ヘレケの街でツアー公認のトルコ絨毯屋を訪れ、魅惑のトルコ商法を体感-トルコ旅行記41

【トルコ周遊10日間ツアー】6日目

【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】2019年7月中旬

 再びカッパドキアに向けて移動

スルタンハンの街でトイレ休憩&遺跡見学を済ませて、再びバスに乗り込みカッパドキアへ向かいます。その途中には馬に乗った将軍のような像があります。

バスに乗っている時も油断せずに常に何かを発見したらカメラを撮れるように心の準備をしておきましょう!

この辺りは古代シルクロードの通り道となっていたので、辺りには宿場町なども沢山あったようだ。

 

 古代シルクロードの通り道?!の景色 動画

 

こちらの建物はさっき見たシルクロードを行き来するキャラバン隊が宿泊する施設で同じだが、こちらは市営なのだとか。。

 

こちらはホテルだが、昔はそういったキャラバン隊の休憩所だったそうだ。

 

 古代シルクロードの通り道?!の景色 動画2

 

 魔の絨毯屋さん?!に到着!

バスに揺られて1時間30分程で今度はツアー日程に組み込まれている、ツアー認定のお土産物屋である絨毯屋さんに立ち寄ります。みんな何の警戒も無く入っていきますが、ガイドブックなどではトルコで一番トラブルが多い場所が”絨毯屋”なんだそうだ。

 

ツアーに参加している人達の心理からすれば「阪急交通社がツアーで連れていく絨毯屋なんだから、そんな心配は要らないよ!!」と思った人は、相手の思う壺にハマるかもしれませんよ。。

 

ちゃんと旅行日程表の注意事項の欄にはこういった項目が記載されています。こういった事がわざわざ書かれている位なので、これから起こる事はトルコでは日常茶飯事的に起こっている事なんでしょう。

まあそれが良い・悪いというよりは”トルコの文化”だといった所なんでしょうね!

まずは絨毯屋の1階にある、絨毯織り機の部屋に通されます。

 

そこではこちらの女性が軽く絨毯造りのデモンストレーションをしてくれるようです。

 

昔は沢山の絨毯織り職人が居たそうですが、ハードな仕事でもありトルコリラの暴落によって絨毯が安く買い叩かれるようにもなり、絨毯造りの給料が減って職人も減ってきているようです。

 

 絨毯造りの風景 動画

 

 絨毯造りの風景 動画2

 

 絨毯造りの風景 動画3

 

 絨毯造りの風景 動画4

これらの動画にあるように日本語を喋れる販売員さんが、絨毯造りについて冗談を挟みつつ丁寧に説明してくれます。品質のいい絨毯は製作に1年程もかかるものもあるそうだ。

 

こちらは絨毯を洗っている様子。いい絨毯は100年以上は使える事が出来るそうで、もし絨毯を汚してしまってもシャンプーなどで洗えば汚れは落ちるそうだ。

 

こちらは繭。これから糸を紡いでいる。絨毯も品質はピンからキリまであるので、素材などによっては値段は全然違う。

 

触ってみると、けっこう柔らかい。初めから絨毯など購入する気がなかったので、今回の絨毯屋見学を客観的な立場から見ていたが欲しい人はこういった説明などでテンションが徐々に上がってくるのだろうな。

 

一通り、絨毯造りの説明が終わると2階に登って絨毯の見学&販売会の会場へ。

 

こちらのお店では殆どの絨毯が写真撮影可能でしたが、ごく一部だけ写真撮影禁止のものもありました。

 

2階に上がると、壁中にはタペストリーのように絨毯が飾られています。

 

まずは部屋の外側に置かれている椅子に腰掛けます。それより先に壁に掛けられている絨毯を見て、キャッキャ騒ぐ女性陣。

 

トルコ旅行に行った事のある人の話を聞くと、たまに「数十万円もする絨毯を買ったよ!」とかいうのを聞いた事がある。

勿論無職であるボクにはそんな高額なものは買えません・・orz

はい、このようにカモがぞろぞろと・・・じゃなくツアー参加者さん達が椅子に座ってます。。

 

そしてこれから息つく暇もない位の絨毯のお披露目プレゼンテーションが行われます。

 

 絨毯のお披露目の光景 動画

 

 絨毯のお披露目の光景 動画2

 

 絨毯のお披露目の光景 動画3

 

靴を脱いで絨毯の上に乗り、その感触を体で味わうツアー参加者さん達。

 

客観的に見れば、上手い事絨毯に興味を惹かれる様に知らず知らずに絨毯に接触させていく作戦なんだろうか?!

 

そしてお次は、このお店にある絨毯の中でも品質が高く、いい物をお披露目してくれるそうだ。

 

遠くから見るとそんなに絨毯の差が分からないが、説明されてそれを意識して見るとその絨毯の違いがよく分かる。そんないいものを見せ付けられて、興奮するツアー参加者さん達。

 

トルコ絨毯は季節によって、表裏を入れ替えて使うそうだ。夏場は面が少し荒い裏側を使うそうだ。

 

トルコ絨毯はその昔、嫁入り道具とかにもなっていたようで代々使えるような絨毯が良い物とされているようです。個人的には「いい絨毯だと孫の代までも使えますよ!」と言われても結婚相手すら居ないし、孫が居たとしてもそんな絨毯に興味が出るとも思わないし。。

 

 絨毯のお披露目の光景 動画4

 

そんな上質な絨毯の上をツアー参加者さん達が、味わうかのように歩きます。ただ事前に説明してくれたから、何となくその良さが感触で分かったような感じになりますが説明がなかったら全然差が分かりません・・・。

 

そして絨毯も色んなサイズがあります。リビングに敷くような大きなサイズから、ちょっとした玄関マットに置くような小さなサイズまで色々と揃えてあります。

 

そして毎回ツアー団体のお客さんが来た時に言っていると思われる「空飛ぶ絨毯もあります!!」というセリフ、その通り飛んだ絨毯!!!

本当に飛ばしてくれるのであれば動画で撮りたかった!

ここから、面白いように絨毯屋のお兄さん達が次々と絨毯をそこら中に広げてくれます。傍から見てるだけでしたが、今思うと毎回訓練してそこそこ体力を使う仕事で、やってる側からしたら、結構しんどかったのかも。

 

 絨毯のお披露目の光景 動画5

 

次々と敷き詰められた絨毯。まあこの絨毯屋はほぼ毎日何回もやり慣れた作業なんだろうけど。。

 

そしてこちらの上等なシルク製の絨毯は、その煌めきが角度を変えると見え方が変わるとの事。

 

 絨毯のお披露目の光景 動画6

 

そんな敷き詰められた絨毯の上を歩く人達。この部屋の周りでは、お腹を空かせた狼たちが我々を待ち受けているとも知らずに・・・。

 

 絨毯のお披露目の光景 動画7

 

 絨毯の販売会、スタート!

一通り絨毯のプレゼンテーションが済むと、ここから一気に店員さんが増えて絨毯の販売会が始まります。

 

絨毯屋さんの販売員は全員男性スタッフだらけ。そしてみんな日本語がとても上手。簡単な日本語をカタコト喋るだけで後は英語で・・・とかではなく、普通にみんな日本語で会話が出来るレベル。。それに驚くも、それだけ日本人相手に力を入れているという裏返しだろうか。

 

勿論絨毯などハナから買う気がないボクにも日本語を喋れるオジサンが寄ってくる。無下にあしらうのもボクの性分ではなく”断る理由が無ければ、とりあえず乗っかってみる”という考え方のボクは、その「トミー・リー・ジョーンズ」に似ているオジサンの話を聞いてみる。

こちらの絨毯の裏を見ると、安いのは裏が荒いけど良いものは裏も細かいと説明してくれる。

 

これだけスタッフがいてるとマンツーマンで売り込んできます。例え相手が買う気が無くとも、そこに攻め入るのが販売員さん達のお仕事。グイグイ売り込んできます。ボクの場合は最初から「買う気が無い!」としっかり目を見て言っていたのだが、販売員のオジサンも「3万円の物はどう??・・・それなら1万円の物もあるよ!!」となかなかしつこい。。

 

個人的にはそんなオジサンとの会話よりも、周りの様子を見ている方が楽しく感じる。絨毯を買ってくれそうな見込みのある人には粘り強く交渉するけど、全く見込みが無い人間は意外とアッサリと退散する販売員。伊達に彼らも毎日販売をしている訳では無さそうだ。

 

最初に寄った革製品のお店ではなかったが、ここ絨毯屋では絨毯の販売が成約した時に建物内で拍手が起こります。我々の団体でも5回前後の拍手が起こっていたと思います。でも誰がどんなのを買ったか?までは分かりません。

 

こちらでは白い帽子を被り、何故か室内に入ってからサングラスを掛けだした”お父さん”が絨毯を買うか、買わないかを迷っているようでした。そんな様子を見て、主に絨毯販売員さんの売り込みテクニックとして

・「絨毯は長く使えるから、孫の世代まで受け継ぐ事ができますよ!」
・「絨毯を床に敷くのではなく、壁に掛けてタペストリーとしても使えますよ!」
・「トルコリラは10年前と比べるとだいぶ安くなっているので、その時の半額で買えますよ!」
・「いい絨毯は時間が経っても価値が落ちないので、投資目的にも使えますよ!」

などなど、次から次へと甘い言葉でこちらの買う気を惹きだしてきます。

 

こちらの”お父さん”「買わなくてもいいかな・・」と言ったものの、引き下がる販売員さんに喰い付かれて再び絨毯を見ています。ここまででもあれこれ、要らなそうな物を買ってしまっているように見えた”お父さん”の財布具合をちょっと心配しますが、いいお値段がする絨毯を買える人はそれなりにお金を持っている人だけ。その人がどうお金を使おうがその人の勝手だしね。

 

ここでは小さい絨毯は持ち帰りもできますが、そこそこの大きさだと日本の自宅まで配送してくれるそうです。そしてその絨毯の裏に付いているタグにマジックで自分でサインをして、そのサインした絨毯と共に証拠写真を撮ってくれます。

そしてその配送料込みの金額だそうで、支払い方法は日本円にも対応しており勿論クレジットカードもOKだし、商品が日本に到着後の後払いもいけるそうだ(この後払いは日本人相手だけと言っていた)。

そして冗談だと思うが「出世払いも大丈夫です!」と笑いながら言ってましたね。

 

何だかんだ迷いつつも最終的に小さめの絨毯を購入した”お父さん”。たしか3~5万円位の品物で、プライスダウンの条件として”持ち帰り”となったようだ。金額は関係なしに商談成立となった為に大きく拍手をする。その音を聞いて周りの人達も釣られて拍手をする。

 

ボクも人の事は言えないが、ちょっと優柔不断な性格がある”お父さん”。こんな買い方とかを見ていると、少し心配だったが今晩とある場所でこの”お父さん”の話を聞いて、そんな不安は一気に消し飛ぶのであった。。

 

”お父さん”が支払い手続き中に辺りを見回る。すると別室で”マダムさん”が男性スタッフ陣に囲まれていて、既に絨毯を購入済みも「200万円位する絨毯も見て下さい。セットでこちらの絨毯も買ってくれると値引きして60万まで下げさせてもらいます!」と詰め寄られていた。

しかしさすが経験豊富な”マダムさん”「こんな高いのはワタシ、要らない!!それにこんな大きいの置く場所もないし!」と大きな声で一喝し、部屋を飛び出てきました。

トルコのこういった高額な商品が置かれているお土産物屋さんでは、こういったように毅然とした態度で臨まないと後悔する買い物が多いようなので、これを見た皆さんも気を付けて下さいね!

 

 

 絨毯屋の外に出て・・・

ここの絨毯屋では、別のツアー団体が鉢合わせしないように他の部屋の扉は固く閉められており、外に出るのも出口からとなっています。

 

こういったツアー公認のお土産物屋さんは、基本的には品質は保証されていて”いい物”を買える場所なのだろうと思うのですが、トルコでは押し売りが一般的なのでそのスタイルで気の弱い日本人からすると「無理やり買わされた・・・」と思う人が多いようです。

絨毯屋さんからすると、一生に一度しかここに来ない人達に遠慮するより、強引な手法を用いたら購入してくれる可能性が増えるならそうせざるを得ないのでしょう。しかも商品が高額なものだと余計に。。

 

出口から出たとこで談笑しているツアー参加者さん達と話していると「ここに今居ない人達って絨毯を買っている人かな?!」と言っていましたがその通りでしたね。

後でバスに乗った時にここで絨毯を購入した奥様に話を聞くと「30万円位で絨毯を買ったんだけど、そこからがしつこくて100万もする絨毯を出してきて、一緒にこれも買ってくれれば2枚合計で60万まで値下げすると言ったので迷ってた・・・」との事。

 

そして「絨毯の価値が下がる訳ではないので、今後トルコリラの価値が上がれば儲ける事もできます!そのように投資目的として捉えて購入をすべきですよ!」とかも言われたとか。結局その奥様は2枚目の絨毯は買わなかったそうだが、その話を聞いた別の奥様から「そうやって彼らは言うけど、日本でトルコ絨毯を同じ価値で買ってくれる人なんて殆ど居ないよ!よほどその絨毯を気に入ったなら買えばいいけど、投資目的でなんて言われて買っちゃ絶対ダメ、買わなくて正解!!」と一喝されていました。。

 

そんな修羅場となっている店内とは別に、こちらの出口付近はスタッフさん達の喫煙&休憩場所となっていた。そこで喋りかけてきたこちらのオジサンと談笑する。どうもボクが20代に見えたので声を掛けてみたとの事。ちなみにこちらのオジサンは52歳とか。どうもこちらの人達は紫外線が強い地域で暮らしているからか、少し年齢より老けて見えるような感じ。。

後で写真を見返すと、さっきの販売会にはこちらのオジサンの姿は見えなかったな。

 

そこで定番のお寿司キーホルダーをプレゼント。するとそこに書かれている漢字を読みだすオジサン。話を聞くと35年間程日本語を毎日勉強しているそうだ。こんな場所で、こんな日本語の勉強家に出くわすとは・・・思わずビックリ!!

そして息子さんは千葉の工業大学に行っており、ロボット工学を勉強中なのだとか。

 

他のスタッフさんに比べると、身なりがキレイでこのお店でもそこそこの重役なのかな?でもそれにしては気さくにお喋りしてくれたし、お茶目な一面を持っていたりですっかりお友達となっちゃいましたね。

そしてボクが独身だと伝えると「オレが彼女を見つけてやる!」と言い出し、ツアー参加者の女性陣の中で最年少の”クマちゃん”の元へボクを連れていき、「カレの事はどう?!いい男だよ!!」と積極的に売り込んでくれました(笑)

 

そんなひょうきんなオジサンと遊んでいる瞬間を捉えた貴重な(?!)一枚。右側の男性はこのオジサンに「社長!!」と呼ばれていましたね。この店のオーナーさんかな?!

 

という事で色んな社会勉強もできた絨毯屋さんを満喫して、次の目的地に向かうのである。。

その様子はまた次回に続きます!

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