【神秘のペトラ遺跡&死海&聖地エルサレム巡礼旅】3日目
【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】2019年8月23日~30日
待望の遺跡とご対面?!
シークは永遠と?!
ヨルダンにあるペトラ遺跡で、エル・ハズネまでの道でもある「シーク」を進んでいる最中。
進むごとに色んな顔を見せてくれる、断崖絶壁ばかりのシーク。
こんなシークを歩くだけでも満足できるような気分になっちゃいそうだけど、お楽しみはまだまだこれからである。
ちょっと頑張ったら上まで登れそうかも?!
岩にも木の年輪と同じように、筋が縦方向に入っているのが見える。
ペトラ遺跡っていうと、有名なエル・ハズネが人気だけど、このシークも見所満載である。
こんな岩山だらけの場所でもかろうじて植物が生きている。こんな水気の無い場所でどうやって生き抜いてきたのか?!
このペトラ遺跡には「アロン」という、古代エジプトで虐げられていたヘブライ人を約束の地「カナン」に導いた預言者モーセの兄である人物のお墓がある。モーセと共にヘブライ人を導いたが、彼も神様を怒らしたので約束の地には入る事が許されなかった。そんなアロンのお墓がこのペトラ遺跡の奥深くにあるらしい、ただし本当に実在したのか?この地で亡くなったのかはそれこそ神のみぞ知る?!
長い間、文明に見放されていたこのペトラ遺跡は1812年に「ヨハン・ルートヴィヒ・ブルクハルト」(Johann Ludwig Burckhardt)というスイス人の探検家で東洋学者でもある人物がこのペトラ遺跡を発見した。この古代遺跡が有名になって荒らされる事を懸念していた地元住民達に、彼は「モーセの兄、アロンのお墓に捧げものを持ってきた」と言って誤魔化したそうです。
ここにもダムの跡が見られる。ここにはこの崖の間を滴り落ちてきた雨水を集めていた場所なのか?!
このように乾燥した地域では、その水を上手く確保する事が生死を大きく分ける。
左右の用水路で日本みたいに流しそうめんをしてみるってのも面白そうだ。
このペトラ遺跡を発見したヨハン・ルートヴィヒ・ブルクハルトは、エジプトであのアブシンベル神殿の壁を見つけた人物でもある。その翌年に彼の友人である「ジョヴァンニ・バッティスタ・ベルツォーニ 」(Giovanni Battista Belzoni)という身長が2mを超えていたというイタリア人の冒険家がアブシンベル神殿の出入口を発掘した。
1817年に発掘されたエジプトのアブシンベル神殿。その後1839年にそこを訪れた画家のDavid Robertsによって描かれた絵では、その周りに砂が積もっている様子を見る事ができる。
探検家の大半は、古代遺跡から莫大なお宝を発見する事が目的であった。ただ金品が目的だった為に発掘された遺跡をキレイに保存されなかった場所も多い。またエジプトで見られるように王家の墓は金品や王のミイラなどのお宝の山だったので、余計に盗掘される事が多かった。古代ではミイラは長寿の薬として信じられていたので、ミイラは高値で取引されていたようだ。
1985年にこのペトラ遺跡も世界遺産に登録されると、元々この地で生まれ育って生活していたベドウィンを立ち退きさせた。世界遺産に登録されるという事は喜ばしい事ではあるけど、その地に住んでいる人からすると、ちょっと厄介な事でもあるようだ。
この辺りに来ると、渓谷の裂け目から何かが見えてきた・・・。
もうちょっと進むと、シークの裂け目が光輝いてきた!そろそろ「例の物が遂に見えてくるのか?!」と興奮してくる。前にいる集団はカメラを抱えて、何やら写真を撮っている模様。
遂にペトラ名物の「エル・ハズネ」とご対面!
岩の裂け目を更に進むと、この遺跡で一番有名なエル・ハズネが少し見えてきました。
更に進むとその遺跡はだんだん大きくなってきます。映画「インディージョンズ3/最後の聖戦」で見た、あのエル・ハズネが目の前に広がってきます。
今回の旅行の目玉と言っても過言ではない、このエル・ハズネ。「宝物殿」という名前が付いているが、それはここにお宝が収められていると思い込んでいた為にそういった名前が付いたようだ。
遂にそのエル・ハズネの全景が見えてきました。
思わず鳥肌が立ってしまう瞬間です!
いきなり全部が見える訳ではなく、このようにじわじわと見える感じがまたいいのである。
シークを抜けると、そこにはエル・ハズネが! 動画
待望のエル・ハズネに到着!
こちらはエル・ハズネの正面である。それにしても崖を掘って作られたものとは思えない美しさである。。
こちらはDavid Robertsが1839年にこの場所から描いた絵である。その当時は小川が手前に流れていたようで、そのおかげで周辺には少し緑が茂っていたようだ。
この神殿のような形をしているが、死者を祀る為のお墓のようなものであったと考えられている。近年地下を調査したみたら、11体の人骨が発見されたという。これぐらいの建物であれば当時の王様レベルが祀られていたのかもしれない。
これがこの岩肌を掘って作られたものだなんて、全然想像すら出来ないレベル。ただただ驚くのみ。。左右の端にボコボコと2列の穴が上まで続いているが、これは上り下りする為の足場だったのかな?!
それ以外にはこの辺りには特に何もない、そして今では観光客向けの露店があるが。
全部で12本あるコリント式の柱は、月(1月×12本)を表しているという。下の柱の上には「7つのグラス」が掘られていてこちらは週を表し、上の柱の下には「30の花」というように横に花が並べて掘られている。
真ん中の上にある壺のようなものは、かつてここに宝が入っていると思われたので壊そうとした銃撃跡がある。そして6本ある柱にそれぞれ囲まれている像は、ギリシャ神話に出てくる女戦士の種族アマゾネス、これもギリシャ神話に出てくる勝利の女神であるニケ、ギリシャ神話に出てくる繁栄の女神テュケー、エジプトの女神イシス(ナバタイの女神ウッザーと同一視)などがあって、ギリシャやエジプトの影響を強く感じさせられる。
他にも魔除けとされていたメドゥーサの首や「コルヌコピア」(Cornucopia)と呼ばれるギリシャ神話でも出てくる食糧と豊潤の象徴の角とされていたものなども掘られている。一番上の4箇所には頭部が破壊されてしまっているが鷲の像がある。死者の魂を運ぶと考えられていたようだ。
荘厳な構えをした神殿エル・ハズネは現在では内部には立ち入り禁止。映画「インディージョンズ3/最後の聖戦」の最後の聖杯を巡るシーンで、このエル・ハズネに入って行くシーンがあるがその先はセットであって実際のエル・ハズネとは全く別物である。この中にはちょっとした空間しかなく、あのような聖杯探しの道は残念ながら無いのである・・・。
そんな楽しみにしていたエル・ハズネの前で、喜びを隠し切れずに騒ぐ男。。
やっぱり真っ黄色のTシャツを着ていると、ひと際目立ちますね!
エル・ハズネ付近の景色 動画
エル・ハズネ前から先程通ってきたシークの方を見てみるとこのような感じになっていて、人だらけである。ここでも写真撮影用にラクダが居て、有料だけどラクダに乗って写真撮影が出来る。そんなラクダを写真に撮る”ウッディ姉さん”の姿も見える。
そんなウッディ姉さんが捉えたラクダちゃんの正面から見た顔。ラクダの顔ってあまり正面からしっかり見た事がなかったけど、こんな顔をしていたんだね・・・。
左から3本目の柱は折れていたが、1960年代に元通り修復された。ただしよ~~く見ると上の部分が違ったり、表面の感じがちょっと他の柱と違っているようにも見える。
エル・ハズネを手前から見上げてみる。神殿の上部にはギリシャ神話に出てくる神やエジプトの女神が掘られているのは、周辺の民族との親密さを表していると言われる。それだけナバタイ人は周りに気を使っていたという事の表れか?!
下段の右側にある像はギリシャ神話に出てくる「カストール」という人物で、ここには写ってはいなけど「ポリュデウケース」という双子の弟と「ゼウスの息子たち」と呼ばれていて、双子座のラテン語Gemini(ジェミニ)とも呼ばれていて、双子を表す時に度々用いられるという。
岩肌を削るって事は、失敗出来ないって事かな?!一発本番という気合でこれを作った事にも感動してしまう・・・。
そんなペトラ遺跡の前で同じツアーに参加している若者達と記念撮影をする。ツアーに参加して旅行すると、大体の人が自分より年上ばかりで、もてはやしてくれるけど自分より若い子がいるとそれも少なくなる・・・。
今では侵入禁止になっているエル・ハズネ。でも前までは中に入る事が出来た。是非中を見てみたかったな・・・。
こういう建物を建てる技術と、掘って作る技術はどちらがスゴ技なのだろうか?!
この柱も一本だけ折れていたが、何が起きたのだろうか?人為的に壊さないとこんな柱が破損する事はないように思うけど・・・それとも地震の影響かもね。そういえばアブシンベル神殿も4体のラムセス像が飾られていたけど、その内の1体の顔は早々に崩れ落ちたそうでそのまま約3000年も経過し、結局今でもその顔は下に落ちた状態のままになっている。
こちらの画もDavid Robertsが描いたもので、正面の柱の詳細や右側にある像も頭部や足などが損傷してるのが分かる。この柱はひょっとしたら後付けのような感じもするな。。
この地方も地震がそこそこに起きる場所みたいで、その内大地震が起こるとこのエル・ハズネも潰れてしまう可能性も無いとはいえないようだ。「形あるものは必ず壊れる」という言葉もあるけど、この世はなるようになっているのである。
エル・ハズネ付近の景色 動画2
ここでもウッディ人形が登場。ただしうまい置き場がなくて、エル・ハズネが全部写らない・・。
という事でエル・ハズネが全部入らないのでウッディをメインで写してみました!
でもウッディ姉さんはウッディとエル・ハズネを上手い事全部入れて撮りたかったみたいでちょっとご不満の様子。。
映画「インディージョンズ3/最後の聖戦」の最後のシーンで、インディーたちが馬に乗って走り抜けていったのがこちらの先。
中東の観光地には必ずと言っていいほど、付き物のラクダ。それだけ色んな所から来る観光客にとってはラクダは人気者なんだろう。ただし近寄ると、動物特有の臭い匂いがするけどね・・・。
いつの間にか先程シークに居た兵隊さんの恰好をした2人組がこちらにも移動してきていた。人が増えるとこちらの方が観光客が多いからかな?!
今回のこの男性添乗員さんは写真を撮るのが上手かった。
丁寧に1枚の写真に気持ちを込めて撮影してくれて、今回はとても有難かったです!
中東の神秘、ペトラ遺跡。1812年に発見したスイスの探検家もこのエル・ハズネを見た時はとても感動したのだろうな。
このエル・ハズネを充分に眺める。しかしこのペトラ遺跡はこれだけで終わりではありません。他にもまだまだ見所はあるのです。
そんな様子はまた次回に続きます!
↓↓↓↓ヨルダン&イスラエル旅行記:初回↓↓
【コメント欄】