トームペアの丘にある展望台から、曇りのタリン旧市街地を眺めるも・・-バルト三国旅行記-34

バルト三国旅行記:6日目

阪急交通社ツアー「バルト3国周遊 8日間」-2019年12月17~24日

丘の上は金持ちが住む場所?!

今日はエストニアの首都タリンの街観光です。午前中は世界遺産でもある旧市街地を巡りますが、”トーンペアの丘”と呼ばれるタリン旧市街地でも平地から約24m程の高台にある場所を先に散策します。そしてこちらの建物の前には今は花が開かない時期なので当然花は咲いていないけど、桜の木が植えられています。

 

タリン旧市街地にて

こちらは日本とエストニアの友好を記念して、日本から植林された桜の木である。桜の木って思った以上に世界中に植えられているのである。

 

そしてこちらの建物は今では日本大使館となっているが、本日は日曜日なので休館となっている。

 

左の背の高い男性はタリンの現地ガイドであるエリックさん。190cm位ある身長たけど、残念ながら日本語は話せずに英語でのガイドとなる。

 

その日本大使館の隣に見えてきた大きな塔は別名「台所を覗け」という名前の付いているキック・イン・デ・キョク(Kiek in deKök)という、15世紀に造られた防御要塞の跡である。18世紀には要塞としての防御機能が無くなり弾薬庫として使われて、現在は博物館となっている。この塔の名前は建設当初からコロコロと変わったそうだが、現在の「台所を覗け」という名前なのはこの付近の高台である”トーンペアの丘”に住んでいた支配者や上級職の人達が、下に住む住人達をこの塔から監視していたからである。この塔からは下町に住む人々の住居の台所をよく観察することが出来たという。

 

塔の横にはこのキック・イン・デ・キョク内の博物館に入る為の入口がある。タリン旧市街地には合計で43個程もの塔があるが、中にはこのように高台の人々と下町の人々が城壁で隔てられていて、高台の人々は常に下町の人達を気にしていたという。

 

こちらの四角い塔は「乙女の塔」と呼ばれるネイツィトルン(NEITSITORN)。14世紀後半に造られたもので、当時は不品行の少女を監禁する為の場所として使われたという。別の話には両親が選んだ花婿とバージンロードを歩くのを拒否した娘を、ここに放り込んで改心させようとしたとも言われている。そうしたこの塔では幽霊が出ると言われ続けているという。。

 

ヨーロッパではよく見かける矢印看板。それぞれに細かく角度が違っているが、本当にその方角を差しているのだろうか?!

 

この辺りは昨日の夜も1人で来たので、お手の物。やっぱり先に1度来ておくと、その土地勘が頭に入っているので予習はとても大事であると実感する。

 

 

アレクサンドル・ネフスキー大聖堂&トーンペア城にて

こちらはロシア正教のアレクサンドル・ネフスキー大聖堂で、1901年に建てられた教会である。13世紀からこのタリンの街にはロシア正教会が存在していたという。

 

そのロシア正教会の向かいにはトーンペア城がある。今では改装されて城という感じはしないけど、国会議事堂として使われている由緒正しい建物である。

 

同じイエス・キリストを祀る教会なのに、カトリックの教会とロシア正教の教会は全然建物の様式が違う。個人的にはカトリックの教会はヨーロッパの至る場所で見られるので目新しくないけど、ロシア正教はロシア以外ではあまり見られないのでこちらの方が好きである。

 

高台である”トーンペアの丘”にこの大聖堂が立てられた理由は、このタリンの街のシンボルとして、この大聖堂のシルエットを目立たせる為だったという。

 

エストニアに伝わる伝説によると、大昔にカレフ(Kalev:あのチョコレート屋さんと同じ名前)という王様が居た。そんな王様が死んでしまい、その妻であるリンダが自分のエプロンに石を載せて運び、トーンペアの辺りにカレフ王の墓を造ったという。

 

その伝説によるとこのトーンペアの丘はリンダが造ったカレフの墓なんだとか。こちらは19世紀に描かれたという絵だけど、トーンペアの丘が盛り上がっているようにも見える。

 

かつてのトーンペア城の入口には、「エストニア議会」との表札が掲げられている。

 

こちらの建物内にはご覧のように門がしっかりと閉まっていて、中には入れないようになっている。

 

中には入れないが横にある庭は見学する事が出来るので、そちらに向かう事に。こちらは「のっぽのヘルマン」と呼ばれていて、約50mの高さの塔である。

 

今日は天気が悪くて空はモヤっているけど、そんな塔をバックに福岡からお越しの夫婦の旦那さんと記念撮影。

一般のパックツアーでは二人一組の夫婦などは1人参加者が絡みづらかったりするけど、こちらのご夫婦とは仲良く過ごさせていただきました!

 

ロシア正教会の建物は、玉ねぎのような形をしたクーポラと共にその十字架もラテン十字と形が違うのが見える。この十字架は「ロシア十字(ロシアン・クロス)」「八端十字架」と呼ばれる。

 

ロシア正教の十字架は単なる十字のラテン十字とは異なり、このような形をしている。通常の横棒の上にある短い方の横棒はキリストの罪状が掛かれた札である。そして下に斜めになっているのは十字架に磔られた時の足台で、ロシア正教のイコンにはキリストが磔される時にはその足場が描かれている。そんな足場が何で斜めになっているかと言えば、キリストと同時に磔刑に処された罪人が2人いて、キリストの右側(こちらから見ると左側)の罪人は磔刑の最中に神様に自分の人生を悔い改めたという。そんな罪人の魂は天国に導かれて行ったが、対照的にキリストの左側(こちらから見ると右側)の罪人は悔い改める事が無かったので、その魂は地獄に行ったそうだ。だからこの斜めの棒は天国に行った者と地獄に落ちた者を表しているという。

 

そんなロシア正教会であるアレクサンドル・ネフスキー大聖堂の中に進んで行きます。なお、大聖堂内は残念ながら写真撮影が禁止されています。初めて入るロシア正教会の中で行われていたミサは、カトリックなどとは違う独特な雰囲気の中で行われていました。ロシア正教で素人が見ても分かるカトリックなどのキリスト教と違うのは、十字架の切り方です。十字架を切る時に額から始まり胸を経由し、通常なら左肩に行くのですがロシア正教では右肩が先なのです。だから右利きの人には最初はちょっと戸惑いそうな十字架の切り方をするのです。

 

大聖堂の中では大司教さんがお経のような声を出していたのですが、あるツアー参加者さんの人はその大司教さんをロボットと思っていたそうです。だからそんなロボットがいきなり動き出したので、思わず神聖な大聖堂内で大声を出しそうになったとか・・・。

 

こちらも昨晩に通った、舞台俳優の養成学校がある通り。このエストニアの国旗と壁にある像が目印です。

 

こちらのコメディアンのような外見をしたオジサンは、舞台俳優や監督として有名な人。晩年はここで舞台俳優に対して教鞭も取っていた人物である。

 

2004年にEUに加盟したエストニア。バルト三国の国の中でも一番北欧に近いので、他の2ヶ国からすると”北欧かぶれ”と思われているそうな。そしてその分北欧っぽく物価もバルト三国の中では一番高いんだとか。

 

この像のオジサンが誰かはあまり関係ないけど、とりあえず写真に撮っておくツアー参加者さん達。でもその大半は写真に撮ったものの、帰ってからじっくりと見返す人はあまりいないみたい。

ちなみにボクはその時は全然知らなかった事がこうやってブログの写真を見返して、色々調べたりして勉強するタイプである!

 

こちらは「聖マリア教会」という1240年に造られた教会で、エストニアでは最も古い教会である。元々は木造の教会であったがその後石灰石で改装された。このトーンペアの丘では過去3回に渡って大火事が発生し、それぞれの火災時に教会は損壊し、その度に再建されているのである。

 

木造が多かった建物も度重なる火災を防ぐ為に、殆どが石造りの建物に移管していくのである。

 

元々このトーンペアの丘の高台に住んでいたのは権力者や上級職の裕福な人達なので、街並みが落ち着いているし、大使館のような建物も多い。

 

この辺りも昨晩1人で来た場所なので、よく覚えている。ただ昨日の夜は暗闇だったので、昼間に見る景色はまた別物であるが。。

 

 

パットクリ展望台にて

さて展望台にやって来ました。ご覧の通り天気があまり良くなくて、シーズンオフなのでそこまで観光客の姿は見えませんが。。

 

昨日の夜に来た時はライトアップされていて綺麗に光っていた聖オラフも、今日は残念ながらモヤの為にハッキリと見えない・・。

 

天気のいい日にこの展望台から見れる景色は素晴らしいんだろうけどね・・・。ここではみんな期待外れだったのか、ツアー参加者さん達もあまり写真は撮っていませんでした。。

 

そんな眺めのあまり良くない展望台よりも周辺にあるお土産物屋さんが気になる、ツアー参加者さん達も居ているように見えました。

 

展望台からの景色 動画

 

「まあ天気が悪いけどもこれも記念なんで!」と手すりに飛び乗り、記念撮影する男。

ツアー参加者さん数人は「危ないっ!落ちないで!」と言ってくれたけど、写真を撮ってくれた添乗員さんは意外と冷静で「ちゃんと足を柵に絡めているので大丈夫でしょう。」との事。

真面目な皆さんはあまりボクのような真似をしないように!

それにしても長身の現地ガイドさん。一緒に写真を撮ると、頭一つ分飛び出ている。。

 

この辺りにも琥珀のお店がある。ちょっとこの展望台で時間があったので、お土産物屋さん内に群がるツアー参加者さん達。

 

もっとクリスマスなのでサンタさんとかが街中にいてるかと思っていたけど、サンタの恰好をした人は全然おらず・・・。

 

北欧っぽい置物などが目立つお土産物屋さん。ただ今何かお土産を買うと手荷物になっちゃうし・・・。

 

ただこういった騎士の置物が見ていると結構欲しくなってしまう・・・。

精巧に造られている物にとても惹かれてしまうのであります・・・

 

この高台の街は下町とは違って、住宅が多くお土産物屋さんやレストランなどはあまりありません。

 

と言ってもゼロでもないのでチラホラとはあります。高台の街の方が落ち着いた印象を受ける。

 

 

コフトウッツァ展望台にて

そしてトーンペアの丘にある、もう1つの展望台へ向かいます。こちらの方がロケーション的には先程の展望台よりかは景色がいい場所です。さすがに一応日中なので、木に吊るされたボンボリは光っていませんでしたね。

 

このトーンペアの丘の東側に面する「コフトウッツァ展望台」の方が、旧市街地を一望できるので展望台に来るならこちらの方がオススメである!

 

手前の建物の上には風見鶏が見える。そしてその家の後ろにある、高い塔は旧市庁舎でこの写真では見えないけど塔のテッペンには「トーマスおじさん」との愛称で親しまれている風見鶏が設置されているのである。それはタリンのシンボルとして、この街には欠かせないものになっているという。

 

残念ながら曇り空なので、そんなに遠い距離にはない聖ニコラス教会もモヤってしまっているが、先程の展望台よりかはまだこちらの方が景色がいいので写真撮影に興じるツアー参加者さん達の姿が見られる。ただし元中学社会科教師の”自称エロ坊主オジサン”は携帯電話すら持たない派の人なので、一切写真は撮らずに景色を脳裏に焼き付けるタイプのようだ。

 

コフトウッツァ展望台からの景色 動画

 

最近参加したツアーは最多でも22名だったが、今回は29名。こうやって見ると、人数が多い団体だったのを思い出す。だから写真撮影にも時間が掛かるのである。

 

ある添乗員さんが「青空の景色の写真はプロが綺麗に撮影した写真で見れるけど、天気の悪い日の景色は写真で見る事がまずないので自分の目で見るしかない。だからそんな天気の悪い日に観光できるのも幸運であると思って、観光しましょう!」と言っていたのを思い出す瞬間。。

こんな旅はまた次回に続きます!

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阪急交通社トラピックスのツアーで訪れた12月のバルト三国。楽しみにしていた12月のクリスマスマーケットを求めて、飛行機に飛び乗ります!

【コメント欄】

  1. はじめまして。ブログ拝見させていただきました。海外、旅行、フリーランス、副業などをテーマに、個人ブログを運営しているyuichironyjpです。そちらのブログといくつかキーワードが重なるところがあり、情報交換(共有)できるのではと思いました。まだまだ始めたばかりなので、コンテンツは少な目ですが、フリーランスで稼ぐ方法や、海外旅行に役立つ情報など発信しています。よければ立ち寄ってください(http://mywordtripyuichironyjp.travel.blog/)。facebookやinstagramはyuichironyjp で検索して、友達申請を!

    • yuichironyjpさん

      2度目のコメント、ありがとうございます!

      コロナウイルスの影響で海外旅行に行きにくい時期ですが、お互い頑張ってブログを継続していきましょう!

      以上 よろしくお願いいたします。