イタリア周遊10日間 ひとり旅ツアー(阪急交通社)口コミ旅行記-4日目
フィレンツェ観光
ウフィツィ美術館(Galleria degli Uffizi)
『トリブーナ』
こちらは八角形の部屋でメディチ家の貴重な美術品コレクションが飾られている場所です。メディチ家歴代当主の像などの貴重なコレクションが狭いこの部屋に展示されています。中には入れずに入口から身を乗り出して見るだけしかできませんが、一見の価値はある。
狭い入口から天井を見上げるときらびやかな装飾が施されているのが見える。フィレンツェの黄金時代を飾ったメディチ家のお宝が並べられている。
反対側からも見る所がある。豪勢を極めて芸術にも多額の出資をし、ルネサンス期を創ったと言っても過言ではないメディチ家のコレクション。絵画が銅像などが所狭しと展示されている。
その八角形の部屋を出て、また回廊を進むと男性の裸体美を表現した像が。その前で記念撮影する男。
これだけ展示品があると、何がなんだかをチェックしている時間などない。。
このウフィツィ美術館はイタリアでも一番の入場者数を誇る美術館なので、色んな国からの観光客で溢れる。
廊下の窓から外を眺めると「ヴェッキオ宮」や「ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)」が遠くに見える。
アルノ川の対岸の街並みも見える。
そのアルノ川の先に見えるのは有名な「ポンテヴェキオ橋」。2階建ての橋である。
「ポンテヴェキオ橋(Ponte Vecchio)」
□POINTイタリア語で「古い橋」という意味のこの橋は、約2000年前に起源がありこの現在の形になったのは1345年の事。1333年にアルノ川で大洪水が起こり、橋の大半が流され12年に渡って再建されます。そして街中で商売をしていた肉屋や魚屋が悪臭が原因でこの橋の上に移されます。その後1564年にコジモ1世が長男フランチェスコ1世の結婚式用に橋の上部に回廊を造る事を考え、メディチ家お抱えの設計士ヴァザーリが担当し「ヴェッキオ宮」や「ウフィツィ美術館(当時はメディチ家の事務局)」と住まいであった対岸の「ピッティ宮」を直接結ぶ1kmの回廊を5カ月で完成させた。この2階部分の回廊は「ヴァザーリの回廊」といわれている。1階部分は当初肉屋などが入っていたが、ここでも悪臭が問題となり追い出されて現在は貴金属店が軒を連ねる。
橋の上で生活なんて、全然想像がつかない・・・。
展示品があり過ぎるのも大変だろう。埃や汚れなどの管理もこれだけあると、相当な時間がかかるだろう。
そろそろ銅像を見ても、何も思わなくなってきた。沢山あり過ぎて感覚がマヒしてきた。
天井もこれだけの装飾。メディチ家の当時の権力が垣間見れる。
『受胎告知』
(1475~80年頃 アンドレア・デル・ヴェロッキオ&レオナルド・ダ・ヴィンチ作)
レオナルド・ダ・ヴィンチが20歳の頃に工房の仲間と描いた作品とされていて、構図や背景の糸杉のボカシ手法にその才能の片鱗を見る事ができる。
なお「受胎告知」自体は多くの画家によって色んな絵が描かれている。『ルカによる福音書』に記されている大天使ガブリエルが「イエス」キリストの受胎を告げる為に聖母マリアの元を訪れた場面が描写されている。
レオナルド・ダ・ヴィンチが手掛けた部分は左の大天使ガブリエルとバックの背景とされている。ちなみにガブリエルの翼はダヴィンチが描いた後に後世の画家が長くなるように書き足したそうだ。
絵画や芸術に疎い人間でも「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の名前が出てくると、思わず反応してしまう。
ウフィツィ美術館内ではそれぞれの言語のガイドレシーバーをレンタルできる。
今回のツアーは現地ガイドの日本人さんがアナウンスしてくれたが、個人で行く場合は何も解説無しで聞くより絶対ガイドレシーバーで解説を聞きながら見た方が頭に入り易い!
『東方三博士の礼拝』
(1481年~未完成 レオナルド・ダ・ヴィンチ作)
新約聖書の「東方から来た三人の博士」が、夜空の星の導きにより”神の子”である生まれたばかりのイエス・キリストの元へ出向き誕生を見届けた場面を描いた作品。ダヴィンチ以外にも「東方三博士の礼拝」はベラスケスなど多くの画家によって描かれている。
『キリストの洗礼』
(1468年 アンドレア・デル・ヴェロッキオ&レオナル・ド・ダヴィンチ他)
この絵が若きレオナルド・ダ・ヴィンチの溢れんばかりの才能を感じ取った彼の師匠が「こいつには敵わない」と画家を辞め、彫刻家に転身したとされる有名なもの。この話自体、眉唾的な所があり絵画より彫刻に興味があっただけで絵画工房の仕事を弟子たちに任しただけという説もある。
ヨハネが洗礼者としてヨルダン川でキリストに洗礼した場面を描いている。
「トンド・ドーニ(聖家族)」
(1506年頃 ミケランジェロ・ブオナローティ作)
彫刻家のラファエロが板に描いた唯一「タブロー画」である。この絵に描かれているのは聖母マリア・その子どもイエス・父親のヨセフである。
ミケランジェロ・ブオナローティ(Michelangelo Buonarroti)の「聖家族」の解説板。全然読めないが。
この外側の枠もミケランジェロのオリジナル。ここに彫刻家としての彼のこだわりが出ています。枠から5つの頭が飛び出ています。
この絵にもたくさんの観光客が食い入るように見入っている。
アソコの部分を上手く隠している作品。
明後日の方角を見上げる男?の像。肩コリに悩まされる男?
『ヒワの聖母』
(1505年~1506年ラファエロ・サンティ作)
生涯で約50点の聖マリア像を描いたラファエロ。その代表作の1つとして有名なのがこの作品。中央に聖母マリア、右にキリスト、左に洗礼者ヨハネが描かれている。ちなみにこのタイトルの「ヒワ」とはこの写真では分かりにくいがキリストが手に持っている小鳥の事。
ちなみにこちらの絵は2回にわたって修復されています。
こちらも聖母マリアとその幼子キリストの洗礼式を描いたものだろう。
じっくりと解説を聞きながら回るにこしたことはない。ただツアーでは観光名所が満載の日程になっているだけにゆっくりとする時間はない。
横の樹に蛇が登ってきて、狙われる裸の男子?!
『ラオコーン像』(レプリカ)
こちらはギリシア神話に出てくるトロイアの神官「ラオコーン」とその息子達で、「トロイの木馬」がギリシア軍の作戦であることを暴露しようとした。しかしそれに対して女神アテナは激怒しアテナによって送られた海蛇に巻き付かれている姿を彫刻にした作品である。
なお、本物はバチカンの博物館に保管されている。また発見された時に腕などが破損しており1500年頃に修復された。その当時の意見として「腕は伸びていたハズ」として伸ばした状態で修復されたが最近になって再度補修され、腕は曲げた状態に戻された。そして息子の手も本物は途中で無いのだが、こちらのレプリカには手が付いている。
『ポルチェリーノ(イノシシ)の像』
左側のイノシシの像。もののけ姫で見た事がある「乙事主さま」のモデルになったのだとか。「鼻をなでると幸運になれる」というよくある眉唾話が伝わっている。こちらのレプリカは世界に5体あり、いろんな場所で幸運をまき散らしているようだ。勿論この美術館ではお触り禁止なのですが。
そろそろウフィツィ美術館の見学終了。トイレがあるテラス席に向かう。そこでは韓国系観光客の子供が乗ったベビーカーが。こんな小さい頃からスマホを見ていると将来は必ず目が悪くなりそうな。。
こちらのテラス席では、コーヒーを楽しむ人達の姿が見える。
「ヴェッキオ宮殿」
建物が完成したのは1314年。執政官の館として造られ、自由都市国家の象徴とされていた。現在でもフィレンツェの市庁舎として利用されている。こちらの搭の高さは94mで昔「コジモ・イル・ヴェッキオ」(メディチ家の盤石な地盤を作った人)が幽閉されたという監獄部屋がこの搭内にある。現在でも内部の見学は可能。
このテラスは写真撮影スポットで人気。みんながカメラをかざす場所。
こちらからドォーモが見える。「後で行くので待ってろよ!」
ウフィツィ美術館を出る前に無料のトイレに向かいます。
トイレは出来るだけ行ける時に行っておきましょう!
出口付近でベンチに腰を下ろしていると、横から「日本の方ですか??」と声を掛けられる。振り向くと金髪美女が。
とても日本語が上手なので、その訳を聞いてみると日本の新潟に5年程住んでいたそうだ。道理で上手な訳だ。エストニア出身で友達を2人で美術館に来ていて、今は友達待ち状態との事。そこで出会えた記念に日本のお土産チョコを渡して記念撮影する。
とても優しそうな子でした。もっとゆっくりお喋るできる時間があればよかったのだが。
そんな彼女に後ろ髪を引かれつつも出口に向かう階段を降りていく。
このお土産物屋は寄らずにスルーしていく。
イタリア一のウフィツィ美術館を堪能して、シニョリーア広場に出てきた。
続きはまた次回に!
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