聖母マリア像が横たわるマリア永眠教会を訪問し、祈りを捧げる-イスラエル&ヨルダン旅行記47

【神秘のペトラ遺跡&死海&聖地エルサレム巡礼旅】6日目

【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】2019年8月23日~30日

 キリストの母が横たわる?!

エルサレムで午後はイエス・キリストが最後の晩餐を食べたとされる部屋と、古代イスラエル王ダビデのお墓とされている場所を見学しました。これからエルサレムで一番大きいとされる「マリア永眠教会」を見学していきます。”ローマ法王オジサン”は相変わらず元気で、至る場所で自撮り写真の撮影に大忙しのようです。ちなみにローマ法王オジサンは午前中に訪れた嘆きの壁で、勘違いしていてトイレ休憩だけして壁の見学をしていなくて添乗員さんと現地ガイドさんに再訪するよう懇願していましたが、その願いが通じて夕方に再度嘆きの壁に行く事になり、大喜びしていましたね。

 

 マリア永眠教会の見学

1910年頃に建てられたこの教会、そんなに昔の造りでは残念ながらありません。床にはローマ時代を思い起こすようなモザイクが敷き詰められています。

 

これらは新約聖書上での話になりますが、イエス・キリストは古代イスラエル王ダビデの子孫とされていて、母であるマリアは処女で子供を産んだ為に当然母マリアもダビデの子孫とされています。マリアの父とされるヨアキムという男性がダビデの子孫だったみたい。

 

マリアの両親は子宝に恵まれなかったのですが、もし子供が生まれたら神に捧げる事を誓って祈ると、その後すぐに天使が現れて願いを受け入れた事と受胎告知を告げたという。そんな個人的な願いでも神は受け入れて、神もそんな自分に都合のいい願いを聞き入れるとは・・・さすが聖書の話と思ってしまう。。

 

 マリア永眠教会内の景色 動画

 

そして14歳の時にナザレに住む大工のヨセフと婚約する。この時も天使のお告げで独身男性が集められて、神の意思で相手を選ばれたという。両親が神に子供を捧げるという誓いをしてしまったので、ある意味マリアは”神の奴隷”という、自由が利かない状態になってしまったのである。

 

そうして結婚したものの、何故か処女にて懐妊してしまう事に驚くマリアの前に再度天使が現れて「オマエは神の子を宿している、その子が生まれたらイエスと名付けなさい」的な感じで告知されたという。このシーンを描いた絵画で有名なのがイタリア・フィレンツェにあるウフィツィ美術館に展示されているレオナルド・ダ・ヴィンチ作『受胎告知』である。


ウフィツィ美術館で受胎告知の絵とご対面2

受胎告知は新約聖書の作者毎に分かれていて、マリアに告げたVerと父ヨセフVerに告げたものがある。しかし絵画的には見栄えが初老の男性に告げているシーンよりも、美しい聖なるマリアに告げているシーンの方が一般受けするという理由でこの受胎告知の絵で残っているのはほぼマリアVerなんだとか。


そしてそのマリアの子供であるイエス・キリストはダビデの血を引き継いでイスラエル王になる可能性もあったかもしれないが、ユダヤ教の厳し過ぎる戒律に反発し自分の考えを表明しその教えを説いた。そしてその考えに同調する者が増えて、それに恐れを覚えたユダヤ人達が彼を処刑するよう当時エルサレムを支配していたローマ帝国の総督に彼を有罪にするよう圧力をかけて死刑に持ち込むのである。

 

神から託された子供を産んだマリアはキリスト教では聖人となっている。マリアが亡くなったのは8月15日とされていて、イタリアでは毎年この8月15日は祝日となっているらしい。

 

今まで海外旅行して、特にヨーロッパなどで絵画などを見てきたがその大半は聖書に記載されている出来事を描いたものだ。その背景にはそんな聖書の出来事を描写する事を依頼したお金持ちのスポンサー影響が大きい。

 

階段の下にある地下聖堂からはミサの声が聞こえてくる。そんな声を聞きながら階段を降りて行く。ちなみにこの前を歩いている杖を突いていたオジサンは、この教会の椅子に腰掛けたら2~3分の間に睡魔に襲われて眠ってしまっていた。。午前中は色々と観光したので、だいぶお疲れが出ていたようだ。

 

 マリア永眠教会の地下に降りる

地下に降りると神父の恰好をした人や、キリスト教徒の信者たちが何やら中心に置かれているものに群がっていた。

 

 地下のマリア永眠教会の様子 動画

 

近寄って見てみると、それは横たえられた聖母マリア像。色んな教会を訪れると、大体置かれている聖母マリア像だがこうやって横たえられている像ってのはあまり見た記憶がない。

 

一瞬「これが聖母マリアのお墓?!」と思ってしまう位だったけど、これはマリアのお墓ではない。ただ聖母マリアを祀る為に作られて置かれている。

 

そんな地下の聖堂の天井にはキリストなどが綺麗なモザイク画で描かれている。聖母マリアが見上げる先には息子のキリストがあるのだ。

 

他にも色んな絵が天井に描かれている。

 

キリスト教における最初の殉職者であるステファノスや洗礼者ヨハネの母でマリアの親戚に当たるエリサベトなども描かれている。

 

この聖母マリア像は触れても構わないようで、周りの人達が触って祈っていたので”清原似オジサン”も試しにお触り。でも周りのキリスト教信者を刺激しないように気を使ったのか、触り終わった後は手で十字を切ってました。多分普段はキリスト教なんて全然気にせず生きている人でも、たまにこうやって何かの拍子に十字を切るポーズを見かけます。

 

奥には12使途が描かれるモザイク画が光照らされて展示されてある。

 

有名なイエス・キリストの弟子とされる12使途。ただ聖書によって名前が違ったり、12人に限定されていなかったりとちょっと曖昧な面もある。「12使途」というとアニメの”ヱヴァンゲリヲン”を思い出す。ボクからするとキリスト教からではなく、このヱヴァンゲリヲンからキリスト教を学んだようなものである。しかも放送されていた時のアニメではなく、それをコラボしたパチンコから得た知識である。そう思うって振り返ると、過去にパチンコをしていた時代も無駄な時ではなかったなと感じる。

 

そのように過去に何気に見ていたテレビ番組が実は新約聖書から来ているというのも多々ある。ただ前に街角で”お話会”に誘われて、一回喫茶店で集まって話を聞いたけけど最終的に「聖書に興味ありませんか?読んでみませんか?」という流れになった。その時キリスト教には全く興味がなかったし、聖書も全然興味がなかったのでお断りしたが聖書を読んだ事のある人もそれなりに居るようだ。

 

 地下のマリア永眠教会の様子2 動画

 

ボクが聖書を読もうと思わないのは、そのストーリーが現実離れしていて天使や神様といった登場人物を崇拝している所だ。そしてそんな目に見えない存在を全能の神として崇めて、無条件で従わないといけないという教えを強要してくる。だからキリスト教に限らずに他の宗教にも全然興味がない。

 

そんな感じでマリア永眠教会の見学を終えて、出口付近にあったカフェに立ち寄り水を購入する。

 

昼食時にビールを飲んで、アルコールを摂取したので利尿作用が早速働いて早速トイレにも行ったので水分補強を行う。

 

こちらの売店ではイスラエルの現地通貨”シュケル”表示であったが、2ドル渡してお釣りでシュケルの小銭が返ってきた。とりあえず水を持ったまま行動はしたくなかったので、一気に500mlを飲み干す!

 

帰り際にマリア永眠教会の正面にあった露店の前を再び通り、現地ガイドさん曰く「ここのナツメヤシが一番美味しいので、買いたい方はここがオススメです!」と言っていた。

 

中東に来ると定番のナツメヤシ。顔馴染みなのか、現地ガイドさんが案内すると同時に露店の店主も試食用のナツメヤシを差し出し、それに群がるツアー参加者さん達。

 

確かに美味しかったナツメヤシ、だけど周りの人達からは「ここで食べるのはいいけど、実際に日本に持って帰ってもみんなナツメヤシを食べるかな??」と思って誰も買わずじまいだった。。

 

ナツメヤシだけではなく、ぼんち揚げのようなものや豆類、ナッツ類が置かれていて3つで10ドルとそこそこお値打ちの値段だったけど誰も購入せず。。こちらの店主も誰も買わなかったので、ガッカリしていたようだった。。

 

三度シオン門をくぐる。このように”くの字”になっている門でも平気で車が通る。意外と狭い幅なので、下手な人は途中で切り返す必要があるのだがこの車は上手い事一回で通り過ぎて、現地ガイドさんが拍手していた。

 

午前中に通った道を戻り、北に向かって壁沿いの道を歩きます。

 

この辺りはアルメニア人街で、昼食を食べたレストランはこの近く。

 

 道を通る観光バスの様子 動画

 

アルメニア人ってあまり聞かないけど、実はユダヤ人に似たような歴史がある人種。世界で初めてキリスト教を国の宗教としたアルメニア帝国は12世紀に東ローマ帝国に滅ぼされると、そこに住んでいたアルメニア人は世界中に散り散りに拡散して、今では世界中にアルメニア人の子孫が住んでいる。彼らは商業面で優れた手腕を発揮し貿易や金融業で財を成し、19~20世紀にはオスマン帝国領土内で実に100万人を超えるアルメニア人の虐殺が行われたという。こういう歴史を知るとユダヤ人と似ていると貴方も思うハズ。

 

ただトルコに行った時の現地ガイドさんが「純粋なトルコ人なんて居ません。陸地に境界線のないヨーロッパでは昔から戦争ばかりで、色んな人種の血が入った混血種族となっているので血統的な人種の確立は殆どない。ワタシはトルコに生まれて住んでいるからトルコ人と言っているだけだ!」と言っていた。確かに外国から来た我々アジア人からしたら、相手を識別するのに〇〇〇人と呼びたくなるがあくまでもそれは形式的なものに過ぎないのである。

 

ダビデの塔を横目に見ながら、旧市街地を抜けてショッピングモールのある場所に向かいます。

 

 

 エルサレムにて自由行動タイム!

こちらも昨晩訪れた、お店が集まる新市街地に出来たショッピングモール。自由時間は意外と長く1時間もあるけど、このショッピングモールで買いたいものなんて無いし。。

 

こちらは先程ミネラルウォーターを購入した時に返ってきたお釣りの1シュケル、約30円程。結局出番がないまま、一緒に帰国する事となりエルサレム旅の思い出と共に保管される記念コインとなるのであった。

 

こちらはイスラエルの人気化粧品メーカーで「LALINE」というお店。死海のミネラル成分を使った美容製品が売っているとの事で女性陣がなだれ込んでいた。

 

ショッピングモール内のお店はエルサレムの個性が出ているというよりは、世界的に有名な大手チェーンのお店だらけで面白味が無いので、さっき来た道を戻りエルサレムの旧市街地に舞い戻る。

 

今日の午前中にどこかのお店で見かけた「I♡ME」と文字の入った真っ黄色のTシャツだけを求めて旧市街地のバザールのような道に足を踏み込む。この道も昨晩迷いながら通った道だった。

 

真ん中右にある「I ♡ ISRAEL」が真っ黄色のTシャツで近いのだけど、それじゃなくて直訳すると「自分が好き!!」という意味になるTシャツ、しかも真っ黄色のが欲しいのだ。

 

店毎に沢山のデザインが置かれているTシャツ屋さんばかりで、約20軒程駆け足で旧市街地にあるTシャツのお店を見回ったけど結局発見出来なかった。。この旧市街地散策時にキッパを被ってウロウロしてたら、あるイスラム系っぽい店主が「オマエ、ちょっと寄ってお茶でも飲んでけ!」と言ってくれたがそれよりTシャツを探す方が大事だったので断る。エルサレムでアジア人がキッパを被っているのが珍しいのか、声を掛けてくれたようだった。

なのでエルサレムを楽しみたいって人は是非キッパを被って街中を散策したら新しい出会いがあるかもしれませんよ!

旧市街地を出来るだけ見て回ったものの、目当てのTシャツが見つけられなくてガッカリ戻っていると、あるお店で同じツアー参加者のお姉さんを発見。こちらは買うものがないので、少し一緒に居てどんなものを買うのか見てみる事に。

すると狭いTシャツ屋さんに入ると「あまり種類が置いてないから、大丈夫?!」と思っていたら、主人がシャツの色とデザインを聞くと昔あった”プリントごっこ”のように無地のTシャツを引っ張り出して台の上に乗せて、シールのようなデザインを生地の上に乗せてご覧のように熱プレスでTシャツを仕上げてくれた。

 

 TシャツをプリントしてくれるエルサレムのTシャツ屋さん 動画


てっきりTシャツの印刷はシルク印刷だと思っていたので、少々驚いた。なるほど、このやり方だったらあまり完成品在庫を持たずに短時間で仕上げる事が出来て提供できる。ちなみにこのTシャツは1枚10ドル。買った当人は喜んでいたけど、バスの中でTシャツを再び見せてもらうと、デザインの端っこがペロ~ンと少し剥がれていましたが。。

まあ、それも込みで記念になるTシャツでしたね!

エルサレムの旧市街地でTシャツを探し回っていただけで、あっという間に自由時間の1時間が過ぎ去っていった。まあそれだけ活動したという事で悔いはありません!

 

ふと後ろの席を見ると”食パンマンお兄ちゃん”が寝ていた。

ボクの周りで油断して寝ていると、寝顔の写真まで撮るのでご注意下さい!

このバスはWi-Fiが付いていたので、早速若手LINEグループにその寝姿を送るとすぐにみんなから反応があり、食パンマンお兄ちゃんも「寝てないっすよ!ちょっとだけ目を瞑ってただけ!」とすぐに起きた。その後も様子を伺ってまた寝顔を撮ろうとしたら、直ぐに目を開けてこっちを睨んできた・・・。

そんな感じの楽しいエルサレム観光はまだまだ続くのであります。

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