【神秘のペトラ遺跡&死海&聖地エルサレム巡礼旅】3日目
【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】2019年8月23日~30日
昼食後のいい運動?!
山の上にあるエド・ディルまで歩いて向かう!
ヨルダンのペトラ遺跡で昼食を食べた後、ここからフリータイムになります。というのもこれから山の上にある「エド・ディル」(修道院跡)までは添乗員さん曰く「往復で約2時間くらいは見といた方がいいです、ハイっ!」との事で、上り坂なので歩ける自信が無い人は現地ガイドさんと先に帰っていてもいいとの事。登る人に添乗員さんは同行するので、あくまでここからは自由時間になるとの事。
このレストランを出て、坂道に向かった時の時間は13時。集合場所はペトラ遺跡の入口を出た駐車場、最初にこの遺跡に入ってきた場所で17時にバスでの集合となります。なのでこれから自由時間4時間とたっぷりありますが、最終的には全然余裕が無くなってしまいました。。後々調べたら、エル・ハズネを山の上から見下ろせるスポットとかもあったので、その辺も行ってみたかったですね。。
レストランを出て、エド・ディルに向かう坂道に差し掛かる手前で早速水などのソフトドリンクを販売している現地民から呼び込みがあります。「ウォーター!ウォーター!」と叫んでいました。
こんな場所でも電気が通っているのでしょうか?そういえば反対側にあるレストランではガンガンに冷房が効いていたので、電気もこの時代なので多分通っているのでしょう。
意外と水はこのエド・ディルまでの階段の道中も、何軒かの露店でも買えるのでそこまでの心配は要りませんね。
さて昼食も食べた事だし、水分補強もバッチリしたのでこれから階段を登って、いい運動ができそうで楽しくなってきた。確かに暑いのは暑いけど、そんなのを気にしていたら何も出来ないしね!
一応これから登る階段はエド・ディルまで約800段もあるそうだ。ただし階段と一口に言っても綺麗な階段ではないので、カウントする段なのか? カウントしない段なのか?とかは非常に分かりづらく、数える人によって段数は変動すると思います。実際に数えていたオジサン曰くは「800段も無かったよ!」と言ってたけどね。
さてこれからほぼみんなで山の頂上にあるエド・ディルを目指して、階段をひたすら登って行きます。ここまでで辞退したのはおひとり様だけ、杖を付いていたオジサンのみ。他の人は全員登っていたけど、途中で2~3人は脱落してしまったようだ。。
登り始めた頃からあまり浮かない顔をしているツアー参加者さん達。この暑さと慢性的な運動不足の現代人にとってはシンドイ行軍のようです。
この階段ではロバを引いている現地民が、盛んに「ロバに乗って行けよ!安くするから!」と言ってくれるのですが添乗員さんからは「ロバに乗るのは危険なので、阪急交通社として禁止になっております。なので絶対に乗らないで下さい!」とのアナウンスがあって乗る事ができません。
途中でロバに乗っている人を見かけたけど、階段を登る時とかは上手い事バランスを保たないといけないし、平面と違って階段を上り下りする時は結構揺られるので、下手したら歩くよりロバに乗っている方がシンドイとか。
そんなロバとすれ違ったりするので、崖側を歩いていると下手したら接触して押されて落ちてしまう事もあるので、基本は内側を歩いてくださいとの注意もありました。日本で山登りをすると、そんな動物とすれ違う事など想定もしませんが、ここは外国、何でもありな国なのですからね!
エド・ディルまで辿り着いて、帰りで下って来ている人達はみんな楽そうに降りている。やっぱり下りに比べると登りはシンドイようだ。
エド・ディルまでの階段は、こんな感じでしっかりとした階段ではないので足元には要注意!人がよく歩く場所は擦り減っていたりするので、油断は禁物ですね!
ひたすら日陰が殆ど無い山道を歩き続けます。でもこんな階段を掘るのも大変だったハズ、凄い努力の跡だねこりゃ・・・。
ここの坂道を登るのは個人のペースで行けばいいのですが、そろそろだいぶ個人差が出てきたようです。
沖縄から来ていたお兄さんは「ハア・・ハア・・」と大きく呼吸をして「ウン、分かった!多分これ以上は無理だ・・!」ともうちょっと上まで行った所で登頂を諦めていましたね。。
そんな脱落していく人達の想いも一緒に背負って、再び歩き続けます。
大きな地震でもあって、近くの大きな岩が転がり落ちてきたのだろうか?それにしてもうまい具合に通れるスペースが出来ていた!
ちょうど日陰にもなっていて、休憩場所にもいいかもしれないな。でも人が頻繁に通る場所なのでそんなにゆっくりはできないけどね。。
最初はちょこちょこ冗談とか飛ばしながら、喋って登っていたけどだんだん無口になってくる時間帯。。先の見えないゴールほど辛いものはないのである。
エド・ディルまでの坂道には途中にこのような露店が何軒か、ポツンポツンと立っていた。その中にはミネラルウォーターを置いている店もあるので安心。だけどあまり買いたくなるような物も置いてないので、基本的には無視。。
この8月に来るというだけあって、みんな暑さには覚悟していたと思うけど現代人はエアコンに頼りガチなので暑さに対する免疫が弱っているのではないかと思う。二言目には「暑い・・・暑い・・・」と言うけど、それを言っても何もならないのであれば言う必要すら無いと思うけど。。
エド・ディルに向かう道のりの景色 動画
辺りは岩山だらけ・・・雑草みたいなのが僅かに見られる位で他は何も無い。とても過酷な環境であるけど、人類は2000年以上前からこんな乾いた土地でも知恵を使って生きてきたのである。そう思うとナバタイ人がとても凄く思える。。
こういった土地に住んでいた人の知恵が”これらの岩山を削ってその中に住む”というものだったんだろう。岩を削るのは手間だけど、中は意外と涼しくて、保温効果もあったみたいで意外と快適な洞窟暮らしだそうだ。
歩きだして約15分が経過してきました。そろそろ足取りが更に重たくなってきた一同。中には「何でこんな暑い時期を選んでしまったのか・・・」と思う人も居たかもしれませんね。現役で仕事している人達はこの時期しか休みが取れなかったので、ここしか無かったという人もいましたが。。
ノルディック・ウォーキングのようにポールを持参して、階段上りを補助しているオジサンもいます。こちらのオジサンも毎月のように海外旅行をしているそうです。
やっぱり旅慣れている人は用意周到ですね!
ただ単に登るだけではなく、たまに振り返ったりしながら周囲の景色も楽しみます。
折角登ってきたんだから、その道中も楽しまないとね!帰りとはまた違った見え方がすると思います!
約800段と言われる階段もこのように色んなルートが存在する場所もあって、どれが正しい道かさえ分かりません。結果的にはどの道を進んでも全く問題ないのですけどね。。
途中には現地民と見られるお婆ちゃんがやっているお店とかもあります。
観光客は通るものの、置いてある商品に魅力がないのでここで商売していても全然売れないのではと逆に心配をしてしまいます・・。
そして途中に放し飼いになっているロバちゃんが立ちはだかります。草も生えてないのに「地面に何か食べれるものでもあるかな?」と探しているのでしょうかね?!
しかし人間には全く興味を示さない様子なので、その横を抜けて交わして行きます。
この場所にナバタイ人が来るまでに住んでいたのはエドム人という先住民。紀元前2世紀前頃にこの地にやってきたナバタイ人がそのエドム人を追い出してペトラの地を手に入れた。その後西暦106年頃にローマ帝国の属州に完全に組み込まれてその後2回に渡る大地震を経て、ペトラの地は見捨てられたのである。そうしてナバタイ人の文明は失われていった。
エド・ディルに向かう道のりの景色 動画2
そんなナバタイ人が約2000年前に造った遺跡やこういった階段などを現代人のボクらが未だに活用している。2000年も前に存在した人達の想いはこうやって造ったものを通して、今でもその心はこの地で生き続けている。
2000年の時間差も踏みしめて、一段ずつ心を込めて歩くとまた気持ちも変わるのである。
このペトラ遺跡内では所々でヨルダン国旗が立っている場所がある。今思えばその付近は休憩所があるっていう目印だったのかも。
ロバは重たい荷物を積んでも、こんな坂道を文句も言わず上がれるのでこういった場所ではとても重宝されている。根性があるのか?それとも言葉を喋れないだけなのか?
振り返って景色を見てみると、もうだいぶ高い所まで来ているようだ。もう25分位登ってきたので、だいぶ頂上までは近づいてきていると思うのでもう一息である・・・ハズ・・。
先程のヨルダン国旗が立っていた建物の休憩所、ミネラルウォーターやジュース、水タバコまで完備されていてここからの眺めもいいし、休憩するに素晴らしいロケーションである。ただしこんな所で休んでいる訳にはいかないので、無視して通り過ぎます。。
そして崖の近くにポツ~~ンと立つロバちゃんを発見!
じ~~と見て写真を撮っていると「何か御用ですか~~!」とでも言いたそうなロバちゃんが近寄ってきましたね。馬とロバはよく外見が似ているのですが、耳が長いのがロバの特徴でもあります。
こうやってキレイに風にはためく国旗に引き寄せられてしまうボク・・・国旗に釣られて崖から足を踏み外して落ちないようにだけは注意しておかないと・・・。
エド・ディルまでの坂道を登っていると、そろそろもう頂上近くに来たような雰囲気が漂ってきましたね。登り始めて約30分、添乗員さんは往復2時間と言っていたけど、だいぶサバを読んで言っているようですね。
こちらの露店は「頂上手前のお店でビッグセール中」という表示もあり、VISAカードも使えるみたいな感じ。こんな岩山の頂上近くのお店でクレジットカードなんて、本当に使えるのかな??
ゴールが近づいてくると、俄然体に力が溢れてきます。あとひと踏ん張り!
やっとこさ、山頂に到着!
最後の階段を登り終えると、拓けた場所が目に飛び込んできました。実に坂道を登りだした30~35分位掛かってやっと山頂に辿り着きました。
感想としては「ちょっとしんどく思う上り坂だけど、その苦労に見合う甲斐のある絶景が待ち受けているので、登る価値がある!」という感じかな!
この先に見えるのは休憩所&カフェになっていて、勿論ドリンク類もちゃんと用意されている。水が無くなった人もこちらで購入する事が出来るので、ご安心を!ただし勿論有料ですけどね。
こちらはエド・ディルの説明板のようだ。という事はこの先に見えるかな・・・・と、ゆ~~っくり頭をあげると・・・・・
デ~~~ン!! とエド・ディルが目の前に表れます。何故このエド・ディルだけ、こんな離れた岩山の頂上に造られたのかは分かっていないそうです。この建物を掘らした当時の王様が、亡くなった先代の王様を神として崇めたという説があるが、その為にこの高い位置に作りたかったのか?!それともこの大きさの建物を掘るのに、この場所が最適だったからか?
そんな謎はナバタイ人と共にこの地に眠っているのである。。
こんな様子はまた次回に続きます!
↓↓↓↓ヨルダン&イスラエル旅行記:初回↓↓
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