ベオグラードの夜はライトアップされた国会議事堂やサヴァ大聖堂などが綺麗-バルカン半島旅行記51

【バルカン半島周遊6ヶ国】7日目

【1人参加旅ツアー・阪急交通社(トラピックス)】2019年5~6月

黙々と歩く・・!?

 夜のクネズ・ミハイロ通りにて

ここはセルビアの首都ベオグラード市内で歩行者天国になっていて、中心地でもあるクネズ・ミハイロ通り。すでに時間は24時を過ぎている。これからまだ行く場所があるので、まだホテルには向かわない。

 

 夜のクネズ・ミハイロ通りの様子 動画

 

この通りのお店はほとんど閉まっているが、とても明るい。

 

左側には今や日本でもおなじみのH&M。

 

その反対側には、こちらも世界的アパレル・メーカーのZARA。こういう地価の高い場所には世界的な会社しかお店を出せないのだろう。

 

建物の上を見上げると、ガル・ガドットの大きな顔が入った広告が見える。ちょうどこのバルカン半島に出発前にアメリカ合衆国が「HUAWEI(ファーウェイ / 華為技術)」に対して制裁を設けるという事で話題になっていた。

ちなみにヨーロッパでのスマホ人気は、iPhoneは弱く韓国製品のサムスンや中国製品のファーウェイが高いそうだ。

 

キオスクはこんな遅い時間でも開いていた。ちょっとしたドリンクなどや軽食を買うのには、ちょうど良さそう。

 

また水飲み場がある。ただ水は出ていなかったけどね。。

 

24時過ぎでもまだ路線バスが、忙しそうに走り回っていた。道を歩く人は少ないけど、バスにはそこそこの人が乗車していた。

 

正面のライトアップされている建物は、パッと見は一瞬だけコロッセオのように見えた・・・勿論違うけど。。ちなみにこちらは「セルビア歴史博物館」

 

セルビアのスマホ:シェアを象徴するかのように銅像の後ろに「サムスン(SAMSUNG)」のネオンが見える。こちらの銅像は1998年に建てられた「ニコラ・パシッチ(Nikola Pasic)」 の像。元々のセルビア首相で、オーストリアの皇太子夫妻が暗殺された「サラエボ事件」で事前にそれが起こる事を知っていたそうだ。

その後、暗殺事件で使われた銃がセルビアから入手した事が判明し、オーストリアがセルビアに宣戦布告をした事により第一次世界大戦が勃発するのである。その時の首相がこのニコラ・パシッチであった。

 

そんなニコラ・パシッチの像から見える景色は、ライトアップされた噴水とその奥には国会議事堂がある。

 

 ニコラ・パシッチ像付近の景色 動画

 

 夜の国会議事堂

午後にバスに乗っている時にこの国会議事堂前を通過したが、断然夜の方が綺麗。上部の窓の中はブルーにライトアップされていたりで、一番ベオグラードの街で綺麗にライトアップされていた。

 

そんな国会議事堂の正面に近寄ってみる。入口前には左右に跳ね馬の像が飾られている。

 

コソボの国としての独立は、100ヶ国を超える国々が認めているがセルビアは認めていない。コソボもセルビアもEUにはまだ加盟しておらず、加盟申請を行っているがセルビアがEUに加盟する条件の一つとして”コソボとの和解”を求めている。どうもそれに対する垂れ幕のようだ。

 

正面から国会議事堂を見上げる。やっぱり夜のベオグラードの街では、ネオバロック様式で造られたこの建物が一番綺麗。1936年に造られて、1階には図書館もあり約6万冊の本が保管されているそうだ。

 

その手前に設置されている柱は双頭の鷲のデザイン。

 

国会議事堂から道を渡った先にある建物は、中央郵便局。

 

道端には野良犬だろうか、別にこちらに寄ってくる訳ではなく一定の距離を保ってこちらを眺めていた。

 

再び大きなガル・ガドットの顔が入っているファーウェイの広告が見える。スマホの顔認識でガル・ガドットの顔がフォーカスされていた。。

 

国会議事堂の反対に渡る。こちらの方に首相官邸とかもあったハズなので、どうせならそれも見てみる事に。

 

国会議事堂前の道を挟んだ向かいにあるパイオニア公園は元々壁が周囲にあり、旧宮殿の庭園であった。1945年頃に壁が取り壊されて、一般に開放されて公園となった。こちらのモニュメントは第一次世界大戦時にギリシャと北マケドニア共和国間の国境にあるカイマッカラン(Kajmakchalan)山で勝利した記念に、2500mの頂上の石を持って来て活躍した将軍たちのレリーフを飾っている。

 

こちらでは女性が手に持った瓶から、水が飛び出ている像があった。

 

 夜の旧宮殿にて

公園側から、旧宮殿に近づいてみる。

 

この付近は特段警備が厳しいという訳でもない。

 

 夜の新宮殿・首相官邸にて

旧宮殿の前の公園を挟んで、反対側に位置するのが首相官邸。

 

前回行ったチュニジアでは、内務省の付近100m位にはバリケードを設置して近づけないようになっており、その周辺ではマシンガンを携帯した兵士が警備していて、ちょっとでも近づくと離れるように警告されたっけ。ここではそんな強面の警備員が居なかった。

 

 夜の首相官邸付近の景色 動画

 

その首相官邸前の道を渡った先に、何やら銅像があったので近寄ってみる事に。

 

こちらは「皇帝ニコライ2世」の像。当時親密だったロシアの皇帝。

 

深夜の首相官邸前はひっそりとしている。

 

その首相官邸横にある階段には文字が書かれていて、その上にはユーゴスラビア出身の1961年にノーベル文学賞を受賞した「イヴォ・アンドリッチ(Ivo Andrić)」の銅像がある。

 

その後、先程見たガル・ガドットの看板前に近づく。ファーウェイの影響で彼女もスポンサー料が減るのかな?!

 

こちらのカラフルにライトアップされている建物は裁判所。

 

その通りを歩いていると左手に教会が見えた。こちらは「聖マルコ聖堂」で1940年頃に建てられたもので、コソボにある”グラチャニツァ修道院”と外観が似ている。中には18~19世紀の貴重なセルビアのイコンが飾られているそうだ。

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トラピックスのツアーで訪れたバルカン半島周遊6か国旅行記。コソボの首都プリシュティナで世界遺産のグラチャニツァ修道院を見学する!

その横の芝生には腰を浮かしながら座った姿勢のオジサンの像があった。そういえば今回こんな感じのツアー参加者のオジサンがいたっけ??

 

こちらもセルビア正教の建物。

 

もちろん深夜なので扉は固く閉まってはいるが、近寄ってみる。

 

「海外に来ると教会とか大聖堂の数が多いな~」と思うけど、日本の寺院の方が圧倒的に数としては多いのである。

 

こちらはベオグラード大学の法学部の建物。

 

すでに時間は24時40分頃。辺りには全然人が居ない。そしてここから先はちょっと暗がりがあって「治安的にどうだろうか??」と思うが、とりあえず突き進む事にする。

 

周囲には警戒しつつ歩いていたが、余りにも人が歩いていないのでちょっと拍子抜け。。少し歩くと広い円形のロータリーに出てきた。

 

 夜の聖サヴァ大聖堂にて

ちょっと迷いつつ歩いていると、午後にも訪れた聖サヴァ大聖堂に何とか辿り着く。

 

夜見る方が圧倒的に美しい!

 

こちらの銅像も、沢山スポットライトが当たって、喜んでいる?!

 

この聖サヴァ大聖堂の付近にも全然人が居なかった。。ベンチに座っていた浮浪者の人が1人で何かを喋っていたので、それに思わず警戒してしまう。。

 

夜の闇の中でもセルビアに光を届ける聖サヴァの銅像。

 

これで今夜の目標を達成できて、一安心!まあ、時間も時間だしそろそろホテルに戻るとしますか。

 

漆黒の闇の中に、くっきり白い壁が浮き上がる聖サヴァ大聖堂。

こんな夜中だけど、わざわざ時間をかけて、ここまで歩いて来てよかった!!

ベオグラードの公衆電話。求人広告のようなものが貼られていた。

 

こちらは犬用の駐車場のマーク??意外と面白い!

 

ベオグラードのマクドナルド。夜中2時まで営業しているようで、まだ開店していた。

 

先程通ったロータリーに帰ってきた。奥に見える建物はヒルトン・ホテル。

 

こちらの文字でベオグラードとなっているのだろうか??とりあえず写真を撮っておく。

 

もうすでに夜中の1時過ぎ。人影はほとんどなく、現地ガイドさんが言っていたようにベオグラードの中心部は想像以上に安全。

 

しかしこの辺りの建物は本当に美しい、ライトアップされているので余計にそう思う。

 

この辺りは政府機関の建物がある。それでもライトアップが綺麗だし、付近に警備の人間も見当たらない。

 

 夜のNATO軍の空爆跡

夜というか、深夜の空爆跡にたまたま出てきた。

 

最後はここを通って帰りたかったが、地図の見方が分からなくて諦めていただけにこれらの建物が見えた時はとても嬉しかった。

 

午後にこの前をバスで通過しただけだったので、直にしっかりと見れて良かった。

 

国際世論的にはセルビアが悪いから、空爆されたのだという風潮があるがセルビアにはセルビアの主張がある。

 

ここで立って空爆跡の建物を見ていると、1人の警官がたまたま通り過ぎます。こんな所でこんな時間に日本人がポツ~~ンと立っているので「何か言われるかな?」と思ったら、気にもしないように通り過ぎて行きました。。

 

こちらの建物には人の顔が彫られていました。そういえばバスで通った時にこんな建物を見たような。。

 

ベオグラードの中心部は夜に街の散策するのには、とてもいいと思う。ただし一人で歩いていたり、女性だったりするといくら治安が良くても襲われる可能性がないとは言えないので、もし夜歩きをしてみようと思うなら”自己責任”でお願いしますorz。

 

これで見たいものは全て見れたので満足して、ホテルの方向へ歩きだします。

 

すると来る時に前を通った駅舎が見えてきました。これを左に曲がって、真っ直ぐ歩けばホテルに辿り着くハズ。

 

すでに夜中の1時半頃。さすがに全然車も通っていないし、人も全然居なかった。。

 

 夜中、ホテルへの帰り道の様子 動画

 

こちらには警察署もあったが、来る時には玄関に警官がライフルを持って立っていたが、帰りは誰も立っていなかった。。

 

そうしてやっとホテルが見えてきました。思わず安堵して、警戒心が緩みかけますがホテルに入るまでは警戒心を解かずに歩き続けます。

 

 無事、ホテルに帰還!

何とか問題なくホテルまで帰って来れました。時間は夜中1時35分頃でざっと3時間ほど、夜のベオグラードの街歩きをした事になります。3時間も歩いて疲れたというよりも、夜の美しいベオグラードの街並みを見れて、興奮が勝っていたのか全然疲れはなかったです。

 

今晩歩いたのは約12km程。ツアーに参加すると自分の意思で歩く事はあまりないけど、今回歩いてみて思った事は、”自分で考えて責任を持って歩いた方が、記憶に残るし土地勘も付く”という事。

 

こうして楽しかったベオグラードの一日は過ぎて行くのであります。。

最終日の様子は次回に続きます!

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バルカン半島周遊6ヶ国旅行記-1 準備編
トラピックスのツアーで訪れたバルカン半島周遊6か国旅行記。バルカン半島ってどんな国があるの???行く前に軽くお勉強を!

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