目の神殿であるそうだ。これまでの歴史の中で何度も焼失したり崩れたりで、その度再建されてきたそうだ。
今残る柱も1940年頃に復元されたものみたい。
このデルフィ遺跡から出土した土偶のような青銅製の人形が並べられている。
文字が無かった時代とかは主に絵や像を作って、その歴史を伝承していたのだろう。
ここからツアーでよくお世話になる「ガイディング・レシーバー」を装着する。これを付けるとちょっと離れていても添乗員さんの説明が聞けるので便利だ。
ただ無くすと5千円の弁償しないといけないので、無くさないように注意しましょう!
こちらは動物関係の像。動物たちも昔の人達は神に結び付けて祀っていたのだろう。
鳥のようなクチバシを大きく開けた顔。特に鷲のように空の支配者は古代人からしても崇拝の的であったのだろう。
青銅器のようなものかな??
ホント恥かしい話だがギリシャには沢山の島がある国というのを来てみて、初めて知った・・・。
ギリシャはヨーロッパの最南端にある国。
奥に進みます。奥にはエジプトの像らしきものが見えますが、まずは右側の部屋に進みます。
ナクソス人のスフィンクス
先程入口を入ってすぐの場所で壁に飾ってあった昔の絵で「アポロン神殿」の前にある高い柱の上にあった「ナクソス人のスフィンクス」の像である。
紀元前560~570年頃にナクソス人が奉納したもので、高さ9メートルを超える”イオニア式円柱”の上に載っていた。大理石で出来ているこのスフィンクス像は”アルカイック期”(紀元前500年前後の時代)の彫刻の傑作とされている。
こちらのスフィンクス像はエジプトの有名なギザのスフィンクスと違い、”女性”のスフィンクス像みたいだ。
アルカイック期(archaic)には「アルカイック・スマイル」(Archaic smile)といって顔は無表情だが、口元のみ少し微笑んだ感じの表情が流行った。この時代のものとして発掘された像にはこの「アルカイック・スマイル」の表情の像が目立つ。
この文化は主にギリシャと中心とするエーゲ海付近に広がっていたとされる。
そんなスフィンクス像が「アポロンの神託」が行われていたとされる「アポロン神殿」の方向を向いていて、それを見守っていたとされている。
見守っていると言っても、目は開いていないように見えるが。。
「長い年月、お疲れ様です!!」と声を掛けたくなる・・・。
この彫刻の白くなっている部分は修復された部分なんだろうか?
お尻側からのセクシー??ショット。下半身はライオンをモチーフにしているみたいなので、しっかり尻尾もあります。
その付近には他の像も展示されているが、こちらの像は残念ながら損傷が激しすぎて原形を留めていない。。
こちらは顔だけの像。。
こちらは神殿に飾られていたレリーフのようだ。古代から馬は移動手段として重宝されていたみたい。
こちらは先程見た女性の頭だけの像に似ている。女神様を崇拝する為の像なのかな?
ちなみに髪の毛付近や耳辺りに穴が空いているが、元々はここに金属製の装飾品が付けられていたと考えられている。
ツアー参加者には”熱心に写真を撮る人”や”メモを取る位、熱心に歴史を覚えたい人”や”そこそこ見て、そこそこ写真を撮って満足な人”など色んな人がいる。
それぞれのそういう個性を見ているだけでも楽しめるのが、ツアーの醍醐味でもあります!
「シフノス人の宝庫」のレリーフ群
神殿の上部の壁にあったレリーフ。その前でも現地ガイドさんが”熱心”に英語で説明してくれます。
神殿の上部の方にはこの様に細かい装飾がされていた。
デルフィ遺跡内でも沢山の宝庫が立ち並ぶゾーンがある。そこでも有名なのが「シフノス人の宝庫」。当時金銀の鉱山で繁栄していたシフノス島の人達が、その利益の約1割を使い紀元前525年頃に奉公したとされる「パロス島の大理石製で豪華なイオニア式宝庫」である。
またギリシャ本土で全て大理石で造られた建築物の礎になった最初のものであるそうだ。
近くで見ると、とても立体感のあるレリーフ。
ここには神域からお宝を盗もうとするヘラクレスと、それを取り戻そうとするアポロンの姿が描かれているみたい。
戦士に噛み付くライオンの姿も見える。
右から2人目の”イカツイ”顔の入った盾を持っているのが「アキレウス(アキレス)」。あのトロイア戦争で無類の強さを発揮したが、弱点である「アキレス腱」に矢を射られて命を落としたというギリシャ神話に搭乗する英雄である。
その昔、実際に使っていた兜みたいだ。
アルゴスの兄弟像
「アテネ人の宝庫」の裏手に置いてあったとされる「アルゴス兄弟の像」が次のブースの中央に置かれている。こちらもさっきのスフィンクス像と同じ時代の”アルカイック期”の彫刻。
彼ら兄弟の母親が「ヘラ祭」というものに出席する時に、車を引く牛がいなくなってしまい困っていたら彼ら兄弟が牛の代わりに車を引いて母親を運んで行った。そして無事母親を送り届けると周囲の人達が親孝行な息子兄弟を讃えたという。
そこで母親がヘラに「息子たちに最大級の賛辞を与えてほしい」と祈願した。するとその祭の宴が終わった時に神殿で兄弟が2人共安らかに亡くなっているのが発見される。その後アルゴスの人々がこの兄弟の像を作り、デルフィに奉納したとされる。
幸せの価値ってその時代などによって違うが、この話から勉強できる事は「人々から祝福され尊敬されている絶頂時に死ねる」という事がとてつもない幸せであったという事。
アテネの賢者ソロンが当時のリディアのクロイソス王に「この世で最も幸せな者は誰か??」と聞かれた際に2番目に幸せな者としてアルゴス兄弟の名を告げたとされている。
そういう意味では絶頂期に亡くなった「織田信長」や「アイルトン・セナ」などはとても幸せ者である。そして死んでなお、価値を上げたとも言えなくはない。
困っている母親を助けただけで像にまでされるなんて、どんな時代背景だったんだろうな。
もしボクがその時代生きていたら、ボクの像だらけだったかも??な~~んてね。。
裸体という事は当時は服を着ていなかったのかな??
この兄弟も実在したのかは知らないが、数千年の間裸体を晒され続けるとは考えもしなかったのだろう。。
何気にお尻のドアップ写真。この角度から見ると太股の太さが目立つ。これぐらい筋肉隆々であれば牛の代わりも出来るだろう。。
なんの知識もなければ、”ただの像”だが色んな情報を知ってからだと色々と考えさせてくれる像になる。
「何事も勉強!」と強く思い知るのである。。
このギリシャ旅行の続きは次回に続きます!
↓↓ギリシャ旅行記:初回↓↓
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