カッパドキアでも奇形岩群が見渡せるゼルベ谷やウチヒサール渓谷-トルコ旅行記47

【トルコ周遊10日間ツアー】6日目

【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】2019年7月中旬

 ゼルベ谷の絶景!!

こちらはトルコのアナトリア地方にあるカッパドキア付近。ゼルベ谷という場所でカッパドキアを代表する奇形なキノコ岩がゴロゴロと並んでいる場所です。

 

このカッパドキア付近の地域は数百万年前とも言われる時期にエルジェス山とハサン山の2つの山の大噴火により形成された。火山の大噴火というと、空一面を火山灰が覆って土石流が襲って来てイタリアにあるポンペイの街のように一瞬にして全ての活動を停止させてしまうような印象がある。

 

しかし火山の噴火は、地中深くに蓄えられていた栄養分豊富な土壌を新たにまき散らす効果があり、火山の噴火はそれまでの歴史が終わるのではなく、それ以降の新しい歴史が生まれる瞬間でもある。

 

この地域のキノコ岩に見られるように途中で岩の色が明らかに変わっているのは、火山の噴火による火山灰がそれまでの地層の上に積み重なった為である。

 

火山の噴火により噴き上がった火山灰は遥か上空高くまで、舞い上がり風に乗って何千キロも飛ばされていくそうだ。その火山灰が降り積もる事により、遠くの土地までが痩せていた土壌が回復していったそうだ。その時にその場で生きている生物にとっては堪らない大噴火ではあるが、地球にとっては生き続ける為に大事な呼吸のようなものなのである。

 

ゼルベの谷で、足早に黙々と進んで行くとちょっと危険な高台があるが、キノコ岩と同じ目線になれる写真スポットを発見!

 

高い場所は全然怖くないので、どんどん足を踏み入れる。ただし何でもかんでも行く訳ではなく誰かが行ってる場所にしか行かないけどね。

 

個人で旅行している訳ではなく、ツアーで団体行動なのでそんなに無茶な行動は勿論取りません。

こう見えても一応はそれなりに良識ある人間です!

同じツアーで参加した人達から、よく最後の方に「思っていた以上にまとも!とかしっかりしてる!」とか言われます。

ただある添乗員さん曰く「基本ツアーで来られるお客さん達は団体行動は出来る方ばかりです。団体行動が出来ないのは添乗員の方で、それが出来ないから添乗員になっているのです!」と言っていたっけ。。

 

 ゼルベ谷から見回した景色 動画

 

この辺りは自然を大事にしているので、勿論こういった高台には手すりや柵などはありません。なのでもしここから転落して重傷を負ったとしても、それは自己責任です。

 

しかし古代から人間という生物は、単なる絶景を求める為だけに命の危険を冒してでも色んな場所へ出没するのである。

 

ここから見える景色は自然しかない。人工の建物が見えないのが、ここのいい所だと思う。

 

先程、欧州系オジサンが立っていたポイントまで攻めてみる。撮影してくれたのは”バリ島オジサン”で、数年前から自律神経の影響かで高所恐怖症に急になったそうで、ボクの立っている辺りにはとても近づけないそうだ。

 

ここで日本男児を世界に見せ付ける為に、土俵入りのように四股を踏む。ちなみに海外でもし死んでしまった場合、まずは現地まで遺族が迎えにきて色んな手間な手続きをし、最後は遺体を本国に送還するのだがその一連の費用で数百万円がかかるそうだ。なのである添乗員曰く「死ぬなら日本で!」との事。。

 

横を見ると、少年たちがカッコ付けた写真を撮っている。アソコもいい感じの撮影場所なので、”バリ島オジサン”を誘ってちょっと行ってみる。

 

なんで人類は絶景に憧れるのだろうか?? それもわざわざ死の危険を冒してまでも見に行くのだろうか??

 

答えは勿論分からないが、個人的な意見では「母なる地球が創り出した芸術的な景色を見る事により、地球という存在の尊さと自分の命の儚さを同時に感じれる事により、自分が生きている事に感動できる一瞬の時間と対面できるから」かなと思う。

 

だから人は絶景を見る為に命を懸ける。ただ今の時代は”インスタ映え”を求めて、人々は命を懸ける?!あまりイメージ的には”インスタ映え”を求めて命を懸ける人というのが思い浮かばない。所詮スマホなどのモニター画面に映る美しさと、生で見る自然が創り出した景色の美しさは比較にならないからだろうか。

自分もキノコ岩になったようにポーズ。ここが世界遺産に含まれた地域でなければ、これだけ岩があれば1個位真っ黄色にペイントしてみたくなる。最近は真っ黄色のシャツがお気に入りのボク。

 

写真中央の手前側では遅れてやってきてツアー参加者さん達が、こちらに気付いて手を振っていた。ただし、皆さん高い所に昇ってまで絶景写真を狙う方々ではなかった。

 

こういった場所では、若い女の子は恐れ知らずでモデル気分になって楽しく撮影している。

 

トルコという国はアジアにも属していて、地震が多い国だそうだ。

 

だから場所によっては昔の建物が少なく、近代的な建物が多く新しそうな街のイメージがある場所は昔に地震で街が崩壊した為だそうだ。

 

この辺りでも地震は起こっているのだろうか?? もし地震が起これば、こんなキノコ岩とかはすぐに崩壊してしまいそうな感じがするが。。

 

ただこれらのキノコ岩も何十万年という日々を過ごして、こういった形になってきているので勿論その間を地震が何回も襲ったと思われる。それでもこうして立っているという事実が語らずしても分かるという事だろう。

 

こうして大自然の創り出したものと比べると、人間の小ささが改めてよく分かる。

 

 ゼルベ谷から見回した景色 動画2

 

ここでは観光スポットでありながら、監視員のような人が居なかったので好きな場所へ登れて自由に撮影できた。しかし勿論足を踏み外すと、数十メートル下の地面に落下する可能性があるので危険な行為でもあり、もし落ちた場合は自己責任となる。

 

地球が創り出した絶景場所と地球に恵みを与える太陽と折り重なる雲との絶妙なコラボレーション。

個人的にはこの地で撮った写真の中で、これが一番のお気に入り!

あそこはさっき看板で見た教会があるようで、キノコ岩に空洞があって、そこに穴を掘って人が暮らしていて、教会にもしていたという。

 

そろそろここでの自由時間が終了になる頃。写真を撮るのに夢中になっていて、残り時間が僅かだったので小走りでバスに向かうのである。

 

 バスに乗って次のポイントへ移動

本来の日程では本日の観光はラクダ岩まで見て終了だったが、さっきのゼルベ谷とこれから向かうウチヒサールは近い場所にあり、今日回った方が効率的との事で変更となった。

 

この辺りはカッパドキアでも標高が高い場所にある。

 

バスの車窓から、大きな岩山が見えてきた。しかもボコボコと穴が空いて、人間が住んでいた感がモロに出ている。。

 

 ウチヒサールに到着!

バスを降りるとラクダが目に入る。ラクダが居るという事はここが写真スポットであるという証拠。

 

 

ただしラクダに乗るのは勿論有料だし、写真を撮ろうとするだけでお金をせびられる可能性もある。そしてラクダに乗るのも立ち上がる時が後ろ足から起き上がろうとするので、まずは前に重心をかける必要がある。そしてラクダは「ギッコン、バッタンコ」という感じで立ち上がるのでしっかり鞍を持っていないと振り落とされる危険もある。

 

ウチヒサール(Uchisar)とは”三つの要塞”という意味。標高が高く、そこでも背の高い岩山を要塞にしてこの地方の防御の要になっていたそうだ。

 

写真中央左に見えるひと際高い岩山は、別料金で頂上まで登れるそうだ。しかしここは単なる写真スポットなので10分程しか滞在しないので残念ながら上に登る事は出来なかった。

 

周りの景色も、独特なもの。かつて村人はこの岩山の周囲に暮らしていたが、この街の人口が増えて、かつ岩山も日々浸食されていて危険を感じた為に、次第に丘の下に新たな街を作り移り住んでいったようだ。

 

大きな岩山の頂上では、無数に穴が開けられていてそこで鳩を飼って、そこで鳩の糞を集めていたそうな。

 

 ウチヒサール渓谷から見回した景色 動画

 

ちなみに高い岩山の頂上に登って、そこから転落して死んだりする観光客がたまにいるらしい。。ここでは「落ちる奴は自分勝手な奴」という捉え方になるのだろうか?!

 

そんな高い岩山に登る時間はないので、横にあったこんもりした丘の上に登ってオジサンの写真を撮る。ここなら落ちても擦り傷か打撲ぐらいで済むだろう。

 

ここでそんなウチヒサールを代表する景色を背景に、トルコではず~~っと一緒にアテンドしてくれた現地ガイドさんとツーショット写真を撮る。カッパドキアで立っているキノコ岩を意識し、つま先立ちをしてみる!

 

現地ガイドさん曰く、トルコ人の特徴として「優しい面もあるが変なスイッチもあり、それが入ると手が付けれないようになる!」と言っていた。まさしくこの現地ガイドさんもそういった面が見えたので、とても分かり易い説明でした!

こんな楽しいトルコの旅はまだまだ続きます。

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