古代ナバタイ人が祀っていた精霊が宿るジンブロックス&オベリスクの墓-イスラエル&ヨルダン旅行記8

【神秘のペトラ遺跡&死海&聖地エルサレム巡礼旅】3日目

【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】2019年8月23日~30日

 待ち受けるのはお墓?!

 ペトラ遺跡の敷地に入る!

ヨルダンに着いて2日目は、ほぼ1日ペトラ遺跡の観光です。8000円近い入場料のペトラ遺跡、高いという事はそれだけ魅力があり、見所も多いハズ!これからどんなものが見れるのか楽しみ!

 

入口を入ると、現地民のオジサン達が居て「ホース?!ホース!」という感じに声を掛けてきます。

 

ペトラ遺跡内は歩きで周るにはそこそこな広さがあり、今の時期は8月と真夏なので馬車に乗る人もそこそこ見かけました。その勧誘をしているオジサン達。

 

まずはそんなオジサン方の勧誘を無視して、歩いていきます。目の前に見えるのは荒野のみ。

 

まだペトラ遺跡の敷地内に入ったばかりなので、それらしき遺跡は見えては来ません。これから長丁場が続くので、焦らずに行きましょう!

 

 ペトラ遺跡の最初辺りの景色 動画

 

最初に見えてくるエリアは古代ナバタイ人という、この地方に住んでいた民族のお墓跡、小さいのはそれだけ身分も低かった人のお墓のようだ。

 

だんだんボコっと穴が空いた岩山が見えてくる。

 

辺りにはそんな墓跡か、住居跡のような穴がたくさん見える。トルコで見たカッパドキアではないけど、あまり木が生えなかったからか、建築資材を使って家を建てるのではなく岩山をくり抜いて活用するのがこの地方の先住民族の知恵だったようだ。

 

こういう岩をくり抜いた穴は、夏は意外と涼しく冬は温かくて過ごしやすい場所だったようだ。

 

 精霊の宿る「ジン・ブロックス」

こちら中央右に見える四角い、いかにも人工的に削られた岩が見えてくる。誰かのお墓っぽい。

 

このペトラ遺跡内にはこのように遺跡の前に、説明板が置かれているけど汚くて全然読めない・・・。

 

この辺りには3つのこのようなモニュメントが置かれていて「ジン・ブロックス」と名付けられている「ジン(Djinn)」とは“精霊”の事らしい。なのでお墓というよりかは、古代ナバタイ人が信仰していた神々の精霊が宿り、その神を崇める為に造ったと考えられている。

 

真ん中のこのブロックは主神ドゥシャラーという神を崇めていたもので、香料が焚かれる穴も作られていたようだ。

 

1985年に世界遺産に登録されたこのペトラ遺跡。なので遺跡自体はあまり監視員はいなかったけど、あまり自由にその辺の岩を登ったりしてはいけないようだ。

 

こちらは女神「アル・ウッザー」を祀る為のもので、主にアラビア半島の地域で崇められたという。

 

今日は長崎の「猫雑貨」店で購入した、真っ黄色のTシャツを着ていたのでひと際写真でも目立ちます。

これぐらい派手な格好をしていると、もし遭難しても見つかり易いですね!


by『THE HOLY LAND-YESTERDAY AND TODAY』DAVID ROBERTS-VMB PUBLISHERS


岩を上手い事削って、ちゃんと階段まで造って・・・古代ナバタイ人の世界では石堀士みたいな職業があったのだろう。

 

意外と大きかった、精霊を祀る「ジン・ブロックス」。どこの世界でも神頼み宗教は切っても切れないものだったのだろう。

 

丘の中腹には、掘られたような穴が空いてある。

 

こんな穴でもお墓になったのか、それとも暑い日差しから逃げる休憩所だったのか??

 

次に左手に見えてきたのは、もうちょっと手の込んだお墓のようだ。

 

こちらの説明板も全然汚れて、見えませんでしたね・・・(笑)。

 

 「オベリスクの墓」にて

掘られた上の段には4つの三角錐があり、これがオベリスクである。このオベリスクはここに埋葬されている人物の聖霊や魂を表しているとの事。ちなみにここには5人分の埋葬スペースがあるという。

 

進む道は右側と左側に別れていて、右側は歩行者用の道、左側は馬などが歩く場所のようで糞が沢山落ちていた・・・。

 

こちらは上側と下側で造られた時代が違うようだ。下側は「バーブ・アル・シーク」と呼ばれ、”アークまでの入口”という意味のアラビア語である。中は薄暗い部屋に岩の段しかないようだが、昔はそこで死者を送り出す為に宴会が行われた場所のようだ。

 

 「オベリスクの墓」周辺の景色 動画

 

こちらも休憩所のような穴ぼこがあったので、近くまで行ってみる。

 

ここもお墓だったのか、監視台だったのか?全然分からないけど・・・。

 

所々に案内板が立っている。もうすぐシークの入口のようだ。

 

岩の上には、この辺りに住んでいる人か、監視員か?が立っていた。

 

この先で一気に高い岩肌が見えてきた。そろそろシークにだいぶ近づいてきた様子。

 

この辺りでは馬が繋がれていた。

 

そのシークの入口にはダムが造られており、本来雨が沢山降って洪水となった時にこのシークに流れ込むのだが、それを防ぐ為に古代のナバタイ人が造ったダム。このペトラ遺跡内にはそんなダムが数か所ある。

 

ここの奥にもさっき見た精霊を祀る四角い石が見える。場所的に水の神様でも祀っていて、「こっちの方に水を流して下さい!」って祈っていたのかもね?!


by-David-Roberts in1839

さっきの写真の中央部分の方に進んで行くと、狭い渓谷になっていてその先でこのようにアーチが掛けられている場所があるそうだ。ペトラ遺跡では普通の観光ルートだけではなく、トレッキングコースなどもあり、時間さえあれば色々と素晴らしい景色が見れそうだ。


 

去年2018年11月にはこのペトラ遺跡で、洪水による土石流が流れ込み、ペトラ遺跡の入場が出来なくなったようだ。このペトラ付近の年間平均降雨量は100mmしかないという。ただし普段降らない雨が一気に降ると、排水設備が殆どない中東ではその降った水が低い場所目掛けて流れていく。特にこれから歩くシークのように断崖絶壁の細い道などはその鉄砲水の、まさに絶好の通り場所なのである。

岩山などは降った水を吸収しないので、地面に吸収されずにどんどん低い地を求めて流れていく雨。シークの細い道は何千年もかけて、このように降った雨が流れて浸食してできた跡なのである。だから「中東のこんな雨が降らない場所で、こんな洪水が起きるのか?!」とは思わずに、こんなシークが出来た位に昔から雨が降って洪水が起きていた場所と思った方がいいのかもしれない。

 

 シーク入口付近のダムの景色 動画

 

中東ではよく見かける馬車。このシーク入口前で馬に掛けていた紐が急に外れていた・・・。

 

 「シークの入口」に辿り着く!

そのダムの橋を渡ると、そこからは約1.2kmも続く細長い渓谷の断崖絶壁の”シーク”の入口が見えてきた。

 

その手前には売店もあって、お土産類も売っている。このペトラ遺跡内には、特にこの暑い8月の時期だったからかもしれないけど、色んな場所でミネラルウォーターが売られていた。なので金欠ではない限り、干乾びる事は無さそう。

 

そんな鉄砲水が何千年と渡って、繰り返し流れて出来た道。大自然が創る芸術品には人類の造り出すものは太刀打ちできないな。。

 

 「シークの入口」周辺の景色 動画

 

これからそのシークに進んで行きます。これからあの名作映画「インディージョンズ/3最後の聖戦」でも出てきた、断崖絶壁の渓谷の景色が見れるのであります!

 

このシークの入口には、手作りの「THE SIQ」と書かれた看板が置かれていたね。

 

そんなシークに進んで行くツアー参加者さんとは別に、1人シークの入口にて“ある物”を置いて写真撮影に励むお姉さんの後ろ姿が見える。

そんな様子を見ていると”ウッディ姉さん”と勝手にボクの中でのあだ名が付いたのであります!そんなあだ名の理由は後程分かると思います!

シークの入口では兵隊さんの恰好をしたオジサン2人が立っていました。観光地でこういう恰好をした人の写真を撮ろうとすると、写真代を請求される事が多いのですが、この2人組はよくある「マネー、マネー」という感じではなかった。でも写真を撮ったオジサンはお金を渡していたけどね。

 

さてシークに入ります。ここでは高い渓谷のおかげで直射日光があまり当たらないので、さっきまでの道中に比べると、涼しく感じます。場所に寄るけど60m~100m位の高さの崖。

 

という事でこれからシークを進んで行きます、どんな光景が待ち受けているのやら楽しみですね!

その様子はまた次回に続きます!

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