カッパドキアで大昔の人達が蟻のような生活をしていたカイマクル地下都市-トルコ旅行記43

【トルコ周遊10日間ツアー】6日目

【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】2019年7月中旬

 カッパドキアの地下都市跡に移動

ここはトルコのアナトリア地方のカッパドキア周辺。昔キリスト教徒が迫害を恐れて色んな地に避難していったが、その際にこの地方に住み着き、次第に穴まで掘っていったようだ。

 

 カッパドキア付近の景色を車窓から眺める 動画

 

ご覧のように岩山に溶け込んだ集落。見事に馴染みすぎて感動できるレベル!

 

それは小さな岩山に限らずに、中央右に見える大きな岩山にも住み着いていたようだ。

 

このような場所は住宅というよりは要塞化していて、周辺からの敵の接近を察知する目的もあったようだ。防御する側としては高台にあればあるほど戦いは有利になる。

 

 カイマクル地下都市跡に到着!

昼食後、バスで約30分移動すると「カイマクル地下都市跡」の観光場所入口に辿り着きます。

 

 

 

ここからカイマクル地下都市跡の入場口までは、左右にお土産物屋さんがズラ~~っと立ち並んでいます。

 

7月のトルコは天気だと、とても日差しが強いのでこういったお土産物屋さんの軒下を借りて歩いていくと暑さも少しマシです。

 

「UNDER GROUND CITY」と看板が出ています。日本国内には地下都市というものが恐らくほとんどないので、どんなものか興味津々です!

 

ツアー、一行は入口に向かいますが昼食時にビールを飲んだ影響もあってトイレが近くなっていて我慢できなかったので先にトイレに向かいます。

 

こちらのトイレは使用料1.5TLが必要でした。

 

トイレから地下都市の入口に向かう途中に、店先にフルーツがテンコ盛り状態で置かれているお店のテントに書かれている「ビタミンバー」という日本語に思わず反応しちゃいます(笑)。

 

地下都市への入口には世界遺産の看板が置かれている。この辺りは「ギョレメ国立公園とカッパドキア」として世界遺産に複合認定されている。ここに着くと入口から添乗員さんが「早く中に入って来て下さ~い!」と叫んでいた。

 

どうも団体で入場する為に全員まとまってゲートを通過する必要があるからのようだ。

そんな状態でも焦らずにその場を撮影して記録に残す男が窓に反射していましたね!

 カイマクル地下都市跡に入場!

そうして一人一人入場チケットを受け取って、ゲートを進みます。こちらの入場料は35TL(約700円)のようです。

 

いよいよ迷宮のような地下都市に足を踏み入れていきます。

 

まずは最初のちょっとした空間でこの地下都市について、現地ガイドさんより簡単な説明があります。歴史的には迫害を恐れたキリスト教徒が約2000年前頃に住み着いたのが起源とされているようですが、この地下都市自体は紀元前からあったとされています。

ちなみに上の階と下層部の階とは掘られた年代が違うようで、後の時代になればなるほど(住み着く人口が増えて手狭になったのか??)下の階をどんどん掘っていったようです。

 

このカッパドキア周辺にこのような地下都市は発見されているだけで36か所もあるようです。現代でもその地下都市全部が発掘された訳ではなく、一説によるとまだ発見されていない地下都市跡は100~400か所もあるそうだ。。

その中でも最大級の規模であるこのカイマクル地下都市跡をこれから見学して行きます。阪急交通社の旅行案内には足元を照らすライトがあればいいと記載されていたが、洞窟内はしっかりライトアップされていたので別にわざわざライトを持参する程でもなかった。

 

社会見学というよりは、遠足気分のツアー参加者さん達。こちらの奥様はこの穴ボコからひょっこりと顔を出しています。

 

さてこれから更に地下に降りていきます。こちらのカイマクル地下都市跡は8層にもなって地下に都市が延びているようですが、他の場所では20層ほどにもなっている場所もあったりするなど、仰天する事実ばかりでビックリし続けのカッパドキアです!

 

この地方で地下都市跡が発見されたのは20世紀初頭とまだ日が浅い。このカイマクルの地で地下都市跡が発見されたのは1964年。8階まであるが見学が可能なのは4~5階まで。実際に訪れてみると「全部回らなくてもそれだけ回れれば充分!」と思えるはず!

 

階段を降りていく途中、足元がガラスになっていて下の階が見える。これはたまたまここが壊れて、その補強として下も見えるようにしたのか、わざわざ穴を空けたのかは不明。

 

このように明るい地下都市跡。至る場所にライトが設置されています。ここに入って地下トンネルの利点に気付きました。それはというと「とても涼しい!」という事。こんな真夏に近い時期の7月でもトンネル内に入るとヒンヤリして全然汗を掻きません。

 

部屋内を通じる通路の高さは場所によって違う。最初の階付近は高さ170cmほどあり、女性は頭を下げなくても通れるが、地下に行けば行くほどに高さが低くなり屈まないと進めない場所もある。その為にトンネル内で頭をぶつける事が多いので、日差しが当たらない場所であるが是非頭部を守る為に帽子は持参した方がいい。

 

古代の地下トンネルって、二酸化炭素が溜まっていて体に悪そうなイメージがあるけど、ここの換気システムは優れているので何の問題もないそうだ。そうでなきゃ大変な労力をかけて地下8階以上も掘れないしね。

 

すっかり遠足気分から探検気分に気持ちが切り替わった”バリ島オジサン”。見るからに楽しそうなご様子!

 

 カイマクル地下都市内の景色 動画

 

こちらの地下2階部分は、キリスト教の教会跡があります。元々は古代の人達が掘った1層しかなかった穴倉をこの地に辿り着いたキリスト教徒らが更に掘っていったようだ。一番上の階の造りはとても荒いそうだが、地下に行けば行くほど精密さが上がりノミなどで穴を削ったりした跡も残っているそうだ。

 

元消防士の体育会系の”バリ島オジサン”は、1人はしゃいでいてご機嫌な様子。前世はひょっとしたら蟻だったのかもね。。

 

こちらには説明板が設置されていて、キリスト教の教会跡を示している。ただし教会跡といっても何もなく、十字架などすらない、単なる穴場状態でした。

 

前世が蟻だった可能性のある”バリ島オジサン”は、また来世も蟻になった方がいいのかも?!(笑)

 

思った以上に中が広いカイマクル地下都市跡。ベトナムに旅行した際に訪れたベトナム戦争時代に掘った穴を通ったが、それは単なる通路でとても狭かった。しかも戦争後に観光用に再現して掘り直されたものだったし。。

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更に地下に降りていくと、住居の跡が見られる。こちらの穴ではかまどがあり、ここで自炊して生活していた事をうかがわせる。日中は主に地上で生活し、暗くなると地中で暮らしていたのだろうか?!

 

地下内は勿論階段しかなく、足腰に不安のある年配の人には少ししんどい場所かもしれない。トコトコ歩きの73歳のこちらの”お父さん”は、意外と元気に弱音を吐かずにちゃんと付いて来ていた。

 

こちらは石に穴を空けて釜戸として使っていたようだ。この辺りの地下都市はキリスト教徒が古代人が掘った1層の穴を更に掘り進めて、巨大な迷路のような地下都市を造り上げたが8世紀以降になるとこの地を放棄したと見られる。

 

その為に長い間無人になった地下都市は、入口や通気口のシャフトから雨水や土砂が入り込み埋もれてしまったと考えられている。現代の家でもそうだが、人の住まなくなった家の劣化は住んでいる時に比べると、とても早い。

その後場所によっては埋もれた地下都市の上に、下にそんな迷路のような都市があるとは思わずに村を築いた場所もある。

 

地下都市の至る場所でワインの貯蔵庫を目にする。本当は人間にとってとても重要な”お水”を保存したかったのだが、水は腐り易いのでその代替えとしてヨーロッパ地方ではワインを水代わりに保存していた。ワインは長期保存が可能だったので、ギリシャにある奇形な岩山の上にあった修道院でもワインを製造し貯蔵していたっけ。

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ここから下に降りていく道は、ご覧のように屈んで降りていく必要があります。

 

この辺りからトンネルを進む時も、膝を曲げて頭を低くする必要があります。勿論天井はデコボコしていて硬いので、天井に頭をぶつけると痛いので帽子はあった方がいいです。

 

 カイマクル地下都市内の景色 動画2

 

ここカイマクル地下都市跡でこれだけの穴を人力で掘るのに、どれだけの時間が掛かったまでかは記録が残っていない為に不明である。

 

ただこの地方だけがこういった地下穴が掘られたのは理由があって、カッパドキア地方はエルジェス火山とハサン山という2つの火山の噴火によって出来た火山灰層の場所が多い。その火山灰から成る”凝灰岩層”は比較的柔らかいので、他の地層に比べるとまだ人手で掘り易い。

またそんな地層で柔らかく、雨水や風などに浸食されやすいのでこういったカッパドキア独特な景観を造り上げたのである。

 

地下にはそれぞれに空間があるが、どこの部屋にも縦穴シャフトへ通じる排気口がちゃんと備えられていた。

 

こちらの大きな円形の岩は、外敵がもし地下都市内に侵入してきた時に蓋をして守る為の物。ちなみにこの特殊な扉には細工がしてあって、内側から開け閉めが出来るそうだ。シェルターの扉といったものかな?!

 

そしてこちらの岩から出来た扉は固く、この地層にある岩の強度はもっと弱いらしい。という事はこの大きな扉は他の場所で採ってこのように加工されて、この地まで運ばれて地下トンネルを通してここに配置されたのである。なかなかの手間が掛けられているこの扉、ただこの地方にある他の地下都市も同じような扉が多々見かけられるそうだ。

 

更にまだ下に進んで行きます。現地ガイドさんの先導が無ければ、どこの進んでいるのか?分からなくなりそうな感じになってきました。個人で観光する人は迷子になりそう。。

 

足元の通る道は綺麗に平らになっていて、躓く心配はありません。

 

ですが周りの壁や天井はボコボコ状態ですので、ぶつかるとちょっと痛そうです・・・。

 

ツアーの参加者さん達は50~70歳代の方が多いので、そろそろ腰をかがめて歩き回るのに疲れてきたような声が聞こえてきます。。勿論この地下都市内にはエレベーターのような最新設備はないので、地下に行けば行くほど下がった分を自分の足で登る必要があります。

 

トンネルを抜けると、どうやらこの辺が地下4階位に相当する場所そうだ。下に下がれば下がる程に温度はヒンヤリしてきて気持ちいい!

 

そして息つく暇も無く、トンネルを進んで行きます。この辺りはだいぶ狭くなってきて天井もとても低くなっています。

 

なのでボク位(身長176cm程)だと、だいぶ膝を曲げながら進んでいく必要があります。その為に膝が痛い方にとっては、ちょっとしんどい道のりになるかもしれませんが地下都市内を歩く機会なんて、そんなに度々はないのでたまには無理をしてでも頑張って歩きましょう!

 

 カイマクル地下都市内の景色 動画3

このように所々に縦穴の換気シャフトが設置されている。こちらが意外と機能的らしく、この付近でタバコを吸うと煙がこのシャフトを通じて地上に排出される仕組みになっているそうだ。ただこの地下都市内は勿論禁煙なんだけどね。。

 

閉所恐怖症の人が来ると、どう感じるのかな? 所々にある部屋はいいけどそこまで行くトンネルの道がちょっとしんどいかもね。。

ボクは閉所も高所も怖くないので、どこでも行けます!

という感じでカイマクル地下都市跡の探検はまだまだ続きます。その様子はまた次回!

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