【鹿児島周遊旅行記】4日目
【個人旅行】2019年10月13日~16日
綺麗な日本庭園の数々
西郷恵一郎邸庭園にて
ここは鹿児島県の薩摩半島南部に位置する知覧。そこにある昔の武家屋敷が今でも並んで管理されている地区です。ここは国の重要建造物として保存指定されている場所でもあります。
ここでは庭の見学が可能な日本家屋の建物には人が住んでいる気配は無かった。
さすがに観光客が敷地内に入ってくる場所では人が住むのは難しいだろう。けど外から見ている限りでは家の中はまだそこそこにキレイな感じだった。
こちらの庭は”枯山水式庭園”が多かった。この枯山水式庭園とは禅宗寺院から生まれた庭園様式で、水は使わずに砂などを敷き詰めてそこに波紋を描いて、水の流れを表現したり石組で自然風景を表現しているのである。
こういう風な岩の上に生えている草とかは年季が入っているように感じる。
こういった庭園はすぐに造れるものではなく、時間が掛かるもの。そこに風情が感じられるのであろう。すぐに造れる庭園であれば、味気がない。人と一緒で庭園も時間が経てば経つほどに深みが出てくるのである。
ここを訪れたのは平日の午前中だったので、あまり観光客の姿は見なかった。日本人からしたら、特段珍しい光景でもないからかな?!
2018年に放送されたNHK大河ドラマ「西郷どん」(せごどん)は、この知覧武家屋敷群でもロケが行われた。ただそんなドラマを見ていないボクは、今回の旅に同行してくれた”西郷どん”を「さいごうどん」とそのままの読み方で呼んでいた。。
地面には鮮やかな羽をした蝶々が留まっていた。
10月中旬だったけど、天気だとそれなりに暑い鹿児島。でも真夏は過ぎたのでそこそこ気持ちいい
平山克己邸庭園にて
お次はこちらの「平山克己邸庭園」にお邪魔してみます。
こちらにも綺麗な青々とした庭園が造られています。
この中央奥に見える石組で枯れた滝を表しており、その右側に続く生垣は遠くに見える母ヶ岳に似せて作られている。
砂の庭園ではこれらが海に見立てられ、大海原に浮かぶ島々のようにも見える。家から庭を眺めると、実際には海が見えないけどそれを表す事で常に大海原の景色を堪能できたのだろう。
なお、こちらのボロい箱にお金を入れると庭の案内をしてくれるようだったので試しにお金を入れてみる。「古すぎて壊れてないかな??」と思っていたけど、ちゃんと説明の音が出た。しかしちょっとボリュームが大き過ぎて、ウルサイ感じだったけど。。
庭園内の眺め 動画
こちらの中央の石が流れ落ちる感じを表しているようだ。下に行く程に石が大きくなっている。
こちらの灯篭の上には硬貨が置かれていた。何かのおまじないだろうか?!
庭園の木も近くで見ると、矯正されているようだ。こういうのを見ると簡単に庭園が造られるのではなく、根気と時間が庭造りに必要な事を感じさせられる。
お歳を召された方々は椅子に腰かけてのんびりと庭園を眺めている。それに対してボクは色々と歩き回って、庭園を隅々まで見物する。
せっかく来たんだから、見てるだけ見ておかないと勿体無いしね!
平山亮一邸庭園にて
そしてまた次の邸宅に入って行きます。この知覧武家屋敷群には7つも庭園がありますが、結局見て回ったのはここまでの3つのみ。
この邸宅には入口を入った所に扉が設置されていました。昔は誰にでも入って庭園を見れる訳ではなかったようです。
こちらの庭園はこれまでとはまた違った趣で1つの生垣が連なっている。そしてこちらでも奥の山が見える。
邸宅は古びているものの築200年以上は経っていると推測。
こちらの日陰に休んで、お茶を飲みながらゆっくりと庭園を眺めるおじいさんが居てそうな雰囲気の場所だ。
平山亮一邸庭園の眺め 動画
この生垣の手入れも大変だろうと思う。この形を毎回同じように再現していかないといけないので、定期的に刈り込んでいるのだろう。ボクも髪の毛が短い方だが、髪の毛が短くなればなる程、散髪に行くペースが早くなってくる。というのも短い髪型の方が髪の毛が伸びたのが目立つから。
こちらは何だろうか?? 水飲み場かな?!
こういった水溜りがあると秋頃に蚊が大量発生しそうな感じがするけどな。。
こうやって見ると、ただの庭園ではなくそこに沢山のこだわりと技術が込められている事が何となく感じれるような気がする。簡単に作られているように見えても、陰では大変な努力があったのだと思う。
こちらは「石敢当」と呼ばれる、鹿児島では魔除け的な役目で設置されているものらしい。主に沖縄や鹿児島地方にあるものなんだとか。
さてまだ残り4つの庭園を見る選択肢もあったけど、横道を入ってみて知覧武家屋敷群付近のメインじゃない地区がどんな感じになっているかも見てみる事にする。
すると畑があった。知覧だけにお茶畑だろうか??
更に進むと廃車になった車だろうか?! 国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されているこの知覧武家屋敷群だけど、ちょっと道を入るだけでこのように放置されたボロボロの車があった。。
フロントのボディーには穴まで空いていた・・・この雑草がその隙間から顔を出している光景は、まるで「天空の城ラピュタ」に出てくる巨神兵を思い出すような。。
そんな感じで付近を歩いていると、美術館と看板が出ている建物が出てきた。ちょっと休憩がてらに寄り道してみる事に。
知覧武家屋敷群の美術館にて
美術館の看板が出ている建物は、日本家屋ではなくまだ最近建てられたようなものに見える。
建物内に入ると館内は電気が消えていて、受付の所にいたおばあちゃんが弁当を食べていた・・・。我々が入ると食事を中断して、電気を付けてくれた。
館内には色々と作品が飾られていた。
この美術館のテーマがどこにあるのかは不明だけど、色んなジャンルの作品が置かれていた。
こちらはスペインの画家が描いたもの。スペインだけあってフラメンコショーを踊る女性のように見える。しかし実際にスペインのグラナダに行った時にフラメンコショーを見たら、踊りのメインは男性だったのに驚いた。。
こちらはヨーロッパの景色みたい。そういえばモロッコ旅行時、行きの便でビジネスクラスに乗ったら隣に座っていたご婦人がボクを見て「画家の方ですか??」と聞かれた事を思い出す。
こちらは大好きな御木幽石氏の絵。まさにボクのポリシーみたいなメッセージである。
色んな絵が飾られていた。そして通路が奥まであったのでそちらにも足を運んでみる。
すると奥には世界各国の人形が置かれていた。右側は台湾でも見た、現代では”商売の神様”となっている三国志でも有名な武将の関羽。
ヨーロッパやアジアなどの置物が置かれていた。どういう考えでここに像があるのだろう?!
するとおばあちゃんが冷たいサイダーと飴ちゃんを持って来てくれた。久々に三ツ矢サイダーを飲んだけど、最近あまり甘いものを飲まないのでこんなに甘かったという事に少々驚いた。。
そして館内のおばあちゃんに話を聞くと、ご主人と老後に海外旅行に行った際に現地で購入してきたものらしい。というかこの美術館に置かれているものは全部個人の持ち物だった。
表向きは美術館になっているけど、個人のコレクションを展示しているという事。絵画はご主人が好きだったらしく、もう亡くなったけどその意思を継いで展示しているとか。
最近は高齢になってきたので、もう海外旅行には行っていないそうだ。元々この辺に住んでいたのかと思いきや、この土地を気に入ってわざわざ移り住んできたとの事。
インドの仮面なんて、何も表示がなければ日本の物かと勘違いしてしまいそうだ。
こちらは持って帰る時にとても気を使いそうな仮面。こんな物を現地でよく買ったなと感心する程。。
というようにこちらで館長のおばあちゃんに色々とお話を伺った。色んな人生があるようだ。ちなみに入口にはさり気なく入場料金の表示があって、入る時に見えなかったが後で西郷どんがそれに気付いて払ってくれた。
という事でこんな様子はまた次回に続きます!
↓↓↓↓鹿児島周遊旅行記:初回↓↓
【コメント欄】