ポルトガル旅行記:2日目
阪急交通社ツアー「お1人様参加限定:決定版ポルトガル8日間」-2020年1月13~20日
大聖堂の内部は?!
サンティアゴ・デ・コンポステーラにて
こちらは北スペインにある、聖ヤコブの遺骨が祀られているサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂がある街。ヨーロッパ中から多くの巡礼者がこの大聖堂を目的に訪れる場所として、キリスト教徒にとっては三大聖地にも数えられる場所で人気があります。
サン・パイオ・デ・アンテアルターレス修道院
修道院の建物の中に入ると、こちらの小窓のような場所にみんなが群がっています。
どうやらこの教会では修道士さんが、教会内でクッキーやケーキを手作りで作って販売をしているとの事。この街では隠れた人気なお土産なんだとか。
ユダヤ教では一日中ず~~っとユダヤの神様に向かってお祈りを捧げる為だけに生きる人々を”超正統派(ハレディ)”などと呼んでいる。彼らはイスラエルの国から支援金が出たり、または家族からの扶養を受けて生活している。それに比べてキリスト教の修道士達は自分達で活動費を稼がないといけない。
だから修道士と言えども、朝から晩までず~~っと祈りっぱなしではないのである。ある所では「キリストの血」の象徴でもある赤ワインを作ったりもするので結構修道士も忙しいのである。
だからなのか、本来ならこちらの小窓が開いて中から修道士さんがクッキーを販売してくれるらしいのだが、扉はご覧の通り固く閉められたまま・・・。
そんな列の一番前に並んでいた現地のオジサンは、クッキーを買いに来た訳ではなく、中に入る為に「扉を開けてくれ」と伝える為に立っていただけだった。。
ここでクッキーを買いたい人は、そんな列に並ぶ事に。ボクはというとそんなクッキーには興味が無く、まだクッキーを皆さんが購入し終わるまでは時間が掛かりそうだったので周辺を散策する事に。こちらの修道院は、昔一度建物内に入ったら最後、一生出る事がなかったとも言われている。だからか、見える小窓には全て格子が嵌められていた・・・。
修道士が手作りのクッキーを販売しているけど、商売熱心でもないみたいなのでマイペースで営業しているお店みたいに感じる。
ここで一旦観光はストップ、クッキーの販売開始待ちに・・・。クッキーを買いたい組と買わない組に分かれる。買わない組からすると、早く次の場所に行きたいんだけど、ここで手持ち無沙汰状態に。。
ただここで待っていると正面の扉が開いて、ちょっとだけど中が見えた。ちゃんと中には修道士さん達がいるのは確認できた。
この建物に入って約5分後に、やっと小窓の扉が開いて、年配の修道士さんが顔を出してクッキーの販売を開始し始める。
そんな様子を見て、一気に小窓に群がるツアー参加者さん達。このクッキーは手作りで一定数を販売し終わると、販売終了となってしまう。なのでそれぞれに我が先とばかりに、身を乗り出しクッキーを求める人々。。
商売繁盛で笑顔の修道士さん。
修道士さんからすると、商売繁盛で喜んでいるのではなくて、ここで得た資金でイエス・キリストへの祈りを続けられるという事に対して喜んでいるハズ。。
このクッキーは9時~14時と15時~19時の間だけ、販売しているようだ。ただここのクッキーがとても美味しいかは分からないが、修道士さんが作っているので神様に祈る気持ちが込められたクッキーなのかもしれない。まあ間接的に教会に寄付しているような感じなのかもしれない場所。
女性陣の多くはここでクッキーを嬉しそうに購入していたけど、クッキーに見向きもしない女性も勿論いる。そんなクッキーに興味のない人達は「早く次に行ってくれたらいいのに・・・時間の無駄ヨ!」と厳しいコメント。。
見た感じ50代~70代の女性が多い女性陣だが、それぞれに考え方は違うので皆がクッキーを欲しい訳ではない。
クッキーに興味無い女性陣は早々と修道院を出て、外でたむろっている。クッキーに興味がある女性陣は修道院内で、クッキー購入に夢中なご様子。
クッキー購入希望者全員が、修道院で作られているクッキーを無事購入出来た後は、再び歩きだします。
そしてまた再びサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の裏側に位置する、キンタナ広場まで戻ってきました。
この広場沿いにまた別のブリキの記念コイン販売機を見かけます。
ただしまだヨーロッパに着いてすぐなので、細かい硬貨が無くて残念ながら入れる事が出来なかった。。
内部がシースルーで見えるようになっていた、記念コイン販売機であった。
こちらは大聖堂南側の「銀細工のファザード」と呼ばれる場所。こちらから大聖堂内にいよいよ入って行くようです。
大聖堂内に進む
このように囲われた通路を進んで行きます。
期待して大聖堂の中に入ったものの、残念ながら大聖堂内部はこのように改装中。。
中世の時代から建っている柱が見えるけど、補修中の為に足場が至る所で組まれていてビニールで覆われているので全然大聖堂内を見回す事が出来ない。。
そんな改修中の大聖堂内だけど、申し訳なさそうに中央祭壇だけが奥に光輝いているのが見える。
残念ながら中央にある聖ヤコブが祀られている祭壇までは近寄れなかった。なので撮影した写真でその祭壇をアップして、聖ヤコブの像がある祭壇を確認してみる。ヨーロッパのキリスト教徒達は数百キロも徒歩で歩いて、この聖ヤコブが祀られているこの場所まで、わざわざ巡礼しに来るのである。
先日NHKの再放送で「聖なる巡礼路を行く 〜カミーノ・デ・サンティアゴ 1500km〜」という、この巡礼路を特集したドキュメンタリーが放送されていた。中世の頃のヨーロッパと違い、現代の巡礼は宗教の信仰心からよりも健康の為や自分の迷っているモヤモヤを晴らす為に数百キロを歩く人が多いようだ。
このドキュメント番組を見ていたら、巡礼に来ている人達は単なる歩きだけではなく、同じく巡礼に来ている人達との一期一会の出会いを楽しんでいるようでもあった。
なお今回のコロナ渦の影響で新しい番組が作れずに過去の再放送番組が増えたが、約10年前頃にNHKで放送していた『アフリカ縦断114日の旅』や『南米大陸一周165日の旅』や『激走!シルクロード 104日の旅』などの密着ドキュメンタリー番組なども放送されていた。
その番組が実際に放送されていた当時には全然海外旅行になんて興味が無かったけど、今のこの時期だから興味が出て見れた番組だった。
そんな番組はさすがNHKだけあって100日間を超える旅に密着するという、ある意味恐ろしい番組でもあった。。
本当は開放感ある空間で、もっと中央祭壇の近くまで寄れるんだろうけど、今はここからしか見れずにこれ以上先には進めない・・・。ちなみにここから見えるのは17世紀に改修された中央祭壇で、この地下に聖ヤコブの聖骨が祀られています。
そんな中央祭壇に一番近寄れるのは、このように横の通路からだけ。。
タイミング悪い事に、改修中の世界遺産の建物を訪れる事もたまにはありますね・・・
そして中央祭壇の地下に進める階段がある。この下で聖ヤコブとその弟子2人の遺骨が収められたという、棺を拝む事が出来るようだ。
しかしその棺が置かれている空間は残念ながら写真撮影は禁止されています。
この祭壇から2.65m下に聖ヤコブの棺が安置されているようだ。聖ヤコブの遺骨はこの聖堂内で保管された後に約300年間、イギリスの海賊から強奪される事を恐れて秘密の場所に隠された。しかしその隠した遺骨の在り処が分からなくなってしまい、1879年に約300年振りに見つかったという。
こちらではロウソクを灯す台が設置されている。ロウソク代が1ユーロではなく、一応1ユーロの寄付をしてくれたらロウソクを使用してくれていいよというニュアンスなんだろう。
これだけ内部が大掛かりな補修中だと、大きな大聖堂内を見学したような気には全然ならなかった。
だから個人的には大聖堂内部の記憶は殆ど無く、大聖堂の外側だけの景色しか記憶にあまり残っていないのである。。
大聖堂内部が改装工事中だったから、あまり感激を感じなかったツアー参加者さん達。その為に大聖堂内にあるお土産物さんでも、あまり力が出ない感じだった。。
ボクはというと資料用に日本語のガイドブックを購入。1冊13ユーロしたけど、このサンティアゴ大聖堂の事について細かい情報が記載されている本だったのでこの建物に興味があれば買うべき価値はあると思う。
あとは定番のポストカードやしおりなども置かれているが、ボクはガイドブックさえ買えれば充分である。
ディズニーグッズのお店で見た事のある、特殊な形に曲げられた鉛筆。十字架やこの街ならではの帆立貝の形に曲げられた鉛筆は面白い。
旧市街地で自由時間に散策
そしてここから約30分間は、昼食までの時間調整も込めて自由時間になる。特に買いたいものはなかったけど、旧市街の街をブラつく。そして先程も通ったチョコレート屋さんの前を通ると、既に店内にはツアー参加者さん達の姿が見える。大聖堂内部の景観よりも、チョコレートへの興味の方が勝っているのだろうか?!
こちらの奥様は意外と豪快にアレコレと指差して、沢山の種類をチョイスしていた。
チョコレート好きな人からしたら、あまり高くない、このようなお店は天国にも思えるのだろう。確かに改装中で内部が全然見れなかった大聖堂に比べれば、目の前のチョコレートの方が優先順位としては上かもしれない。
店員さんも急に大忙しの状態。
それまではお客さんが居なかったようで、のんびりとしていたのにね。。
ここは単なるチョコレート屋さんではなく、奥にも何かあるようだ。という事で奥に進んでみる。
すると奥ではパンなども売っていて、カフェになっているようだ。
壁中にも板チョコなどが沢山売られていたお店。今までの海外旅行では沢山チョコレートを購入したけど、今年からは購入するのを減らそうとしているので、ここはチョコレートを買いたい気持ちをグッと堪える事に。。
そんなチョコレートを買い漁る奥様達の様子を見た後は、再び旧市街地を歩いていく。するとこちらも先程見た狭い通路が見えたので、ここを進んでみる事にする。
ここも補修中というか、改装中だったので足場があったけど、通るのは問題ない。狭い通路といえども向かいから来た人と交差できる位の幅はあったね。
「そんな狭い通路の先には何があるのかな?!」とちょっと楽しみにしていたけど、特に何もなかった。。
という事で今来た通路を戻る事に。こちらは先程の通路を反対から見た景色である。
ヨーロッパの街ではテラス席が溢れるイメージがあったけど、オフシーズンなのか、それとも閑静な旧市街地だったからか全然テラス席は街中では見る事が出来なかった。
こんな旅はまた次回に続きます!
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