ポルトガル旅行記:6日目
阪急交通社ツアー「お1人様参加限定:決定版ポルトガル8日間」-2020年1月13~20日
最短ルートで城へ向かう
リスボン市内には何箇所もある展望台の内、ボクが一番気に入ったのは街中にあるレトロな昔の「サン・ジュスタのエレベーター(Elevador de Santa Justa)」の展望台。そんな最高の場所からの景色を堪能した後は、次の場所へ向かいます。
なお螺旋階段は一方通行になっていて、こちらの階段から下へ降りて行きます。
リスボン市内にて
階段を降りる順番は年上優先で、オジサン達を先に促します。
そんな螺旋階段を降りつつも、そこから景色を写真に収める。1755年のリスボン大震災以降に建てられた建物でも、現在までそのまま使われていたら約200年以上は経過している年代物である。
この眼下に見える通りはサン・ジュスタ通りと名前が付けられていて、このエレベーターはそんな通りの名前が付けられている。ちなみにこの写真の手前を左右に通る道はカルモ通りで、それもあってこのエレベーターは「カルモのリフト(Elevador do Carmo)」とも呼ばれている。
カルモのリフトで下に降りてみる
さてエレベーターフロアまで戻ってきました。昔に造られたエレベーターらしく、鉄製のガラガラ扉が付いているエレベーターで100年経った今も現役として稼働しています。
このエレベーター、降りる乗り口は混雑していないけど、昇る方はとても混雑していて1~2時間待ちになっているんだとか。それ程並んでまでこのエレベーターで登りたい訳でもあるのだろうか??
そんな話を聞いていたから、この降り口も混雑しているのかと思っていたら、ボク達以外に誰も待っていなかったので「もしかしたらこのエレベーターは昇るだけしか、使ってないんじゃないの??」という声も出てきた。
エレベーターの枠の中の様子 動画
こちらはこのエレベーターに乗る為のチケット販売機。無料ではなく、ちゃんと有料になっています。ですが経営母体は地下鉄などを経営する会社が運営しているので、公共交通機関乗り放題の「Viva viagem card」がこのエレベーターでは使えます。
このサン・ジュスタのエレベーターの往復チケットは5.30€もする。これだと「Viva viagem card」の24時間分を6.90€(6.40+0.50)で買った方がお得で、単独でエレベーターのチケットを買うと勿体無い。
お喋りしたり周りの景色を眺めていると、気付かない内にエレベーターが上がって来ていました。
ガラガラっとアコーディオンのような鉄製の扉が開いて、係員が待ち受けています。エレベーターの入口に設置されている機械に「Viva viagem card」をタッチさせて乗り込みます。
エレベーターの籠は木製でとてもレトロな雰囲気がある。しかしそんなレトロなエレベーターにも関わらず、現代的にWi-Fiマークが書かれていた。
こんなレトロなエレベーターにも、Wi-Fiを取り付けるべきなのかと思ってしまうけど。。
午後からフリータイムだったけど、何だかんだで同じツアー参加者達で埋まるエレベーターの籠内。旅行に来る人達はたとえそれなりに年齢を重ねていても、観光中は少年少女のような気持ちで楽しんでいるようだ。
エレベーターを降りる様子 動画
そんなレトロなエレベーターはあっという間に下のバイシャ地区に到着。するとそこには大勢のエレベーターで昇ろうと待っている人達の姿が見える。。
ここまでして昇る価値があるのか分からないけど、多くの人が並んでいた。現地案内人さん曰くは「そこまで並ぶ程の価値は無いと、個人的に思いますけどね・・」と言っていたけども。
19世紀初頭に水圧を利用したエレベーターが開発され、その後は蒸気機関を利用したエレベーターも開発されて増えていく。しかし冬場には寒さで水圧式や蒸気式などは不安定となり、19世紀後半から電動のエレベーターに移り変わっていく。
このサン・ジュスタのエレベーターも1902年に造られた当時は蒸気機関を動源としていたが、その後電動に変更された。
アウグスタ通りまで歩いてくると、栗を焼く煙が充満する通りにまだ先程の銅像さんが立っているのが見える。今の時期はいいだろうけど、夏場は暑くて大変なんだろう。
さてこれから第四チェックポイントのサン・ジョルジェ城まで歩いて向かう。”自称後期高齢者オジサン”達はバスで城まで向かうとの事だったの、ボクのグループにも「ボクは歩いて城まで行くので、シンドイと思う人はあちらのグループと一緒にバスで行って現地で合流しましょう!」と言ったけど、皆さんボクの後を付いてきた。
という事でボクを含めた5人の”チーム・ヒロ”はあの丘の上に見えるサン・ジョルジェ城まで、徒歩で向かう事に合意。ただし急こう配の坂道最短ルートを登るのだけども。。
サン・ジョルジェ城へ向かう坂道を進む
さてサン・ジョルジェ城は昨日の夜に、1人下見をしてきたので地図を見ずに向かうのは慣れたもの。
って言うけど、実際には目の前の丘の上に見えているので、そこまで向かう道は全然難しくないんだけどね・・・
ただこれから急な坂道に突入・・・と思っていたら、後ろから「ちょっとタイム!休憩させて下さい!」との声が聞こえる。という事で中途半端な所で5分間の水入りタイムになる。
そして水入りが終了し、再びサン・ジョルジェ城に向けて進軍する。ただしこの道は昨日の夜に通った道とは違い、城へ向かう最短ルート。
ただこの通りは壁の落書きがアート的で、カラフルな色が塗られていたので見応えがあった。
こちらの壁は表面が剥がれている箇所もあり、ちょっと残念だったけどリスボンらしくファドのギターを演奏しているオジサンの絵やリスボン市内の街並みが描かれている。
どうせだったら街中の景観を見栄え良くして、今時のインスタスポットを沢山造るように助成金を出したりしても面白いかと思うけど、財政難のポルトガルにはそれがちょっと厳しいのかもしれない。
それに落書きは誰かが勝手に書き残していくが、こういったアート的絵は建物所有者の許可を取らないといけないし。
でも古い建物を補修して長~~~い間住むヨーロッパなので、度々外壁も塗り直すのでどうせだったら面白いデザインの絵を壁に描かれていた方が住んでいてもテンションが上がりそうな気がするけども。。
こちらではカフェみたいなお店があるけど、このような玄関のデザインを見ていると、これらの落書きのような物は意図的か、恣意的に描かれたものかすら分からないのである。。
もはや”落書きアート”と呼ぶべきレベルに達している、リスボンの街中の壁画。
サン・ジョルジェ城まで徒歩で最短ルートを進んだから見れた壁画であって、バスを使ったり近くにある中途半端なエレベーターを使った人には見れない景色。
こういった偶然的な出会いがあるので、街歩きは楽しいのである!
この辺りを歩いていると少し先から、同じツアー参加者の女性3人組が現れた。彼女らは下のエレベーターを使ってここまで上がって来たという。
ちなみにこの辺りは全て坂道。何とも歩きごたえのあるリスボンだ。
ここからの景色は昨日の夜にも見た景色で、見覚えがある。昼間の景色は夜の景色とは全然違うので、それはそれで楽しめる。
それにしてもこんな急こう配な斜面が入り組んでいる場所に、これだけの建物を建てるというのは何気に凄いと思う。こういうのを見ると流石大航海時代に、世界のトップを走っていた国だというのを実感する瞬間でもある。
どこでもポルトガルのサッカーナショナルチームのユニフォームは、クリスチアーノ・ロナウドVerばかり。ボクが一時期海外サッカーに興味があった頃は、ルイ・コスタやルイス・フィーゴなどがポルトガル代表で人気を集めていたな。。
さて坂道なのでゆっくりとしか進んで行けないけど、確実にサン・ジョルジェ城は近づいて来ています。ただ坂道でボクの個人ツアーに参加している人が遅れてきているので、そんな人達に合わせて途中でちょっと立ち止まる必要がある。
だからツアーを引率する添乗員さんに成ったかのような気がした瞬間。。
本当にリスボンの街には落書きアートが色んな場所に、描かれているのを見かける。だからそんな落書きアートを見つけるのも、リスボンの街散策の醍醐味かもしれない。
家では多少お菓子など甘い物を食べるけど、こういった海外に行った時はわざわざお金を出してまで甘い物を食べようとは思わない。
なお、最近は外出自粛の影響もあって人生最高の体重を記録してしまったボク。なので最近は甘い物の摂取は止めてダイエット中なのであります!
アズレージョ柄は本当に可愛らしいデザインなので、何かタオル位でも買っておけば良かったなと今更思う。。
こちらも昨日閉まったお店の正面を写真に収めたお店だけど、昼間だったので営業していた。
ここはポルトガル雑貨を販売しているお店だったけど、こういったオリジナル的なデザインの販売をしているお店は店内撮影NGの所が多いような気がする。
サン・ジョルジェ城の入口に到着
サン・ジュスタのエレベーターを降りた場所から歩く事、18分でサン・ジョルジェ城のゲートに辿り着く。ちなみにバスでここに向かった”自称後期高齢者オジサン”軍団より、早く城に到着していた。
ただ昨日もそうだったけど、ここはまだお城の入口ではなく、入口はもう少し先にある。
ポルトガルの道は車が走る道も歩道も、このようなモザイクの道が多い。一般的には”ポルトガル式歩道(Calçada Portuguesa)”と呼ばれていて、四角形の石を敷き詰めて、所によっては黒い石を使いモザイク画のように模様や絵も描かれている。
こちらがサン・ジョルジェ城の入口横にある、入城チケット販売所である。既に行列が出来ていたが・・。
リスボンの街を見下ろす展望台もあるので、このサン・ジョルジェ城はリスボンの観光地の中でも一番人気の場所である。それは値段にも反映されていて、大人は1人10€もするのだ。
ここを訪れた時は中国系観光客の姿はあまり見えなかったので、チケットを買う人が並ぶ列は横入りする人なく並んでいた。ちなみに「5分待ち」という看板も立てられていたけど、列は意外とスムーズに進んで行く。
そんなチケットを買い求める人達を和まそうとしているのか、すぐ横で「ハングドラム(Hang Drum)」という21世紀に入って開発された楽器を演奏している2人組を発見。この楽器はスイスの楽器メーカーが2001年に開発したもので、薄い鉄板を金づちで叩いて加工して造られている。ちなみに1個20万円前後だそうな。
ハングドラムを演奏する2人組 動画
こんな旅はまた次回に続きます!
↓↓↓↓ポルトガル旅行記:初回↓↓
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