オビドスの街は行きはアッサリ、帰りはゆっくりとが定番-ポルトガル旅行記35

ポルトガル旅行記:5日目
阪急交通社ツアー「お1人様参加限定:決定版ポルトガル8日間」-2020年1月13~20日

イスラム・ブルーが似合う街

本日観光2箇所目はポルトガル中部のオビドスの街。小さな街ですが、昔から女性に愛されている街で、街並みも可愛いとの事。

 

オビドスの街にて

ポルトガルのオビドスという街に設置されていた道路標識を眺める

真ん中の標識は手書きみたいな感じに見えるけど、なんだろうか?!

 

街の入口はギリシャのエーゲ海にある街のような、白い建物に濃いブルーの色の壁がある。

 

そんな街の入口でまずは体ならしとばかりに、遠目にポージングする男。右側に立っていた、日本でも見るような宗教勧誘の人達もボクを見て微笑んでくれていました。

 

オビドスが可愛らしい街に見えるのは、右の建物のように白とブルーだけではなく、オレンジ色も使っているから。地中海沿岸の街は日差しが強いので、その太陽光の照り返しで建物が熱を持つのを防ぐ為に石灰を塗った白い壁が多い。それを思い出すような景色である。

 

オビドスの街の入口付近の景色 動画

 

1月中旬だったけど、クリスマスツリーの残り物みたいなオブジェが入口に置かれていた。

 

こちらがオビドスの街の入口、城壁の入口の横には教会の入口のようなものも見えている。

 

右側には日光浴しているおじいちゃんが、のんびりとベンチに座っている。ここだけの景色を見ると、エーゲ海付近やチュニジアのシディ・ブ・サイドの街にも見える。

 

 

オビドスの入口:ポルタ・ダ・ヴィラにて

こちらの門はポルタ・ダ・ヴィラ(Porta da Vila de Óbidos)と呼ばれていて、門の間にはこのようなアズレージョで飾られている礼拝堂も見える。

 

昔要塞だったので、門はこのように2重になっていて、敵が一気に攻め込めないようになっていたようだ。

 

城壁をくぐり、オビドスの街が見えてきた。中世っぽいような地中海沿岸の街のような雰囲気。

 

ただまだ街に入ったばかりなので、この街が可愛いと言われる雰囲気はまだ分からない。

 

ここはナザレと違って、観光客がそこそこ来ていました。リスボンからも車で約1時間程で来れる場所なので、観光客にとっても来易いようです。

 

オビドスの街に足を踏み入れていく 動画

 

さっそく街のメインストリートを歩いていくと、小さなお店の出入り口というか、そんなスペースに机を置いてお酒を販売しているのが見える。この街では名産品として”ジンジャ(ginja)”もしくは”ジンジャーニ”と呼ばれる、地元のチェリーを漬けたリキュールが、このように至る所で売られています。それも1本という瓶だけではなく1杯1€とショットでも飲めるようになっていて、このお酒はリキュールなので甘くてアルコール度数は20%となかなか強いお酒です。

 

地元で採れるサワーチェリー(酸味が強めのサクランボ)を砂糖と共にアルコールに漬けたもので、基本的には保存料・着色料を不使用なお酒。その代わりにリキュールにはよくあるように、砂糖と一緒に漬けて造られているので飲み過ぎると糖分を多量に摂取してしまうので、ご注意ください。

 

ツアー参加者さん達はそんなお店に寄りたいような顔をしていたけど、添乗員さんから「皆さ~~ん、まずは一番街の奥まで行きます。そこまで行ってから解散して、後からたっぷりと買い物するお時間ありますので、とりあえず今は我慢して先に進みましょう!」とのアナウンス。。

 

このように無機質な建物群とは違って。オレンジやブルーに塗られた壁のラインは、鉢植えが窓に飾られていたり、照明は昔ながらの雰囲気を残すライトだったりと、とてもメルヘンチックな街の造りである。

 

ポルトガルにもこんなお洒落で可愛らしい街があるとは思っていなかっただけに、段々とテンションが上がってくる。

 

エーゲ海やシディ・ブ・サイドの街は基本は白とブルーだけだったので、このようにそこに暖色というか蛍光色に近い色が1色入っているだけで、街並みが華やかになっているのが分かる。

 

横道の壁まではさすがにしょっちゅう壁を白く塗り直すのはちょっとしんどいのか、汚くなりかけている感じもあったけど、植物も植えられていて気持ちいい街並み。

 

女性陣は既に「キャ~~可愛い~~!」とか「あれ、欲しい~~!」とか、買い物を我慢できそうにないような感じに見える・・・。

 

オビドスの街を歩いてみる 動画

 

甘いお酒が大好きなボクには、ポートワインの産地であるポルトの街も最高だったけど、このオビドスの街も最高に思える。店頭を見ていると、このようにボクに「早くジンジャを飲んでみて!」と誘っているような光景が見える。。

 

中世の頃の王妃が気に入った街でもあるけど、ある意味誘惑だらけの街でもある・・・。

次から次へと魅力的なお店が続いているのだ。。

 

今回の旅はポートワインやこのオビドス名物ジンジャなどの甘いお酒の誘惑が尽きないのである。しかし日本に持ち帰れるのは720mlで3本分のお酒まで。それ以上は関税の申請が必要だし、飛行機に預けるスーツケースの重量も制限があるのでそれ以上買うと重量をオーバーする可能性があるし。

 

 

この辺りからは建物の色がブルーから左右共にオレンジ色になってきた。この街は1279年にポルトガル国王に就任したディニス1世が、2番目に結婚したイザベル王妃(イサベル・デ・アラゴン・イ・シシリア:Isabel de Aragón y Sicilia)にプレゼントした街だという。イザベル王妃を溺愛していたディニス1世は他にも何箇所か街を王妃にプレゼントしたんだそうだ。

 

このイザベラ王妃は熱心な敬虔なカトリックの信者で、毎日2回のお祈りを欠かさなかったそうだ。そんなイザベラ王妃は死後、聖人として認められて”聖イザベラ”としてコインブラの守護聖人になっているという。

 

イザベラ王妃はアラゴン王国という、現スペインのサラゴサ付近にあった国出身だったので、その地方の街造りをこの街に持ち込んだのかもしれない。

 

基本お土産屋さんがあるのは中央のメインストリートばかりで、横にソレる階段などの道は至ってシンプルである。

 

ギターを見るとポルトガルだけにファドを鑑賞しないといけない気持ちが、芽生えてくる。前に何かの旅番組の中で、ファドを歌っているシーンがあって、それが未だに頭の片隅に残っていたからだ。

今回のツアーではオプショナル・ツアーでファド鑑賞があったけど、料金がいい値段したのでそれはパスして、自分でファドを演奏しているお店を探して行ってみる予定にしている。

 

こんな写真だけを見ると、モロッコのシャウエンやチュニジアのシディ・ブ・サイドに来ていると言っても、見ている人には全然分からないと思う。それにしても似たような街の造りである。という事は同じ文化の元に造られた街という事なのであろう。

 

それにしてもお土産物屋さんだらけのオビドス。そろそろツアー後半戦なので、最初はお土産を買うのも様子見だった人も財布の紐が緩んでくる頃合いである。

 

 

サンタ・マリア教会

こちらの教会はサンタ・マリア教会(Igreja de Santa Maria)で、元々はモスクがあった場所に12世紀にこの教会が建てられた。

 

その後、再建や何回かに渡る改築など長年に渡る建築の影響で、マヌエル様式・ルネサンス様式・バロック様式などが混在している建物である。

 

この教会では1438年にたった6歳でポルトガル国王に即位したアフォンソ5世が、1448年にコインブラ公爵の娘であり、かつ従妹であるイザベル(こちらのイザベラは先程の王妃とは別人)と結婚した場所だという。

ポルトガルは名前を継承していく文化があるので、アフォンソ〇世とかが多くて名前を覚えにくいのである。。

 

昔はこの教会の横に市庁舎があって、そんな前の広場にあるこの柱は”晒し柱”にもされていたという。だから気軽に写真を撮るけど何百年前にはここに罪人が吊るされていた場所である。。

ここで記念写真を撮って、そんな写真の中に居なかったハズの人影があれば・・・心霊写真・・?!

 

昔はこんなランプも電気じゃなかっただろうけど、今では全部電気の普及によって電灯になっているのである。

 

今日は天気がいいので、トレーナーの下にシャツを2枚重ねて着ていたらだんだんと暑くなってきた。。

 

こちらの窓のインテリアもちょっとお洒落。

オビドスの可愛らしい街並みを見続けるカップルの置物が、とてもいい感じ!

 

お酒だけではなく、アルコールの飲めない人も大丈夫なようにフルーツジュースも勿論置いてあります。

 

そしてこのオビドスの街でボクが失敗したのが、こちら。ここに来るまでのバス車内で、添乗員さんの説明をちゃんと聞いていなかったので思わぬ事をしてしまった。

 

ポルトガルのオビドスという街名物のジンジャーニというお酒を飲む為のチョコレートカップ

というのもこの小さな白いカップか、黒いカップかにサクランボで出来たリキュールのお酒”ジンジャ”を入れて飲むのであるが、実はこの小さいカップはチョコレートで出来ているので、お酒を飲み終わった後で食べる事が出来るのだ。

そんな事を知らずに、ジンジャを飲み終わった後に普通にこのカップを捨ててしまってました・・・orz

 

可愛い街ではこんな枝が這っているのも、街のインテリアと化している。こういった木を切らずに伸ばし続ける所は、日本にはあまり見られない光景だと思う。生命の凄さと共に、歴史を感じさせてくれると思う。

 

そんな横に伸びている木の枝を見ていると、ボクの猫レーダーに反応があった。

「ピーーピーー、ピピピ~~~!!」って感じで!

 

もっと猫ちゃんがいると思っていたポルトガルだったけど、意外とあまり猫ちゃんの姿を見かけなかったので、興奮してソロ~~リ、ソロ~~リと足を近づけていく。

 

どうも車の屋根の上で、グッスリとお休みになっている様子。猫は寝ている時でも耳だけはちゃんと反応して、人間とかがこんなに近くに寄って来たら飛び起きるハズなんだけどね。。

 

ポルトガルのオビドスという街で、車の上で寝ていた猫ちゃんを発見する

しばらくの間、こんな至近距離で岩合光昭さんバリに猫ちゃんの近写を続けるが一向に起きない。ボクのスマホはカメラのシャッター音が鳴らないようにしているので、そのおかげか? そしてそんな猫ちゃんを起こさないように立ち去るのであった。

 

リスボンの街にもこの街の名物であるジンジャを立ち飲めるお店とかもある。ただしこういった甘いお酒は思った以上に多くの砂糖を入れて作っているので、飲み過ぎると大量に砂糖を摂取している事になるので注意!

ちなみに南部イタリア名物の”リモンチェッロ”というアルコールを気に入って、自分で作ってみたけど、レシピ通りに入れる砂糖の量が自分の想像以上に多かったので驚いた。あまりの砂糖の量に、仕上がった自家製リモンチェッロは殆ど飲まずにオカンにあげてしまった。。

※お酒を一から作った訳ではなく、アルコール度数97%のスピリタスというお酒を使ってレモンの味付けをしたお酒です。

 

それにしても可愛らしい横道。いくらでも歩いてられる感じがするオビドスの街。そしていくらでも飲んでられるような、この街名物のお酒であるジンジャ。

 

だからこんなに可愛らしくて楽しくなるような街の観光は、時間があり過ぎるとそれはそれで後に引くので、短い位がいいのかもしれない。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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