24 -TWENTY FOUR- シーズン 5 の名言、もうひとつ紹介させて下さい。
今回紹介するエピソードでのやり取りは、主にこの二人。
●ジェームズ・モリソン (James Morrison) ・・・ビル・ブキャナン役
無能な上長役が多いCTUに珍しく理解力と柔軟性のある人物。
ジャックも厚い信頼を置く。
●ショーン・アスティン (Sean Astin) ・・・リン・マクギル役
典型的な無能っぽい上長役。
ロード・オブ・ザ・リングでも出ていたショーン・アスティン。
『任務を果たすためには、時にはルールを破ることも必要である』
CTPでの一場面。
ジャック・バウアーが捨て身の作戦を決行するも大統領直々に作戦中止の連絡が届く。
明確な理由もなく、理不尽な突然の命令。
この作戦の重要性を確信しているCTU支部長のビル・ブキャナン。
暫定の上司、リン・マクギルにこう言い放つ。
「命令無視だ!」
「大統領命令だぞ」
リン・マクギルは案の定、普通の人間っぽいセリフで返す。
「神経ガス発見のためだ」
「官邸からの直接命令に背けるか」
いかにも頭の固い、デキの悪い人間の言いそうな言葉。
「それは君が未熟だからだ」
ビル・ブキャナンの急所を突く一撃。
思わずリン・マクギルは口をポカーンと開けて、一瞬固まる。
「外に出てくれるか?」
激怒するかな?と思いきや、意外と冷静なリン・マクギル。
これだけがウリ??
「スタッフの前だぞ」
自分のメンツと一応組織を重んじる発言を浴びせる。
「指揮官は僕だ」
立場を明確にして伝える。ビル・ブキャナンも「悪かった」と詫びる。
「だが助言は聞け」
そんな講釈はいいから、大事な所に目を向けろ という感じ。
「捜査の妨げになるなら命令は無視するべきだ」
これが今回の名言。
こんな言葉を堂々と言える人間なんて、そうは居ないと思う。
ドラマながらもこのシーンは、世界一の国のトップからの命令に対してである。
大企業に勤めている方は、その会社のトップに反逆する事をイメージして欲しい。
そう簡単にできる事ではないハズだ。
「あとで弁明すればいい」
ビル・ブキャナンも言葉を荒げずに、冷静にアドバイスを続ける。
「それに決断が遅い」
ビル・ブキャナンも率直にズバズバ言う。
「もう1つ 経験から言う」
さらに追撃を続ける。
「テロを全力で阻止するのが我々の任務だ」
決定的な一言。大統領が命令しても、それが正しいと思えるか?
現場の我々が正しいと確信があれば、その主張を貫き通す必要があるのではないか。
「よし 命令無視だ」
リン・マクギルもここまで言われると、一息吐きだし仕方なしに承諾する。
このシーンでは、ズバズバ言われながらもそれが的を得ている為にビル・ブキャナンの言い分に納得してしまう。
昔、社会人になりたての頃に当時の上司によく言われた事を思い出す。
『相手が言っている通り、やるな!』 と。
自分達の仕事は、自分達の方が精通している。
最もみたいな感じで相手は要望を伝えてくる。
でもそれが最適かどうかを判断するのは自分達である。
相手も間違っているかもしれない。
もし相手が間違っていれば、相手に責任がいく場合もある。
我々はプロだ。
相手がどう言おうと、自分で最適だと思う事をしろ。
という事。
この24のシーンでもあるが、その時の自分は経験不足でその後に起こりえる場面が想定できていなかった。
だから、相手の言われた事を問題視せずに実行しようとしてしまう。
でもその後色んな場面を経験すると、良くない結果しか出ない時が分かるようになってくる。
それが分かってくると、その要望・命令には賛同できなくなる。
そうなると、それを突っぱねるしかなくなる。
でも大方の人間たちは、相手が自分より上の立場の人間であればそれを主張できない。
自分の保身を先んじるからだ。
しかし、それで仕事や作戦が失敗したら自分にも降りかかってくる。
となると 最善の行動は、その間違った決断に異議を唱え、最悪は命令を無視する事だ 。
でもそれが出来る人間は多くは居ない。
だからこそ、この名場面が記憶に残る。
このGWに24シーズン5を見れて良かった。
それも24シーズン5のDVDを買っててくれたオヤジのおかげ。
「ありがとう」
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